情報を独占したい・・・っ!!でもマウントとりたい・・・っ!!
翌朝俺が起きた時間は…8時。ギリギリセーフだ。朝飯を抜くか、とあるブツを食えば凌げないこともない。朝飯を抜くと午前中の学校のパフォーマンスに関わる、しかしとあるブツ、もとい虚無の栄養素を食うとものすごく虚無感が、と言うわけではないがなんだか陰鬱な感じになると言うか。それを除けば素晴らしい商品なのだが。いや別に危ないものは入ってないよ?俺も結構愛用してるし。テンションが上がればどうせすぐに戻るし。
まあいいや、最近家の在庫も少なくなってきたし今日は仕方ない。朝飯は抜きだ。
◇◇◇
学校にて。
「おーい透真、お前ユニオンは倒せのか〜?さっさと罰ゲームやれよー」
「ん?倒せたよ」
「は?おまっ「キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン」
「おーしさっさと席つけよー」
なんとも素晴らしい顔だ、我が友人のあんな顔を見るのは初めてだぜ。ふう、それにしても罰ゲームをやらずに済んで本当に良かった。いやほんとに。俺はどちらかというといわゆる陽キャというものに近しい立場ではあるものの、クラスの中で中心辞退になっている奴らとめちゃくちゃ仲良いわけでもないから普通に死ねる。今回ドヤ耳を倒すにあたってモチベーションの4割くらいは罰ゲームをやりたくないことだったからな。申し訳ないけど。
◇◇◇
「んでお前ほんとにユニオン倒したの?」
「おん」
「どうやって」
「普通に?」
「それを聞いてんだよ!まずお前は物理?魔法?」
「物理」
「剣士?」
「うん」
「武器種は?」
「二刀流」
「え?二刀流?はっはっは、お前ふざけんじゃねえぞ、あんなネタ職業でどうやってユニオンに勝つんだよ」
「え?二刀流ってネタ職なの?普通に頑張ったら勝てたけど」
「ああそうか、お前色々とゲームやってたもんな、中身が違うのか?お?プレイヤースキルだけでどうにかなったらレベルなんて存在しねえんだよ」
いやでも普通に使いやすかったけどな。なんでだろう。相性とかの問題じゃないの?
「まあそう怒るなって、相性とかの問題じゃねえの?俺は普通に使えたし」
「それなら誰も苦労しねぇって」
「まあそれはともかく「それはともかくじゃねえよ」うるさい黙れ小蝿が「なっ」とにかく俺は普通に切り刻んだだけだ。あ、正中線の一番下にある部分に突き刺したりもしたけどな」
「それってちんk…げふんげふん、失礼」
「よく耐えた友よ」
「でもユニオンってそんなに弱いのか?」
「んなわけねえだろ、こいつが強すぎるのか相手が弱かったかどっちかだ」
「ん゛っ」
「どうした?」
「なんでもないなんでもない」
あっぶね、変な声出た。なんでそう勘がいいんだよ。
いやでもなあ、自慢したすぎるこの情報、しかして独占したいこの情報。どちらを選ぶ?だめだだめだ、今1時の感情に身を任せるのは良くない、将来の自分に投資をするんだ。
「透真ってさ、誤魔化す時よく同じ言葉を2回繰り返すんだぜ」
やめろっ、それ以上俺を追い詰めるな…っ!!
「どうした、顔色悪いぞ透真」
「ごめん、ちょっと体調悪いかも…」
「まあまあ大丈夫、きっと気のせいさ。ささ、どうぞこっちに。(情報を)吐くだけ吐いたらあっちで(ゲロ)吐いてきていいから」
「あごめんっ、もう吐きそうかも」
「嘘こけボケナス、くっそ元気そうじゃねえか」
「イヤソンナコトナイヨ」
「この後に及んで往生際が悪いぞ透真ァ!!」
「ぎゃーっやめてーっ!!先生助けてーっ!!」
「そんなことしてる暇あったら勉強しろアホが」
うわぁ、先生がそんなこと言っていいんですか?やばいですよー?いや安藤先生「フフッ」じゃないから。助けて、ねえ、おねがい、後生ですからーっ!!
◇◇◇
いやほんと最高です相原先生、安藤先生とは違いますねっ!!素晴らしくまともな相原先生に助けてもらい、そのまま陸上部の追跡をなんとか逃げきって帰ってきた俺であったわけであったが、今度は兄と妹と言う最難関を忘れていたがために独り言をぶつぶつと言ってしまったわけで。
「で?さっき言ってたイミネントなんたらってなに?言うてみ?悪くはしないから」
「いや椅子に縛りつけるのは非人道的でよくないと思うよ?」
「さっさと質問に答えろクソ兄」
ひどい兄と妹だ。
「へえ、そんなことしていいと思ってるんだ?教えなくてもいいんだよ?」
「お前のセーブデータが入った機器壊すよ?」
「やめてっ、ごめんなさいすぐ話します」
セーブデータを人質にするなんて卑怯だっ!!
俺は自画自賛とこの情報を手に入れたマウントを挟みつつ(実質9割)、イミネント・ユニオンについて渋々ながら兄と妹に教えた。
「なるほどねえ、イミネント・ユニオンか」
「うう、ひどいことをされた…」
「は?壊すよ?」
「はいすいませんごめんなさい」
「よろしい」
なんかもう兄としての威厳がフルボッコにされた上にヤスリで磨かれてハンマーでぶっ壊したあと踏みつけてゾウの便所に落とされた気がする。フルボッコにされたのは確か俺が10歳、この妹が9歳の頃だったかなあ。ちなみにその前はずっと耳元で黒板を爪で引っ掻かれてた感じ。妹って怖い。
「で、その終わらない戦いってのはなんなの?」
「いや、ほんとにそれについては教えてくれなかった。あ、己が己であるための戦いとか言ってたな」
「え、それ結構重要じゃね?」
「いやまあそこら辺は自分で考えてくれ。あと絶対にこのこと他の奴らに言うなよ?本当に頼む。兄と妹だから言ったところもあるし」
「へぇ、じゃあこれからもいっぱい情報教えてね♡」
「やだ」
「壊すよ?」
このくだり何回目だよ、そろそろ飽きてきたって。
「教えるって。まああとの考察とかはそっちでよろしく。俺はゲームがしたい」
そう言ってゲーム本体を受け取る。
「ん、いい情報ありがとね」
おお、こいつにも感謝ができたとは。素晴らしい成長だ、にいちゃんは嬉しいぞ。
「なによ、言いたいことでもあるの?」
「なんでもない」
・虚無の栄養素
海外の会社が作る虚無シリーズの一角。効果は一品。一口食べればあら不思議、身体中に栄養が染み渡る。主にキューブ型、一口サイズ。エナドリなども発売中。しかしなぜかこの会社の商品は摂取するとネガティブになってしまうらしい・・・。ネガティブになるのには理由があるとかないとか。技術について聞いた人?そんな人はいないよ。
まあ要するにシャ◯フロのライ◯ット・ブ◯ット的な立ち位置ですよね。
今回で第一章は終わりです。第一章はほとんど物語の骨格部分しか書いてなかったせいでとんでもなく早く終わってしまったので第二章は肉付けをしっかりしていきたいなと思っています。
感想(できれば好意的なもの)を書いてくれると嬉しいです!
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