寺子屋を取材してみた
慧音のこと書いてると、物凄いシリーズを思い出してしまう
寺子屋に入れてもらうと、そこは普通の家だった。自宅をそのまま個人塾にしている感じだ。
「慧音さんはどうして寺子屋を始めたんですか?」
文が質問をした。
「それは前に私の知り合いが里のものに助けられてな。何か恩返しができないかと思っていたら、丁度里に勉強を教えるものがいないというのでな。始めたんだ」
成程な。いい奴じゃん。
「すごいな、俺はそんなこと思いつかないよ」
と言ってあげた。
「まあ、お前は私の考えもしないことをやっているんだろ。私の能力でそれはすでに分かっている」
そうか。こいつは歴史にかかわる能力だったけか。でもその時はキモくなるんじゃ・・・。
「その能力使うときって、キモくなるんだろ?」
それを聞いた瞬間、慧音の眉がぴくっと動いた。軽率だったかもしれない。
「それは言うな。私だって気にしてるんだぞ~~!」
と怒ってきた。かと、思いきやそのまま俺の頭を流れるようにつかんだ。
「えっ?」
「ちょっ、遊助。なにやってんのよ!私の前で浮気!?」
しかしそんな甘い話があるわけはなかった。慧音は
「はあぁっっっ!」
といって頭突きをしてきた。不意打ちで対応が間に合わず、俺の額に当たり、俺は気絶してしまった。
「・・・ん・・・」
目を覚ますとすでに空は茜色に染まっていて、部屋には文と慧音しかいなかった。
「すまなかった。力加減を間違えた」
「遊助は大丈夫でしょ、さあ、帰るわよ」
文に引っ張り上げられて、立ち上がった。まだふらふらする。
「お前があんなこと言うからいけないんだぞ。新聞記者はスクープするとかいうし」
「きっとみんなが呼んでくれるいい記事になりますよ」
「なんだとー!」
スクープされたらかわいそうなような気がしてきた。
「まあまあ、二人とも落ち着いて」
「うるさい、もとはと言えばお前が喋ったんじゃないか!」
「すまん」
そうだった。本当にどうしようか。文はマジで記事にするつもりらしい。
「スクープがあれば、また私の名が広まる・・ふふふ」
怖い。最近新聞に熱中し過ぎている気がするなぁ。ほどほどにしてもらおう。
「まあ、とにかく記事にするのはなし。慧音はこれからも寺子屋を頑張る、これで問題ない」
「そうれがいいな」
とこの場はおさめたのだが、その後慧音のハクタクは文にすっぱ抜かれ、幻想郷中に知れ渡ることになった。
期末に向けて勉強中




