あとがき
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。
『クラスの完璧美少女は、僕にだけ壊れてみせる』
第一部の一区切りとして、佐伯直人と榊原澪が互いを選ぶところまで辿り着きました。
この物語は最初から、ただ「ヤンデレのヒロインが迫ってくる話」ではなく、
誰かに必要とされたい少年と、
誰かを必要にせずにはいられない少女が、
少しずつ互いの欠落に触れていく話として書いてきました。
澪は重くて、危うくて、普通ではありません。
でも、ただ怖いだけの存在にはしたくありませんでした。
彼女なりに怯え、我慢し、壊れそうになりながら、それでも直人を失いたくなかった。
その不器用さごと、直人が最後に選ぶ形へ持っていけたのは、この物語にとって大きな意味があったと思っています。
また、柊ひよりという存在も、この作品ではとても大切でした。
ひよりは「普通の好意」「正しい距離感」「健全な恋愛」の象徴です。
だからこそ、直人がそれでも澪を選ぶことに意味が生まれる。
ひよりがいたから、この結末はただの流された恋愛ではなく、直人自身の選択になったと思っています。
そして、ここで終わりではありません。
むしろ二人は、ようやくスタートラインに立ったばかりです。
選ばれたことで少しだけ安定した澪と、選んだからこそ逃げられなくなった直人。
この先は「付き合うまで」ではなく、
この危うい二人が、どうやって恋人として並んでいくのか
という話になっていきます。
たぶん、普通の恋人にはなれません。
でも、普通じゃないからこそ見える景色もあるはずです。
ここまで追いかけてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
感想、反応、応援の一つひとつが、とても励みになっています。
次話からは、少し甘く、でもやっぱり少し危うい、
「交際後の二人」を描いていければと思います。
引き続き、直人と澪の物語を見守っていただけたら嬉しいです。
続編の「選ばれたあとも、彼女は僕だけに壊れてみせる」でお会いしましょう。




