十四話:プランクトン君と栄養ある食事(4)
プランクトン君に栄養を持って行くために覚悟を決めた僕は異様に光る場所へ向かった。大量にいた偽物の月に違和感を抱きつつ謎の轟音に恐怖して偽物の月の後を追っていった。そこでは月が遊んでいた、墓場で。
僕が見た光景。
偽物の月が大量にいた。しかしその場はワカメ似の植物が倒れ広場のような空間ができている。偽物の月は倒れたワカメ似の植物に近寄っていた。なにをしているのか思ったが、プランクトン君に食べられた偽物の月を思い出した。どうやら食しているらしい。
…………と、ここまでが僕が見た事だ。
これ以上は見ていない。
正直見ても時間の無駄とさえ考えて見ていない。
ただ足元を見たらふにゃっとした謎の物が落ちていた。
というか周囲をよく見てみたら結構散乱していた。
だから僕はそれらを全て回収してプランクトン君の元へ帰った。
だからその後の事は分からない。
なにもなかったかもしれない。
それと新たな発見もあった。
ふにゃっとした謎の物、持ち主はどこにいったのだろうか。…………少なくとも僕は見ていない。
そしてもう一つ。
「仲間がやられてるのに、動じていない………?」
そのことが少しだけ頭から離れなかった。
心に暗いトゲが刺さったような感覚で僕は場を後にした。
「はーい。アーン……………………よし、これで全部だけど………」
プラクトン君はいくらか前の拒否具合が嘘のように触手を完食してしまった。
だが目に見えて変化はない。未だ安らかな顔で寝ている。
(そもそも上限はどれぐらいなんだろう?やっぱりもっと持ってくるべきかな……………)
そう考えていると。
波が変わった。
プランクトン君から胎動のような熱い波が押し寄せてくる。あまりの強さに僕は壁際まで飛ばされてしまう。
「!?」
突然の変化に驚きつつ、栄養は足りたんだととてつもなく安心している。
「良かった………」
正直「無理」という言葉を吐きそうだった。しかしよくここまで、一人で耐えれたと思う。プランクトン君の復活という希望が無ければできなかったことだ。
またプランクトン君が熱い胎動の波を作る。段々と速度が上がっている。合わせて僕の鼓動も早くなってしまう。
と、突然緊張の糸が切られた。
その瞬間にとても強い波が僕に当たる。
「ぐっ………」
背が壁であることを思い出し僕は頭を守ろうとする。そのせいで手で枕をつくるようなポーズになってしまった。おかげで大きなダメージにはならなかったが。
「ふぅ………あっ、プランクトン君は?」
僕は慌てて駆け寄ると衝撃の中心地に白い膜で覆われた繭のような物体があるだけでプランクトン君の姿は見当たらない。
「…………無事、ってことでOK?」
返事を期待してみたがやはりどこからも聞こえなかった。
続く!




