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奴小説  作者: 奴
6/18

名前をつけてやる

 この小説まがいの作品を読んでくださっている方からDMが届いた。

「奴botが異世界転生する話も割と読んでみたいです」

 なんて返信しようか考えていると、追撃が来た。

「でも奴botが異世界行ったら無礼すぎて物語始まる前に処刑されちゃいますね!」

 やかましいわ、と思ったがそう言われてみれば納得できたので「確かにそうですね」と返信しておいた。

 転生した先で殺される主人公、めっちゃ斬新。いや、そういう作品を知らないだけで、もうあるのかもしれないけど。




 そもそも奴botのキャラ設定が未だに曖昧だから、奴botが主人公のファンタジーなんて書けるはずがない。

 第一に、奴botには「奴bot」以外の名前がない。時折フォロワーから「奴botのキャラクターの名前はなんですか?」と尋ねられる事があるが「奴botの名前は奴botです」という余りにもそっけない返信しか出来ていないので、名前くらいはあった方が良い気もする。

 第二に、性別をはっきり決めていない。見た目は完全に女性だし、LINEスタンプのジャンルも一応「女性キャラクター」という括りに設定してある。しかしこっちで描いているイラスト、つまり一応公式となる奴botには悲しいことに胸がまったく無い。しかも上はテーラードジャケットに下はスキニーといった服装なので、多分スタンプのジャンルを男性キャラクターに設定しておいても審査は通ったかもしれない。

 第三に、年齢。botを始めて五年目だから五歳、ってのは容姿的に無理がある気がする。誰かに奴botのイラストを見せて「いくつに見える?」と訊くのも、典型的なウゼぇ女っぽいから控えたほうが良さそうだ。というか、こういうのって他人に決めてもらったらダメな気がする。

 いわゆるオリキャラを所持している方はみんなそのキャラクターひとりひとりの細かい設定を考えているものなのだろうか。そう考えると奴botを少し不憫に思う。何しろ、明確に設定されているのは「口癖」だけなのだ。キャラクターとして生まれて五年間ではっきりしている設定が口癖だけって、テストで家庭科だけ満点で他全教科0点みたいな意味の無さを感じる。

 こうして文章を書いているうちに、キャラクターとしての奴botがめちゃくちゃかわいそうに思えてきた。性別や年齢はまだしも、名前だけでも決めておいた方が良いのでは、という気分になったので、今から続きを書きながら考えます。


 三百三十六枚。これは、フォロワーの方々が描いてくださった奴botのイラストの総数である。デジタルからアナログ、アニメキャラのトレースや著名人(ドナルドトランプ、舛添要一、アーノルドシュワルツェネッガー等)を奴botに仕立て上げたものまで様々だ。どれも可愛らしいし、面白い。多くの方々の画力と労力が奴botのために費やされたと思うと、感激と申し訳無さで涙を禁じ得ない。あの池に沈んでる藻みたいな色の髪、再現が難しいかもしれませんが、真緑でも真っ青でも奴botと判れば別に良いです。本当にありがとうございます。

 奴botを描くうえで一番難しいのが前髪。なんだあの前髪。あの蒲焼きさん太郎を何枚か貼り付けたみたいなぱっつんの前髪。バランスめっちゃ取りづらい。


 奴botの名前がまだ決まらないので、個人的によく見ているbotを適当に紹介していこうと思う。紹介するbotの方々の迷惑にならない程度に書きます。

 まず一つ目、イアソンbot。

 Fate/Grand Orderというソーシャルゲームが流行った事により作られた新進気鋭のbot、っていう認識なんだけど、合ってるのだろうか。イアソンというキャラ自体イマイチよくわかっていないが、オリキャラならまだしも既存のキャラクターの名前を借りてあの振る舞いが出来るのはめちゃくちゃ度胸あると思う。決して尊敬は出来ないが。

