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李英風勇戦幽鬼死霊  作者: 東武瑛
12/13

万事休す

「ハッハッハッハッハッ。そう簡単にはいかんぞ」白が言うと女が現れた

「ムッ、これも幻術か」李が言うと女は白の前に立った

「ウッ。幻術としても女を打つ訳にいかん」李が思うと背後から剣士達が攻撃してきた

その有り様を道士は見ている

「道士は幻覚か?」李が思うと道士は札を出し呪文を唱えた

すると部屋の中に煙が立ち込めた

「この煙は本物」李が思うと眼が霞んできた

李は棍を回転させ煙を遮った

おぼろ気に白の姿が見えた

「仕方ない」と思い、棍を出すが、女が現れる

「ハッハッハッハッハッ。狂い死ね」白の声が響き渡る

「よし。ならば」と思い、李は棍で下段払いを繰り出した

足元の攻撃なら女の顔を傷つけたりはしないと思った

「甘い甘い」白の声が響く

棍で払っても手応えがない

李は表に飛び出た

地面から剣士が湧き出てくる

「幻覚か」李は翻弄されていた

肉体的苦痛は無いが憔悴していた

万事休すの状況だった

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