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緑剣のガーゴイル  作者: 星屑 夢人
3/4

始まり 後編

 俺は今、美少女で幼馴染の陽毬とベンチで休憩。などと言う夢のような空間にいる。

 「ねぇ、学君」

 「どした、陽毬」

 「もう、率直に言うね。明日の午後1時、この場所、小鳥大公園で決闘しよ」

 「なんの!?」

 まさか…。

 「わかってるんだよね?戦争のこと」

 「わかったよ。これは、戦争だ、容赦はしない」

 容赦するよ。切れないよ、陽毬のこと。

 でも、昨日決めたんだ、やろうって。家の家業を継いでやろうって。

 でも、決闘を取り下げてくれたら嬉しいな。

 「うん、わかってる。私も学君を殺すつもりだから」

 「もう、決めたんだな。わかった。だが、条件が3つある。それでもいいなら」

 「内容は?」

 俺が出す条件は

1つ 使えるウエポンは1つ

2つ 引き分けは傷の多い方が少ない方の傘下に入る

3つ 勝者は敗者に1つだけ命令できる

 

 「わかったよ、学君。じぁ、また明日。1時に」

 クソッ。なんでこうなったんだ。チクショウ。

 あぁ、やってやるよ。仕方ない。

 その後、家に帰り普通に登校し、身の入らない授業を受け、下校して来た。

 残り2時間。やるしかない。

 ……錬金。

 剣が現れる。

 はぁ…。やるか!

 

 残り10分。やっと完成した。これなら可能性はある。

 

 午前1時小鳥大公園

 

 「遅いよ、学君」

 「ごめんごめん陽毬。その髪留め似合ってるぞ」

 「ありがとう。でも勝負は譲らないよ。

 早速始めよう学君。

 勝利条件を確認しよっか。どちらかの戦闘不能または死亡で勝負あり。でいいよね」

 「あぁ、いいぜ」

 よしゃっ!やるぞ。

 今、俺が使えるのはガーゴイルの錬金、そして監視。

 これはガーゴイルの伝承を調べたら監視するものっぽいことが書いてあってやったらできた。

 よしっ、行ける!

 「じゃあ、戦闘開始ね。

 来たれ。ヴァルキリー」

 陽毬が呪文様な物を唱える。その刹那、俺がさっき可愛いと言った髪留めの形が変わる。

  「何ッッッ!!!そんなの反則だろ」

 反則と言うのも仕方がないことだ。金の棒を3つ編んだかの様な神々しい杖。更には、翼がついている。それも白鳥などではなく天使の立派な翼。

 更にはそれを美少女がつけている。オマケに武器の効果か陽毬自身が輝いている。比喩表現抜きで天使だった

 いやいや、無理でしょ。

 「行くよ、学君。」

 陽毬が片手をこちらに向けてくる。すると翼が光だした。その刹那学の頬に何かがカスッた。

 チッ!何なんだ今のは。

 ……錬金。

 ペンダントが剣に変わる。

 「一発目から派手だな」

 「余裕だね、学君。死ぬよ?」

 「ハイハイ」

 その言葉と同時に走り出す。陽毬を監視の対象に入れるために。

 「フフフ。そんなの当たらないよ」

 チッ。あの翼速い!

 「なら、これはどうだ!」

 陽毬に斬りかかる。それも全速力で。

 「当たらないって」

 腕を先ほどの何かがカスる。

 クッソォ。これじゃ、ジリ貧だ。

 そして、転機は突然に。陽毬が剣を見切って避けるのでは無く、後ろに引いてかわそうとしているのだ。

 あったレぇぇ。

 その刹那、学の剣が少し伸びた。

 グサッ!

 すぐに剣から離れる陽毬。

 「!。やるね、学君。その剣普通の剣だと思ってたよ。ちょっと伸ばせるなんてね」

 「やっと一発!」

 更に俺は目的の1つであることを成し遂げていた。陽毬に監視をかけることに成功したのだ。

 なっ!なんだよ、これは。

 監視は頭の中にマップのような物が浮かび上がり、対象が光る。と言う能力なのだが、今の陽毬はあの翼すらも彼女の一部だと俺の監視は言っている。

 いや、これはラッキーな誤算かもしれない。

 スッ!

 心臓の辺りに何か飛んでくる。が、それを監視で読み取り、とっさに避けることができた。

 監視に写った。てことは陽毬の一部。てことは……。

 「その翼か」

 「おっ!さすが学君。馬鹿の癖に運がいいね」

 「ありがとよ」

 

 

 あれから30分は経過しただろうか。長くの間。切る。羽。切る。を繰り返していた。

 

 そして近寄り、斬りかかる。来た!剣を伸ばし刺す。

 グサッ!

 「うっ!学君。私だって負けてばかりじゃないんだから!覚悟!!」

 それはさっきの羽を飛ばすときの光。しかも、さっきよりも強烈で眩しいぐらいの光だった。

 くっ!こんなのどうすれば。

 その刹那、強烈な頭痛が襲う。

 「ガァァァァァ!!……はっ!」

 その頭痛により勝利への道が見えた。

 あぁ、わかったよNo.5 ガーゴイル。

 「学君、覚悟!!!」

 そして、ガーゴイルの監視が羽をとらえた。その数、何百、何千。

 今の俺には楽勝だ!

 …………錬金。

 ドッ!バーン!!

 強烈な爆発音が響き渡る。

 「ごめんね、学君……」

 「あぁ、いいぜ」

 「えっ!学、君?」

 死んだと思われた学の声がする。見ればそこには大きな縦が展開されていた。

 「学君、ルール違反はダメだよ!ウエポンを2こだなんて」

 「何言ってんだ。俺はルールを破ったりなんてしてねぇ!」

 「嘘つかないで!」

 こんなにキレてる陽毬は初めて見た。どちらかの最後はきちんと迎えたかったのだろう。

 「学君のウエポンの能力は刀身の長さを変えることでしょ」

 「そりゃ、間違ってないけど。誰がそれだけと言ったんだ?」

 「それはいくつかの能力を備えているウエポンもあるけど。絶対に変化系する系とかではかぶらない」

 「違うな」

 「どこが」

 「俺のアンノウンウエポンはNo.5ガーゴイル。能力は刀身錬金だ!」

 そう言い、今日2時間弱かけて編み出した技を使うために剣先を陽毬に向ける。

 「くっ!」

 俺の意図を察したのか。翼で体を包んだ陽毬。だが、俺は勝利を確信した。

 「陽毬、覚悟しろよ」

 そう、俺が編み出したのは。

すべてを貫く必殺の剣技。

 「くらえ」

 ……錬金〈西洋館守護者ガーゴイル

 それは相手の次の行動を暴き出し、剣を錬金で、伸ばし、突く。

 

 体感では10分程、突き続けた時。

 「きゃっ!」

 陽毬の防御も破れた。

……くっ!学君、これからも頑張ってね。

 死を覚悟した陽毬だったが次の一撃が来ることは無かった。

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