第862話 イスタンブール再建
「荒れ果てたの~」
と、柳生宗矩が奪還したイスタンブールに降り立つ。
戦場のあと。
宮殿は見るも無惨な姿になり、町も破壊され荒れ果てていた。
そこに避難していたオスマン帝国皇帝アメフトスが現れると、嘆き悲しむと思いきや、
「すぐに町の再建を始める。人を集めよ。再び活気あふれる町を造るぞ」
と、家臣達を鼓舞していた。
「ならば、俺も手伝わせていただきましょう。幸村、欧州イバラキ島にいる左甚五郎とその大工衆をこちらに呼び寄せてくれ」
と、言うと、柳生宗矩と真田幸村は目線合わせ、なぜかため息を漏らしていた。
なぜなのだろうか?気にしないでおこう。
アメフトスはというと、
「常陸様の建築技術集団は名高い。ありがたく手を貸していただきます。そして、我が都を奪還いたしてくれたこと、一生の恩、絶対に忘れません」
と、頭を下げていた。
「これが同盟です。俺が窮地に陥ったとき手をお貸しいただければそれでいいのです」
「常陸様・・・・・・」
手を取りしっかり握ると、涙をポロリとひとしずくこぼしたが、すぐに上を向きぐっと堪えていた。
「しかし、この御恩に報いるには何かお渡ししたい。金銀財宝などで払いたくても・・・・・・どこか土地を、そうだ私が支配している土地でお好きなところを割譲させていただきたい」
「いえ、良いのですよ」
「しかし、それでは示しが付きません。どうかどうか」
そのやりとりを見ていたアセナが、
「兄上様がこうおっしゃているんですから、お兄ちゃん貰ってあげて」
と、若干混乱する呼び方で言ってきた。
「ホルムズ海峡と紅海の入り口に城と町を作れる広さの土地を貰いましょう」
「そのような少しでよろしいので?」
「少しで良いのです。もううちは領地は十二分にありますから」
と、言う。
ホルムズ海峡と紅海の入り口に軍事拠点を持つことは未来での重要な土地になる。
それがとても大切な事だ。
「わかりました。そのように手配いたします」
と、アメフトスはどことなく不満げに返事をしていた。
「御大将、会わせたい者が」
と、宗矩が連れてきた筋肉隆々の塊、まるでター●ネーターかグラディエーターか?みたいな男。
「カスピ海アストラハニをまとめます、シュピリッツァと申します」
「そうか、そなたが軍門に降りたいという者か?」
「はっ、常陸様の文化の高さは偉大です。どうか、そのような方の末席に加えていただき、我が土地も豊かにしとうございます」
「あいわかった。我が家臣とし、柳生宗矩与力を命ずる」
「はっ、ありがたき幸せ」
シュピリッツァの軍を見ると筋肉隆々マッチョマンの大会でも始まるのか?と言う1000人ほどの軍だった。
うん、暑苦しい・・・・・・宗矩に任せよう。
しかし、黒海を過ぎてカスピ海までか・・・・・・。
やはりあっちこっちから寄せ集めした軍か。
対策を考えれば戦の被害を少なく出来るかも。
そう考えながら、ボスポラス海峡の敵の砦を砲撃している味方の艦隊を見ていた。




