プロテイン「写真二枚」
1975年7月14日(月曜日)今日ジムに行く予定だが、大場政夫はサボリたくなった。それでも朝の早朝ランニング15kmやロードワーク10kmを決して欠かすことはなかった。早朝ランニング15kmかロードワーク10kmかはトレーナーの助言で決めていた。
「ふぅふぅふぅふぅふぅふぅ!これで14km走り終わったな!後1kmだ!」
大場政夫がランニングしている最中に近くに駐車していた奴がいた。桑田勲である。見つかった。
「政夫クゥウウウウン!一緒にジムに行こうよォオオオオオオオ!」
桑田勲はダッシュで大場政夫を追いかけて猛禽類の目のように狙った獲物を逃さない。その光景に恐怖した大場政夫は逃走する。
「ヒィイイイイ!桑田さん来ないで下さい!俺には考える時間が必要なんです!」
「甘っちょろいことを言うな!今日本中が政夫君に期待していることを忘れるな!」
桑田勲は激励をするが大場政夫は恐怖で逃げることに集中する。
「それが重荷なんですよ!誰も俺の気持ちを知ろうとしないで勝手なこと言わないで下さいよッ!」
「喝ーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!」
桑田勲が大声で叫ぶと後ろからラリアットをぶちかました。
「がぐっ...はっ.......!」
大場政夫は桑田勲のラリアットを、後頭部に直撃し前のめりに倒れた。大場政夫は地面でピクついている。
「政夫君、トレーナーのラリアットを躱せないなんてたるんどるんじゃないのか?」
「無茶言わないで下さいよ!こっちは14km以上走っていたんですよ!」
「問答無用!後ろからの32歳のワシによる攻撃を避けられないなんて片腹痛いわい!ところでちゃんと運動後のリカバリーを徹底しとるか?」
「何のことです?」
「政夫君、ワシの言うことを傾聴しておらんかったのか!?運動後はリカバリーが大事だと言っとろうが!」
「すみません!忘れていました!」
「ランニング後のケアは、疲労回復やケガの予防のために非常に重要だ。以下の4つのステップを順番に行うべし!このノートに書いてあるからちゃんと見ろよ!」
「いつもありがとうございます!」
そのノートにはこう書かれてあった。
1. クールダウン(心拍数をゆっくり下げる)
走り終わってすぐに立ち止まったり座り込んだりせず、5〜10分ほどウォーキングをしてゆっくりと息を整えましょう。急に運動をやめると、血圧が急低下してめまいや立ちくらみを起こす原因になることがあります。
2. ストレッチ(筋肉のケア)
体がまだ温まっているうちに、使った筋肉をゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」を行います。反動をつけず、呼吸を止めずに「痛気持ちいい」と感じる強さで各20〜30秒キープするのがポイントです。
ふくらはぎ: 足を前後に開き、後ろ足のヒールを床につけてアキレス腱からふくらはぎを伸ばす。
太もも(前): 立った状態で片方の膝を曲げ、手で足首をつかんでかかとをお尻に近づける。
太もも(裏): 座った状態で片足を伸ばし、もう片方を曲げて、伸ばした足に向かって上体を倒す。
3. 水分と栄養の補給
水分補給: 汗で失われた水分とミネラルを補うため、コップ1〜2杯の水や麦茶、スポーツドリンクなどを飲みます。
栄養補給: ランニング後30分以内は「回復のゴールデンタイム」と呼ばれています。筋肉の修復を助けるタンパク質と、消費したエネルギーを補充する炭水化物(糖質)をセットで摂るのが理想的です。(例:バナナと牛乳、おにぎりとゆで卵、プロテインなど)
4. シャワーや入浴(リラックスと血行促進)
汗を洗い流して皮膚を清潔に保ちます。また、ぬるめのお湯(38〜40度程度)にゆっくり浸かることで全身の血行が良くなり、筋肉に溜まった疲労物質の排出が促されます。
「こんなに俺の為に丁寧に書いてくれてありがとうございます.....」
それは感涙だった。
「良いってことよッ!ほら、プロテインあるぞ!飲むか?」
「ありがとうございます!頂ますッ!ウェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!」
それはとても不味いプロテインだった。
※1970年代のプロテインは、現代の洗練されたサプリメントとは比較にならないほど、「おいしいとは言い難いもの」でした。1970年代のプロテインは、味や飲みやすさよりも「タンパク質の補給」という機能面のみに特化しており、摂取すること自体がトレーニングの一部と考えられていた節があります。味と食感: 主成分は大豆タンパク(ソイ)やカゼイン、脱脂粉乳が中心でした。「非常に粉っぽい」「砂を噛むようなザラつきがある」のが一般的で、素材特有のえぐみや苦味が強く残っていました。溶けやすさは皆無です。現代のような「インスタント化(溶けやすくする加工)」が施されていなかったため、シェイカーで振っても大きなダマになりやすく、文字通り「噛んで飲む」ような状態になることが珍しくありませんでした。フレーバーのバリエーションはほとんどなく、あっても不自然な甘さのチョコレート味やバニラ味程度で、化学的な後味が強いものが主流でした。そのままでは飲み込むのも苦労するため、当時のボクサーやボディビルダーたちは以下のような工夫をしていました。ミックス・シェイクが支流だけどそれでも不味い飲み物でした。牛乳、生卵、蜂蜜、バナナなどをミキサーに入れ、プロテインの味をなんとか隠して流し込む。一気飲みがベストです。味わうことを完全に放棄し、鼻をつまんで一気に飲み干す。当時は、プロテインを飲むことさえも「根性を試される試練」のひとつだったと言えます。
