↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/41

三回目

翌日の早朝、まだ夜も明けきらない白んだ空の下で。

アイル達はルケントの端に位置する空き家をひそかに囲っていた。

アイルは柱の取っ掛かりに足を引っかけ、二階の外壁から内部を覗いた。


一匹のゴブリンが顎を引いて寝ていた。

アイルは背後を振り向くと、手招きで皆を家の中に入れた。

ジェイは甲冑の音が立つので、一回の階段前で出口をふさいだ。

ミランダとアンナは部屋の一階に入り、待機した。

アイルとアベルは寝ているゴブリンの前で剣を引き抜くと、勢いをつけ、のどの中心に向けて細剣を突き入れた。

一瞬で喉がつぶれたゴブリンは、そのまま血の海におぼれえて死んだ。


しばらく後、みなが二階に集まってきた。

「はあ、ようやくだな」アイルが言った。「じゃあ早速身ぐるみ剥ぐか」

アイルは短剣で甲冑の皮ひもを切り、てきぱきとゴブリンの装備を外していった

甲冑の下には血まみれになった薄いシャツを着こんでおり、その胸元に妙なふくらみがあった。

アイルはシャツを引き裂いてそれを取り出した。それは首から下げられた小さな革袋だった。

アイルはその首紐を切り、袋をアベルに投げてよこした。そして下半身の脱がせにかかった。

アベルは革袋の皮ひもを解き、中身を空けた。みな脇からそれを覗き込んだ。

川の中には白い何かの犬歯と、エメラルドグリーンの水晶のかけら、そして銀貨が入っていた。

銀貨の表面には誰かの横顔が彫られていた。アベルはこの硬貨を見たことがなかった。

「誰かこれ、わかる人いる?」アベルが訊いた。「俺ひと月前まで銀貨なんてみたことなかったから」

しかし、みな首を振った。アイルはゴブリンの汚い靴の靴底の裏まで調べたが、なにも持ち物を発見できなかった。

「こいつの短剣と胸当てはもっていこう」アイルは言った。「溶かせば鉄の材料になるはずだ」


 アイルは一旦野営地へ帰った。先輩冒険者に言われて装備点検すると、ジェイの剣の峰に激しい刃こぼれが見つかった。

「一旦帰るか」アイルは言った。「装備は万全な状態にしておきたい。本当は砥石とかも持ってくるべきがったんだろうけど、拠点がここまでしっかりした場所だとは思ってなかったからね」

 みなその意見に賛成したので、彼らはブリスコーへ帰還した。

 

ブリスコーの両替商で銀貨を見せると、商人は非常に驚かれた 光に何度もかざした

「おお、、ああこれはめずらしいね。ロードラン第三王朝銀貨だ。ちょっと重量図るよね」

 そういううはかりに分銅をのせ、慎重に重量を計った。「たしかにこれは銀だね」

いつの間にか周りを囲っていた商人たちも、これには驚いていた。

「それは、このゴブリンもロードランから来たってこと?」

 「そうとは限らないよ。ここらにのこってる遺跡の後から自分で見つけて物を持っていたのかもしれない見つけてきたのもある」

 

「ちょっと見せてもらっていいかな」後ろから声がかかる。群衆がざわついた。みなその冒険者のために道を開けた。商人たちは、彼の一挙手一投足に注目していた。

「この銀貨、どこで手に入れたの?」

「ルケントのゴブリン狩りです」

「へえ?でもルケントのゴブリンって地湧きじゃん」

「地湧き?」

「野生でうまれて野生で死ぬってこと。そういうやつらって装飾品は骨で作った加工品ぐらいしかもってないんだよね。あるいは持ってる場合もあるけど、冒険者とか行商人を殺して奪ったものが大半だから。最近はずっと駆除されてたからそんなのもってないわけ」

「なるほど」

「このゴブリン、弱かった?」

「こいつは弱かったですけど、中には能力者もいます。居合切りを習得している奴と闘いました。」

「へえ。手配書に出てるやつかい?」

「そうです」

「一応聞くけど、そいつ俺らが狩るっちゃっていいかな」

「?ええもちろん」

「早い者勝ちね」

そういって冒険者は立ち上がった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。