幻想郷の地下に行ってみる
もうすぐ例大祭
幻想郷に戻るのは1年ぶりと言ってもいいぐらいだった。その間に人里の方も、人口が増えているような気がする。俺は、文に頼まれた夕飯の食材を買って、隙間から出てきた紫と話しながら歩いていた。
「紫、人とか妖怪とかはどのくらい増えたんだ?」
紫は頬に手を当て、しばらく考えた内に、
「そうね。大体人が500人、妖怪が200体ってところかしら」
だいぶ増えていた。こんなに増やせたのか、紫ってやっぱりすごいな。
「とくに、妖怪は外の陰陽師とやらから逃げてきたってのが多いわ」
そうか。そういえば向こうでは陰陽道が流行ってたな。妖怪に勝てるすべだとかで、貴族どもがやってたな。あとお抱えの陰陽師とかいうのもいたな。
「そうか。それで、俺の嫁が地下にいるらしいんだが、どこからいけるんだ?」
紫はハァと息を吐き
「あなたってホントに浮気性ね。でもまあ教えてあげるわ。向こうの山の上にある神社の近くに穴が開いてるから、そこからいけるわ」
「神社?神主も呼んだのか?」
「いや、いないけど神社だけ作ったって感じね。あとから探してくるわ」
「そうか。頑張れよ」
俺は誰もいない神社の境内の裏にある、大きな穴の前に立っていた。
「しかしすごいな~。これかなり深くないか?」
だって底が見えないんだもん。こんな深い穴は初めてだ。
「まあ、とにかく入ってみるか。たぶん大丈夫だろう」
俺は、穴に飛び込んでいった。
穴の下には都会とはいかないまでも、そこには町が広がっていた。
「うわぁ、何だこれ?これも紫が創ったのか?」
「違うわよ。ここはもともと地獄だった場所。旧地獄って呼ばれてるわ」
俺の疑問に知らぬ声が返答してきた。
「お前は誰だ?」
「それは私のセリフよ。まあ、暇だし名乗ってあげるわ。私は水橋パルスィよ」
「そうか。じゃあ俺の嫁知らないか?鬼なんだけど」
自分の自己紹介を邪魔されたからか、パルスィは
「私の言葉を無視する上に、結婚してるなんて。妬ましいわ」
やっぱりパルスィだ。でも嫉妬されてもなぁ。
「そうか、でいるのか」
「「いるわよ、奥の建物に。とにかく早く私の前から消えなさい、見てるだけで妬ましいわ、パルパル」
「なんか、悪かったな・・・」
そう言い残して俺は穴を後にした。
奥の方に進むと、大きな門が見えてきた。
「ここかな?入ってみるか」
俺が足を踏み入れようとすると、
「待ちな!そこに勝手に入ってもらっちゃあ困るよ」
今度は聞き覚えのある声だった。
「勇儀。地下に引っこんじまってどうしたんだ?」
「なんだい、私のことを勇儀って呼ぶ奴はほとんどいないって・・・・え!?遊助じゃないか」
「そうだよ、勇儀。文から聞いてきた。文は一緒に行く予定だったんだけど、俺がフライングしてな」
「そうかい。まあ、また会えてうれしいよ。でも地上には戻らないからね」
「まあ、無理にとは言わないさ。萃香にも会わないと」
「萃香は勝手に動き回ってるよ。取り敢えず酒でも飲まないかい、久しぶりに。私たちの主もいるからさ」
「主?」
「私です。勇儀のお知り合いなら、どうぞ中へ」
俺と勇儀の会話に口を挟んできたのは、薄い紫の髪の少女、古明地さとりだった。
事例殿が先に来ちゃったけど、短くする予定です。




