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そして悪役令嬢は魔王となった

本作はコンテスト応募用作品であり。応募要項の推奨12万文字程度に沿っています。

非常に心苦しくはありますが、これにて最終回となります。

今まで読んで頂きありがとうございました。

この後には、コンテスト用のあらすじがアップされますが、装飾も煽りも一切ないので、見ても面白くありませんので、スルーしてください。

覚悟を決めたレオースだったが、その後は、野盗たちと出会うこともなく、あっけなく火の神殿に到着した。

丁度、その頃。

C級冒険者のロビンたちは、新しく発見されたダンジョンの調査に訪れていた。

1階、2階と順調に調査が進んだが、3階で謎の敵と遭遇した。

ロビンたちの記憶は、そこで途切れ、瀕死の重傷を負い、何故かダンジョンの外に倒れていた。

偶々通りかかった他の冒険者に救われ、命はとりとめたのだが。


それから、何人かの冒険者たちがそのダンジョンの調査に出向いたが、皆、ロビン達と同じような目にあった。

国無き地にある冒険者組合は、このダンジョンを危険なものと断定し、A級に指定した。これはA級以上の冒険者でないと依頼が受けられないようにするもので。

勝手にダンジョンに入って勝手に自滅するのは自由ではあるが、そんな無謀な冒険者は居なかった。

A級以上の冒険者たちも、情報が無いため、あえて危険な依頼を受けようとしなかった。

いや、A級条件指定というものになるのをじっと待っていた。A級条件指定は、普通のA級指定とは違い、ポイントが加算される。そのポイントで、ランキングが決まり、10位以内にランキングされると見事S級に昇格できるわけだが。

A級条件指定になるには、人的被害が甚大なものであったり、ダンジョンが人類にとって脅威になるというものでない限り、指定される事は無い。

現在は、ダンジョンに入らなければ、何の被害も出ないため、B級以下は危険なので入らないようにと注意喚起するだけに留まった。



ヴィルドンゲン国では、女王マルガリータにグリッセンが謁見していた。

「却下ですね。」

女王は、グリッセンから提出された新しい物語を見て却下した。

「し、しかし・・・。」

「いいですかグリッセン。サンドリヨン王国から、あなたの引き渡し要請が来ています。」

「えっ?」

「王妃エラが、あなたを処刑したいそうですよ。」

「な、何故ですかっ!」

シンダーエラは、グリッセンの会心の出来であり、喜ばれると思っていたのだが・・・。

「要請には応じられないと答えておきました。」

「あ、ありがとうございます。」

「ドワーフ達から恨まれているのは自覚しておりますね?」

「は、はい。ドワーフを見たら逃げるようにしております。」

ドワーフは、マルガリータ女王の盟友であり、ヴィルドンゲン国では、頻繁に目にすることが出来る。

「それから、ブラッディフッドが、あなたを狙っています。」

「はっ?」

寝耳に水だった。

「わ、私が何かしでかしましたか?」

「赤ずきんちゃんは、もちろん知っていますね?」

「はい、私の祖先が・・・、まさか、それで?」

「ええ。そうです。まだ、そこまで本気ではないのでしょう。ブラッディフッドが本気になれば、誰もあなたを庇えませんから。しかし。」

「しかし?」

「あなたが今回モデルにしている女性は、先の魔術師協会の事件の被害者ですよね?」

「はい、その通りです。事実とは違い物語ですから、被害者にはなっておりませんが。」

「その被害者が、ブラッディフッドの弟子と知っていて、書いているのですか?」

「・・・。」

グリッセンは絶句した。

そんな事とは思ってもいなかったからだ。

「このように醜悪に被害者を描くのは、私もいい気はしません。ヴィルドンゲン国に、被害が出ては適いませんので、直ぐにあなたをブラッディフッドに引き渡しましょうか?」

そう言ってマルガリータ女王は、薄ら笑いを浮かべた。

「す、直ぐに書き直してきます。」

地に額を付けて、グリッセンは土下座した。

「グリッセン、次にこのようなものを、提出したなら首をはね、ブラッディフッドに差し出します。心して書き直してきなさい。」

「は、はい。」

グリッセンは、急いで自宅に帰り、物語の書き直しに取り掛かった。


まずは、ストーリーを大幅に変更した。

元は、悪い魔女が魔術師協会をそそのかし、国を乗っ取ろうとする話だったのだが。

ブラッディフッドの弟子と言うことを聞いたからには忖度するしかない。

醜悪な魔女を美しい魔王へと変更した。

ストーリーとしては、暴走した魔術師の一団が、眠りについていた美しい魔王を禁断の法を使い起してしまった。

最終的には、マルガリータ女王がモデルとなった主人公が討伐するのは、最初と変わらない。

「うん、最初よりいいではないか。」

グリッセンは自分の才能に、酔いしれた。

ストーリーの筋道は、マルガリータ女王が主役と言うことで、変わりはないが。

悪役の魔術師たちの印象が大きく変わった。

最初は、悪い魔女にそそのかされたのだが、新たに書き直したものは、諸悪の根源が魔術師たちになっていた。

これは、事実により近い物となった。


グリッセンは恐る恐る次の謁見へと向かった。

「はあ・・・。」

ため息をつくマルガリータ女王。

「ど、どこか悪かったでしょうか?」

首がはねられるかもしれないとあって、グリッセンは必死だった。

「いい加減、私をモデルにするのは辞めてくれませんか?」

「し、しかし、陛下。民がそれを求めています。」

「困ったものです。それにしてもブラッディフッドの弟子を魔王にするとは・・・。」

「醜悪な魔女とは違い、強く美しい魔王なのですが・・・。」

恐る恐る説明するグリッセン。

「まあいいでしょう。もしブラッディフッドが怒鳴り込んできた場合、無条件で差し出す事を条件に許可します。どうしますか?」

「か、構いません。」

「わかりました、では、この物語の出版を許可します。」

こうして、グリッセンの新作が世に出る事となった。

物語の名は。

【魔王アナと雪の女王】

である。


Fin

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