「こんな不味いもの飲ませるなんて...酷いです!」
「許せ...!これも愛故の行動だ!そんなことよりまた WBC世界フライ級王者ミゲル・カントが試合したがっていると電話で連絡が入った。どうやら奴は大場政夫との試合は自国の首都メキシコシティにあるアレナ・コリセオ(Arena Coliseo)以外では試合したくないらしいぞ。」
「試合をするとしたらまたメキシコに行かなければならないという訳ですね....あのブーイングは殺気を帯びていて不安でした。また試合で勝てるかどうか分かりませんね。今度はもう....」
「弱音を吐くなッ!俺がいつもそばで支えてやるッ!だから弱気になるなッ!出来る!俺たちの努力はいつだって東京にも勝るッ!」
「そうですね!これから真の逆転を開始しましょう!」
「ああ!絶対勝てよッ!俺は政夫君を信じる!マッチメイク日は1975年11月10日(月曜日)だ。やる気はあるか?」
「やりますッ!今度こそアウェーでも勝ちますッ!」
「アウェーでも勝てるように強靭なメンタルを養うにはまずは胃腸を大事にするところから始まるッ!胃腸が健康であればメンタルも安定すると論文に書いてあったからな!俺の胃腸薬を政夫君にあげよう。」
「何から何まで感謝の言葉もありません!」
大場政夫は桑田勲の優しさと厳しさが入り混じる行為に心を打たれた。
「それから6ページ目にもアウェーで勝てるようにいろいろ書いてあるから読んでおくように!」
「はい!」
大場政夫が6ページ目を開くとこう書いてあった。
ボクシングのアウェー戦、特に1970年代のような過酷な国際遠征を想定すると、勝利への鍵は「技術」以上に「調整のロジック」と「メンタルの防衛」にあります。
敵地で勝ち星を挙げるための重要なポイントを整理しました。
1. 徹底した「胃腸」の防衛
先ほどの画像のように、慣れない土地での栄養摂取は最大の敵になり得ます。
自炊と水: 現地の水や食事は、たとえ高品質でも体が拒絶反応(水あたり)を起こすリスクがあります。ベテラン勢は乾燥米や使い慣れたサプリメントを日本から持ち込み、可能な限り「いつもの味」を再現します。
プロテインの罠: 70年代当時のプロテインは現代ほど精製されておらず、肝臓への負担も大きかったため、減量で弱った胃腸には毒になることもありました。遠征先で新しいものに手を出さないのが鉄則です。
2. 「地元判定」を計算に入れたスコアリング
アウェーでは「互角なら地元の勝ち」とされるのがボクシング界の暗黙の了解です。
クリーンヒットの強調: 審判の視覚に訴えるよう、大振りの空振りは避け、コンパクトでも相手の頭を跳ね上げるようなパンチを優先します。
2ポイント差の意識: ジャッジのひとりが相手に傾いている前提で、全ラウンドを通じて「明確に奪った」と言い切れる展開を最低でも半分以上作る必要があります。
3. 計量と「現地の秤」への対策
1970年代の重量管理は、現代よりもさらにシビアな技術を要しました。
秤の誤差: 会場に設置された秤が、普段使っているものより重く設定されている可能性を常に考慮します。計量直前まで動ける余裕(リミットから200〜300g下)を維持するのがプロの仕事です。
移動のロス: 国際便の移動による足のむくみや、時差による代謝の低下を計算に入れ、現地入りした瞬間の体重増加をパニックにならず処理する計画性が求められます。
4. 敵地の熱狂を「無」にする集中力
ミゲル・カントのように、敵地のファンのブーイングをBGM程度に聞き流す冷静さが不可欠です。
リングの感触: 敵地のリングはキャンバスが柔らかすぎて足が疲れやすかったり、逆に板のように硬かったりと千差万別です。公開練習で素早く特性を掴み、シューズの選択やステップの踏み方を変える適応力が勝敗を分けます。
「あの~項目にプロテインの罠って書いてあるんですけど....これは一体どういうことですか?」
「あ~それ!ワシの作ったプロテインはクソマズイけど、肝臓への負担はなるべく減らしたぞ!」
「なら良かったです!(まぁもう一生桑田さんの作ったクソマズプロテインは飲まないですけどね。)俺プロテイン嫌いだから減量中飲まずに済んで嬉しいです!」
大場政夫はそう言うと今日一番の笑顔をかました。
「まぁ俺も嫌いだがな!」
(じゃあ俺にあんな不味いプロテイン飲ませんなァアアアア!)
