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伯爵様豹変です
ひぃぃぃー!?
こんな近くに整った顔が!?
てか、シオン様、言葉づかい!!
敬語なくなってますよーーー??!!
「シ、シオン様、これはいったい…?」
かなり危険な状況ですよ、これ!
ベッドの上に押し倒され、上にシオン様が乗っています…。
「シオンでいい」
いやいや、ムリですよ!?
伯爵様を呼び捨てだなんて許されませんよ!?
「いえ、そんな恐れ多い…。」
「言葉づかいもさっきのような砕けたのがいい。」
聞かれてたんかぁーーーい!!!
え、どうしよう?
お嬢様らしくないのがバレた?
よし、しらばっくれましょう。
「いえ、なんのことだかわたくしにはわかりませんわ…。」
そう答えるとシオン様は、私の頭の横についていた手をどかし、上体を起こしながら「まだ、好感度が足りないということか…」などぶつぶつとつぶやき始めました。
好感度?
シオン様に対する私の?
そんなのまだ1にも満たしてないですよ?
ぶつぶつとつぶやいていたのを止め、シオン様はさらりと爆弾を落としました。
「ミリアーヌ嬢いや、ミリア、デートに行こう。」
いきなり愛称ですか…。
じゃなくて、デートですか?!