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兎を舐めるな 3


「はぁー、なんかもうやだ…」


ほんとに嫌になっちゃうよ。兄貴にでも手伝ってもらおうかな。でも絶対「え、こんなのもできないんですか〜?」とか煽ってきそうだし。ほんと性根が腐ってるよ。


それはともかくとして、金目のものは全部取ってこれたからあとは真ん中とその左隣の道だけなんだけど…正直に言って左隣の道は罠の予感しかしない。住居って可能性も否めなくはないけど、それなら別にわざわざリスクを犯してまでいく必要もない。

次は中央の道に行こう。でもそろそろ寝ないと明日学校に遅刻する。



◇◇◇



「おはよ〜」(俺)


「おはよう」(母)


「おはよ」(兄)


「ぐっともーにんぐ」(妹)


あれ、父さんがいない。


「父さんは?」(俺)


「もう出かけたわよ」(母)


「ありがとう母さん」


「そんなのも分からないの?」(妹)


妹が辛辣。お兄ちゃんは悲しい。


「そう言えば透真もアエメモ始めたんだって?」(兄)


「うん」


「アエメモってなに?アエテルでしょ」(妹)


「は?アエメモだし」


あーあ、またしょーもない喧嘩をやってる。だが2人ともわかってないな、俺はメモリア派だ・・・。


「そういえば兄貴って今どこの町にいんの?」


「んー、町というかキャンプって感じだけど、古代都市遺跡調査前戦にいるよ」


「それって東にあるやつだよな?」


「うん」


「なら俺もそっち向かってるから合流できそうだな」


「ん、わかった。俺のプレイヤーネームはノクトな」


「知ってるし」


「あ、そういえば透真のプレイヤーネームって何?」


「ルアン」


「へえ、鳳凰か」


ちっ、やっぱり知ってる。なんでや。なんでそんなに頭がいいんや。俺にも少し分けてくれ。


「ちなみに透真今何やってるの?」


「クソ兎の親分を張り倒そうとしてる」


「クソ兎?」


「ヴォーパルバニーのことだよ。あいつ俺のこと煽ったりしてくるから嫌いなんだよ」


「プ、ヴォーパルバニーごときにやられたの?プークスクス」


「お前には誰も話なんかしてねぇよボケナス」


「おかあさーん、お兄ちゃんにボケナスって言われたー」


「はいはい、あんまり酷いこと言わないのよ」


おお、母さんも呆れ気味だ。妹が悔しがってる。いい気味だ。ちなみに兄貴の名前が優夜、妹の名前が瑠香だ。2人とも美男美女で文武両道の秀才である。なのに真ん中にいる俺だけ特に美男でもないし頭もいいわけではない。解せぬ。きっと俺は2人に顔の良さも頭の良さも奪われたのだ。ああ、可哀想な俺。いつかきっといいことがある。


「兄貴ってジョブ何ー?」


「秘密」


「瑠香は?」


「秘密」


「クソ野郎どもめ…」


「そこまで言われるようなことはしてないけど」


「私女だもーん」


俺がクソ野郎って言ったらクソ野郎なんだよ!お、うまい。やっぱり母さんの作るご飯はうまいなあ。今日の朝ごはんは味噌汁と米と魚だ。いやー、なんとも健康的な生活だ。


「ふふ、美味しそうで何より」(母)


俺たち三兄弟はそれらしい反抗期など無かった。雨降って地固まるという言葉もあるが、やっぱり仲がいいに越したことはないだろう。


「瑠香は今どこにいるんだ?」


「オーディア村だよ」


「ドコ」


「大陸の西の端っこ」


「へえ」


「雰囲気が最高なの。穏やかで心が落ち着くし、お兄ちゃんとかうるさいのもいないし、「俺はうるさくない」うるさいわよ。それにNPCたちは無害だし、モンスターもあんまりいないし、朝日と夕日は綺麗だし。しかも海が見えるから写真撮ったら超映えるし、いるプレイヤーたちはお兄ちゃんと違って民度高いし、…」


な、長い…。聞かなきゃよかったかも。


「さらに周りには可愛い動物とかも「あー分かった分かった、聞いた俺がバカだった。もう十分だ」


「はいはい、所詮頭まで筋肉でできてる脳筋ゴリラには素晴らしさなんて分からないでしょうしね」


「誰が脳筋ゴリラじゃコラァ」


「え、違うの?」


違うだろ。普通に考えて。俺は脳筋と呼ばれるほどの筋肉もないし。脳筋って言われるほど成績悪くないし。どちらかというと体育の成績良くないし。


「あ、ごめんね。運動できないもんね、お兄ちゃんは。妹に負けてるくらいだもんね」


「うっせー」


あ、やばい。この調子で食ってたら学校間に合わねえ。



◇◇◇



キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン


あっぶねぇ、ギリギリセーフだ。


「お、透真今日は遅かったじゃん。それでクソ兎の親分とやらは倒せたのか?」


「いや、まだだ。こざかしい真似ばっかすんだよあいつら」


「へえ、ちなみにその親分は普通のモンスター?それともネームド?」


「ユニオン」


「は?ユニオン?お前今何レベ?」


「50レベ」


「お前頭大丈夫か?ユニオンっていったら最低でも100レベはないと死ぬぞ?」


「え゛、そうなの?」


「おうよ。お前相当頭イカれてんな。まあ126レベの俺様にかかればチョチョイのちょいだろうけどな!」


ちっ、これだから初期の抽選に当たった奴らは。


「へっ、じゃあ50レベでも倒せるってことを証明してやるよ」


「お、じゃあできなかったら罰ゲームな。愛してるの後に出てくる予測変換そのまま一番前にあるやつ選択していって、それを学年のグループLAIN(レイン)で送信して」


「え、きっつもうちょっと優しくなったりとかは…」


「じゃあ購買行って、ぶりっ子みたいに甘えた声で「これください」って言え」


「究極の2択…っ!!」


「あ、そろそろホームルームだ。実行の期限は明明後日まで、それまでにどっちにするか考えとけよー」


こうなったら何がなんでもクソ兎の親玉をぶっ倒してやる。流石にあの罰ゲームは俺のウルツァイト窒化ホウ素級のメンタル、いいやロンズデーライト級のメンタルを持ってしても耐えられるか分からないからな。

透真兄の優夜は普通に社会人ですが、今は諸事情で実家に戻ってきています。


ちなみに、

ロンズデーライト(約152 GPa)

ウルツァイト窒化ホウ素(約114 GPa)

ダイヤモンド(約70〜100 GPa)

の順に硬いです。※GPaは硬さの単位です。

ちなみにロンズデーライトは隕石の衝突時に生まれる希少な物質です。



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