大場政夫は心の中でツッコミを入れた。
「それから7ページ目もちゃんと読んどくように!」
「えー7ページ目はここですね!」
ボクシングのアウェー戦は、判定がホーム側に有利に働きやすかったり、観客の声援がプレッシャーになったりと、非常に厳しい環境です。アウェーで勝つためには、「技術」以上に「精神力」と「戦略」が重要になります。具体的に勝率を上げるためのポイントを5つの観点で解説します。
1. 「僅差は負け」と心得る(判定の壁を越える)
アウェーでは、際どいラウンドはすべて相手に流れると考えたほうが現実的です。
圧倒的な差をつける: 判定で勝つなら「6:4」ではなく「8:2」や「9:1」でそのラウンドを取る必要があります。誰が見ても文句なしのクリーンヒットを当てる、あるいはダウンを奪うことが必須です。
手数を出し続ける: ジャッジは観客の大歓声に影響されることがあります。相手のパンチが空振っても歓声が上がるとポイントに見えることがあるため、それを打ち消すほどの圧倒的な手数と前進が必要です。
2. 「敵地を味方にする」メンタリティ
観客を黙らせる快感: 「会場全体を敵に回している」状況をプレッシャーではなく、「自分が勝った瞬間にこの大観衆が静まり返るんだ」というモチベーションに変換します。ヒール(悪役)に徹する: 相手へのブーイングも自分のエネルギーに変える図太さが必要です。
3. 環境の変化への徹底した準備
早めの現地入り: 時差がある場合や気候が異なる場合は、最低でも1週間〜10日前には現地入りし、体調を整えます。
食事と水の管理: 食べ慣れないもので胃腸を壊さないよう、日本からレトルト食品やサプリメントを持参するのは鉄則です。
計量後のリカバリー: アウェーでは計量会場から宿泊先までの移動や、リカバリー用の食事が思い通りにいかないことがあります。あらかじめシミュレーションしておくことが重要です。
4. 試合展開の戦略(アウェー専用プラン)
序盤から飛ばす: ホームの選手は序盤、観客の声援を受けて勢いに乗りやすいです。そこで逆にこちらが先手を取って相手の出鼻をくじき、「今日はヤバいかもしれない」と相手と観客に思わせることが重要です。
クリーンヒットの強調: ジャッジにアピールするため、単発で終わらず、コンビネーションの最後に強いパンチ(右クロスや左フックなど)を視覚的に分かりやすく叩き込みます。
後半のスタミナ勝負: 地元の期待を背負った選手は、後半に判定を意識して守りに入ったり、プレッシャーで失速したりすることがあります。そこを畳み掛けるスタミナを温存しておきます。
5. レフェリーとジャッジの傾向を把握する
レフェリーの癖: アウェーでは、レフェリーも地元の選手に有利な裁定(早めのブレイクや、相手のホールディングを見逃すなど)をすることがあります。それにイライラせず、「そういうものだ」と受け流して次の行動に集中する冷静さが求められます。
アウェーで勝つための究極の方法は、「判定に持ち込ませない(KOを狙う)」ことです。
しかし、KOを狙いすぎて大振りになると隙が生まれます。「圧倒的な実力差を見せつけて判定で文句を言わせない」という覚悟で、普段の1.2倍〜1.5倍のパフォーマンスを出す準備をすることが、アウェー奪取の鍵となります。
「敵地で勝ってこそ真のチャンピオン」という強い誇りを持って挑んでください。応援しています。
最後の文字に大場政夫は桑田勲に感謝した。
「ありがとうございます!」
「良いってことよッ!」
その関係は傍から見ると良き師弟関係に見えた。
「おはようございます!」
周囲の人たちが大場政夫と桑田勲に挨拶して二人はより「勝たねば」という気持ちになった。
絶対に負けられない戦いが今始まる。
面白かったらブクマ・評価お願いします。




