表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
令和最初で最後のスケバン、タイムリープだか憑依だかして昭和の極妻になって全国を制覇する‥‥とかしないとか  作者: 真夜航洋


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/13

第2話 レディース「安土会」


「何くっちゃべってんだ?くそガキ!」

「慌てるな。これは民事上の罰。刑事上の罰は、これから受けてもらう」

「は。警察サツにでも突き出すってのか?無駄だ。この手のいざこざは、やつら面倒くさがって相手にしねえぞ。なんせ俺はまだ17だからな」


「まったく、この国は未成年者に甘すぎるよな。だから、刑執行はこっちでやる」

「おーい。姐さん、もういいかい?おじさん、もう我慢できないんだけど……」


野太い声に、玲央が振り返る。

女王様の仮面を着けた小太りのハゲ親父が、やはり全裸で立っていた。


「紹介しよう。あのお茶目なオジサマは、若い少年に恋心を抱く性的マイノリティーだ」

「……」

「これからオジサマには、おまえが女子中学生三人にやったことをトレースしてもらう。つまり、まずおまえをレイプする」

「……」


「そして、おまえがやったようにその様子を動画撮影する。それから、その動画を闇サイトに流す。『元気のいい若い男の子を抱きたい方、こちらまで』と募集をかけて、な。来週からおまえは大忙しだ。おっと、そうだ。学校に休学届けを出しておかないとな」


秀美が頷き、玲央のスマホを操作して勝手にメールを打つ。

学生証も押さえられているのだ。


「てめえら。こんなふざけた真似して、ただで済むと思うのか?俺のバックには『独眼竜』っていう……」

「大宮の半グレ組織だろ?リーダーは『政宗』を名乗ってるブサメンくんだっけな。おい、権六。政宗をライブ映像に出演させてくれ」

「……」

「ほれ」


スマホ画面を玲央に見せる。

リモートのライブ映像だ。

画面いっぱいに写ったのは、ボコボコにされて原型をとどめてないアイパッチ男の顔。


「ま、政宗さん!」

「姐さん。こいつを含めて、独眼竜の連中は……こんな感じに仕上げときました」


権六と呼ばれた大女が一旦自分の顔を映してから、背後にカメラを向ける。

アジトらしいクラブのホールには、十数人の怪我人が死屍累々と横たわっている。


「おまえのバックとやらは、さっき壊滅した」

「……おめえら、ナニモンだ?」

「令和のレディース『安土会』だ」


「あ、あづちかい?」

「半グレの下っ端ごときが知ってるわけないか。詳しく説明してやってもいいが……」

「姐さん。なあ。もう、いいだろ?」

「……オジサマが泣きそうになってんで、あとにしよう。おい。カメラ回せ」


撮影スタッフがバタバタと動き始めた。


「いった抱き、まーす!」

「おい。やめろ。やめ‥うがあ!」


刑が執行される。

スタジオ中に、絶望の咆哮が響き渡った。


「玉木玲央。暗証番号を言え」




数日後の登校時。

リタは、とある女学園高校の2年生だ

この朝は安土会のメンバー、藤吉秀美と権俵六花と一緒に行く。


「おはよ。なんかリタちゃんと学校に行くの、久しぶり。嬉ピ」


権俵六花が、プロレスラーのような巨体をくねらせる。

秀美が問いかける。


「おはざす。姐さん、なんか眠そうっすね?」

「ああ。いまゲームにハマっててな。知ってる?『信長の渇望~ザ・ヒストリー』」

「すんません。そっち系は疎くて。徹夜したんすね」

「けど、顔色は悪くないだろ?なんせ、五日ぶりに出たからな」

「……」

「それはそれは見事な一本グソでな。しかも『の』の字になってたんだ。感動のあまり、写真撮っちまった。見る?」

「見ません!なんで姐さんは、そーゆー小3レベルの下ネタ好きなんすか?セクシャル系は毛嫌いするくせに」

「私は見たいかも。リタちゃんの『の』の字」

「やめろ!」


話をしてるうちに、黒塗りの高級外車が横につけてきた。

ウィンドウが下がり、いかつい男が声をかける。


「上総、リタ…さんですね」

「……あたしに、何か用?」

「乗ってもらえませんか?うちのオヤジが、リタさんと話をしたがってるんで」

「大宮ら辺の組?」

「察しがいいですね。浦和の稲葉組です」

「ああ。確か足利会系の……組長は確か、細川…高広だっけ?」

「田舎の組織のことまで、よくご存知で。是非とも、ご同行お願いします」


秀美がリタに耳打ちする。


「姐さん。行くつもりっすか?」

「何の話かくらい見当はつく。行かなきゃ、厄介事が増えるだけだ。おまえらはさっさとに学校行け」


六花は忸怩たる思いで、拳を握りしめている。


「権六。特に、おまえは動くな。今は武闘派の出番じゃない」

「……」


「行くよ。甘いモンくらい出るんだろうね?おっちゃん」

「……用意しますよ。お嬢さん」


心配気な仲間を残して、リタは車に乗り込んだ。


(浦和市の稲葉組。足利会系。組長は細川高広)


秀美はその名を頭に刻み込みながら、走り去る車を見送った。





つづく



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