色々な動き
「騎龍いるかー?」
ノックと共に戦斧の声が聞こえる。
現在は戦争が終わった後の時間だ。
「居るぞ、どうした?」
「リボルバータイプまで作れるようになったから見せたくてな。」
あれから何日たったのか忘れたが、戦斧も努力していたようだ。
「ほう、変わらずロマンを追っていたんだな。」
「おうよ、コイツがまず試作した火縄銃タイプで…。」
延々と語られる。
よほど嬉しいのだろう。
「今後も努力したら、AKだとかその辺も作れるようになりそうだな。」
「おうよ、これで儂も前線に出れるぞ!」
「他はどんな感じだ?」
「蒸気で羽を回すタービンは割りと簡単にできたな。
この先は機関車とか作る感じになっていく予定だ。」
「電気も作れそうだな。街の建設時には頼むぞ。」
「おうよ、任せとけ!」
さて、今回は城が2箇所だから60件くらいのもんか。
新規加入者に主にやってもらえばいいか…。
余りは民間に下ろして…。
2回目だからスムーズに纏まるから楽だな。
そんな感じで手早く決まっていく。
そしてログアウトして寝る準備にはいる
「親父、今日アイツ見かけたぜ?」
寝る準備を進めてると、次男が話しかけてきた。
「アイツ?誰だ?」
「ほら、いつぞやのソロプレイヤー。」
「あぁ、名前なんだっけ?まぁいいや、それで?」
どうでもいいことの記憶力は皆無なのだ。
「虚ろな顔でふらふらしてたの見たよ。」
「ほんとに見ただけなんだな。
あー、とりあえずそれもよくあるパターンだな。
価値観壊されて、何したらいいのか分からなくなったんだろ。」
「なんかしないの?」
「してやる理由がないな。」
ふらふらしてるって何してんだろうか?
ログインしてるなら、何か行動してるはずだが…。
レベル上げも狩りもしないなら、イン自体しなければいいのだ。
寝る前にテレビを眺めながらタバコを吸ってると、ご機嫌な長男が風呂から上がってきた。
「ご機嫌だな。ふくにゃんとリアルデートでも決まったか?」
「あっ、わかるー?来週の日曜なんだけどいいよね?」
「ということは、小遣いが欲しいってことか。」
「さすが父さん、子供のことは言わなくてもわかるってか!」
行動パターンがわかってるだけだ。
「朝から出掛けて、昼御飯食べて晩飯前に帰る…。
コースは初回だからベタに公園で話したり映画とかカラオケかな?」
「ベタすぎでしょ。普通の事しても面白くないから、ネカフェでログインするかも?」
「デートでネットかよ…。と思ったが、時間を4倍使えるのか…。考えたな。」
「そそ!ゲームならお金の心配もいらないしね!」
「精々もてなしてやったらいい。なら5000円もあれば十分か。」
「父さん格好いい!」
「よせよ、元から格好いいだろ。」
「はいはい。」
デートまでこぎ着けるとは驚きだな。
同じ趣味を共有出来るのだから、変なことでもない限り続きそうだな。
まぁ、私としては初回でネカフェはないがな。
いや、一人だけ初回でネカフェ行ったことあったな…。
とあるダンスのゲームで2PCしてたら、手の動きが見たいって言われて連れてったな…。
普通の範囲だと思うんだが…。
寝て起きて朝食を済ませてログインする。
ゲーム内で朝食を取っていると、先日の子達が話しかけてきた。
「今からアレしてきますね!もしうまくいったら色々教えてくださいね。」
「まず、アレが出る可能性自体が低いから頑張れよー。」
こっそりと話し合う。
さてさて、今日はどうすっかね。
とりあえず、オーリを50まで上げないとかな?
「やっぱり、効率よく上げるのは城のダンジョンかね?」
「今のところ、それ以外は聞かないね?」
「だよね、40のPT用で罠でも踏んでバンバン上げるのが一番早いか…。」
そんなこんなで、40ダンジョンに突入する。
今日は家族4人だけだ。
日曜だから、咲夜達はそれぞれ出掛けるらしい。
青春を謳歌したらいい、今だけなんだから。
そんなこんなで、40ダンジョンへと突入する。
「ソルティ、マップはよく見てね?今日はウッドが居ないから罠がわからないから。」
「見ません!」
おい…。
特に問題なく屋上まで移動して、モンスター召喚の罠によってレベル上げをする。
ちなみにみんな40の連合用に向かってばかりなせいか、宝箱がわんさとあった。
まったく、目先の宝に釣られ過ぎて足元が疎かになってるな。
200人で1000万を分けるより、8人で100万以上を分けた方が得なのにな。
おっと、情報操作してるんだった。
そんなこんなで屋上にて天音の範囲魔法やアスタールの範囲攻撃によってバシバシ狩りまくっていく。
どのレベルでどのレベルの敵を倒しても一定の経験値を手に入れられるのは助かるよな…。
大体のゲームでは10差がつけば経験値が1になるのが大半である。
そんなこんなで、オーリが50まで上がる。
私達も60付近まで上がった。
パワーレベリングしすぎたかな?
上がった瞬間、オーリの眼が変わった。
理知的な落ち着いた眼に一瞬で変わる。
「グルルル…。」
「ん?繭になる?龍なのに?」
「ガルルル…。」
「進化の準備が必要で眠りにつく?どれくらいだ?」
「グルゥ…。」
「わからないのか、それなら仕方ないな。すぐに場所の準備をしよう。」
「騎龍ちゃん、言葉わかるの?」
「ん?普通に話してただろ?」
「今までのような直感的なのじゃなくて、普通に会話してるような…。」
「あー、そういうことか。オーリが進化することで私だけ会話できるようになったってことか。」
よくあるパターン過ぎて笑えるな。
「とりあえず、さっさとクリアしてハウスに戻ろう。」
フラフラするオーリの顔をはたきつつ、怒られて噛まれつつ、どうにかクリアしてハウスまでたどり着く。
「なんとか間に合ったな…。」
龍舎(仮)にて寝藁でオーリがスゥスゥと寝息をたてる。
多分魔力が繭の形成をしているのだろう。
糸のようなのがフワフワとオーリの体に巻き付いていく。
私はまたもただの騎士に戻ったようだ…。
なんもスキル覚えてないぞ…。
特別問題はないが、出遅れてる感がしてなかなか辛いんだが…。
またも変なところでハードモードを選択したようだ…。
「ハァ…。また足引っ張ることになるかもしれないが、頼むよ。」
「今さらでしょ。」
「ほんと、家族だから気にしないでいいよ。」
「三男のためだからね、頑張ろうか。」
本当に、家族に恵まれていて涙が出てくるわ…。
本日も誠にありがとうございます。