 こっちもムカつく奴を見つけたら、そいつの好きなアニメとかゲームのキャラをアイコンにして、名前もそのキャラ名に変えて、有る事無い事ツイートしてやろうかな。っていうのはもちろん冗談だが、イアソンbotがやってることってそれと一緒な気がする。どんなメンタルと神経してるんだ。凍結されないのが不思議だ。人のことは言えないが。

 二つ目、あかり大好きbot。

 イアソンbotと同じく既存のキャラクターの名前を借りたbotだが、こちらは成功例。TL上で話題になっている単語を片っ端から大好きになるかなり尻の軽い(失礼)全自動bot。全自動なので、ごくたまにツイートしたらまずい単語をTLから取得して大好きになってしまうことがあるが、そういった不適切なツイートは運営している方がすぐに削除しているため、良心的でしっかりとしたアカウントと言える。それを知らない奴らが、鬼の首取ったように不謹慎だなんだってリプライしてるのを見ると、アホだなあと思う。奴botやイアソンbotと違って、意図的に不適切なツイートを投稿しているわけではなく、管理が徹底されている素晴らしいアカウントだということをもっと知ってもらいたい。何が言いたいかというとわぁいあかり大好きbot。奴botあかり大好きbot大好き。

 三つ目、クソなぞなぞbot。

 くだらないダジャレが好きな方は永遠に楽しめるbot。夜中に見ると破壊力倍増。個人的に一番お気に入りのクソなぞなぞは、

「Q.砂まみれの芸人ってなーんだ A.ジャリジャリ」

 四つ目、藤原竜也bot。

 め゛っ゛ち゛ゃ゛う゛る゛さ゛い゛。アイコンの威圧感とツイートの勢いが凄まじい。二〇一五年のエイプリルフールに、奴botがコミック化するという嘘をつこうと計画したとき、推薦文を頼んだら快くオーケーしてくれた懐の深いbot。エイプリルフール当日に改めてお礼を言おうと見てみたら、藤原竜也botもエイプリルフールのネタで藤原紀香botになっており笑った記憶がある。その節はありがとうございました。

 五つ目、勃起タイムbot。

 アニメのキャラクターに勃起した性器を見せつけた時(またはそれに近いシチュエーション)の反応を赤裸々にツイートし続ける狂気のアカウント。発想が天才的。数多(あまた)のアニメキャラの口調や口癖を把握していることから、運営している方の果てしない努力が伺えるbot。日本が他国に誇れる文化である「アニメ」がツイートの主軸であり、春期、夏期、秋期、冬期と、時間が経てば向こうからネタがやってくる利便性も持ち合わせている。モチベーションさえ保ち続ければほぼ永久的に続けられるbotである。あと二〇一五年に藤原竜也botさんと共に推薦文を引き受けてくださってありがとうございました。

 六つ目、ネット舐めんなやガキbot

 あのテンプレが好きだし、運営している方の自虐的な部分も好き。

「~ し た か ら」みたいな、至極当然の事象にドヤ顔でスペース入れて書いてる部分で毎回笑う。ずっと好きだからbot辞めんなやガキ^^

 七つ目、(故)お前のID控えたからなbot。

 いつの間にか凍結してしまったbot。なので唯一「よく見ていたbot」と過去形で表記させて頂く。もしこの文章をどうにかして読んでくださったなら、一言ください。もっと色々と話したい事があったので。


 紹介している間に奴botの名前を考えついたので、ここに記そうと思う。

 「出田(いでた) (やっこ)」が、今後の奴botの名前となる。だからなんだよ。散々引っ張っておいて以前とあまり変わらない結果になってしまったので、今まで通り好きに呼んで頂いて結構です。ちなみに「出田」という苗字を調べたところ、日本で九百七十世帯程度のとても珍しい苗字だということがわかった。だからなんだよ。年齢と性別も各自の解釈におまかせします。八十二歳の男の娘とか、斬新で良いな。

 紹介させて頂いた六つのbotの方々、無許可で名前出しちゃってすみません。差し支えがある場合はすぐに改稿します。

 これを書くのがもう少し早かったらサブタイトルを「奴の名は。」にしても良かったかも。第六話はこれで終わり。

気が向いたらまた書きます

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