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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第6章 異世界転移の記憶 シバとアキト

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初めてのスライム

「兎に角、街か村に行こう」

とシバがアキトに声を掛けた。


「そうだな。いつまでもこんなところに居ても始まらんからな」

と言いながらも二人に行く当てがある訳もなく、ただ目の前の道を歩くだけだった。


「地図くらいあればなぁ?」

とシバが呟いた瞬間目の前に風景と重なるように地図が見えた。

森の中のこの道をまっすぐ行けば草原が広がり、その向こうに村があるようだった。


「おお!? なんだこりゃ?」

とシバは驚いたように叫んだが


「これはもしかしてステイタス画面か?」

とシバは瞬時に理解した。流石、勉強もせず異世界モノアニメを観ていた甲斐があったというものだった。


 二人は早速自分たちのステイタスを確認した。

暫くして二人は顔を見合わせて呟いた。


「これで俺たちの異世界転移は確定したな……」

と同時に二人は肩を落として落胆した。

二人の目の前に広がる自らのステイタス。こんなものが現れた時点で異世界確定である。それを二人は瞬時に理解した。


 それにしても、そこに表示されている数値は明らかに高い。RPGなら既に魔王を倒しているレベルである。いや、それでも余る。百回ぐらい倒してもおかしくはない数値だった。


「それよりも、この数値……これって……もしかして俺たちチートじゃね? それともここではこれが普通か?」

とシバはすぐにそれに気が付いていた。


「ああ、そうだな。これは間違いないな……女神も神様も何も出てこなかったが、間違いなく俺たちはチートだな……」


「そうだよなぁ……それにしても……」

とシバが言いかけると、アキトがその続きの言葉を継いだ。


「あまりにもこの数値は高すぎるな」

と言うとアキトはおもむろに道端に落ちていた棒切れを拾い腰のベルトに挟んだ。


「それはヒノキの棒か?」

とシバが笑いながらそれを指摘した。


「知らん。しかし異世界モノの最初の武器は素手かヒノキの棒がお約束だろう?」

とアキトは笑って言った。

彼は既にこの世界に順応していた。


「まあ、チートだしな。ヒノキの棒でも充分役に立つだろう」

とシバも納得したようだった。


 森を出たところで魔獣が出た。スライムだった。


「あれはスライムだよな。グミではないよな」

とアキトが驚いたように言った。彼も本物のスライムを見たのはこれが初めてだった。


「グミがあんなにデカい訳ない。それに動くグミなんて見た事がない」


「んじゃあ、あれはやっぱりスライムだな」


「そう言う事だ」

と何故かシバがドヤ顔で言った。


「ふむ。で、ここはちゃんと初心者向けであるわけね。案外親切設計だな」

と納得したように頷くとアキトはさっき拾った棒でスライムを刺した。スライムは瞬間に霧散した。


「え?」

とあまりにもあっけなくスライムが霧散したので、アキトは驚いた。


 それを見て同じように驚きながら


「なあ、スライムって物理攻撃に強いんじゃなかったっけ?」

とシバが聞いた。


「いや、コアを潰せば退治できたはずだぞぉ」


――俺が読んだラノベではそういう設定だった――


とアキトは思っていた。


「今のスライムにコアなんかあったか?」


「知らん。刺したら、ああなった」


「なんだそりゃ? ええ加減な」

と今度はシバが呆れかえったように言った。


 そんな感じで何度か魔獣をそれなりの数、倒しながら二人は小さな村に辿り着いた。ステイタス画面の地図で確認すると『コクン村』という名前の村だった。


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