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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第十一章 ≪地底襲来≫
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#108 ゲレスVS紅蓮

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「お前……ッ!」


 俺は、ゲレスがミュータントを刺したのを見て思わず駆け出していた。


「クフ……クフフッ! さあ、次はあなたの番ですよヒカミグレンッ!」

「うる……さい!」

「そんな遅い攻撃、私には当たりませんよ!」


 両手で振るった剣を軽く躱されてしまい、再びゲレスとの間には距離が生まれた。


「私に任せるのだっ!」


 しかし、ゲレスが後ろの下がるのを見て桜花がすぐに突っ込んでいった。


「アナタのような子供に私は倒せませ――」

「――お前こそ遅いのだ」

「……なッ……!」


 桜花の光の剣が、ゲレスの胸元を横にかすった。


「……速すぎて、躱しきれなかった」

「何休憩してるのだ!」

「なッ……ッ! いつの間に!」

「どんどん行くのだっ!」


 桜花はゲレスに休む暇も与えず次々と剣戟を繰り広げていく。

 剣を振るう速度もだんだんと速くなってきているようで、ゲレスも次第に桜花の攻撃をかわしきれなくなってきていた。


「な、何なんですかアナタは……その強さ、ただの子供ではないでしょう?」

「答える義理なんてないのだっ!」

「そうですか……ッ! なら――」

「っ……!」


 直後、ゲレスは手元から煙幕を発生させて目くらましをしてきた。


 逃げるつもりなのか? ……いや、それは絶対にありえない。

 どうやってこの場所まで来たのかは知らないが、俺を狙う魔王軍ってなるとその狙いは一つしかない。

 それはすなわち、俺の持つ『十大武具』の回収だ。


 ……という事は、奴は必ず俺に攻撃を仕掛けてくるはず。

 この煙幕は、逃げるための物ではなく――


「――奇襲を仕掛けるための……!」

「そこなのだっ!」


「ぐううっ……! な、何故分かった……!」


 桜花が光の剣を投擲すると、そこから肩に剣の刺さったゲレスが姿を現した。


「気配が隠しきれていなかったのだ」

「……確かに、気配は隠さなかったのでね……」

「そんなの、煙幕をした意味が無いのだ。それでかくれんぼをしているつもりだったのだ?」

「違いますよ、小さき少女。私は、あえて気配を隠さなかったのです」


 ゲレスがそう言うと、煙幕は徐々に晴れていき……


「……あれは……?」

「なんなのだ……これは」


「――もう遅いですよッ!」


 桜花の足元に、四つの魔法陣が描かれているのが分かった。

 だが、気付いた瞬間にその魔法陣が輝き出して――


「――『封印の棺』。私の開発した魔道具……です」


 桜花の身体が、半透明な白いガラスのようなものに囲まれて閉じ込められてしまっていたのだ。


「アナタが私よりも強いと分かった瞬間に、すぐにこれを使おうと思いましてね」

「それで煙幕を使って、桜花を誘導したのか……」

「ええ。彼女なら私の気配にも気づくと思いましたので」

「クソ……ッ!」


 俺はすぐにゲレスに向かって飛び出した。

 桜花を閉じ込めているのが魔道具だというのなら、あれを発動させた本体を奴は持っているはずだ。


 まずはそれを見つけて、壊す。そして桜花を救い出せばまた形勢は……


「クフフ……ッ! アナタ一人じゃ、私には勝てない」

「そんなの……やってみなきゃ分からないだろッ!」


 俺は愚直にもゲレスに突っ込んだ。


「遅いッ!」


 しかし、ゲレスは持っていた杖で俺を横から殴りつけて、また俺との距離を取った。


「クソ……ッ! やっぱり俺一人じゃ勝てないってのか……?」

「そう……アナタ一人じゃ私には勝てない。だから、こうしましょう」


 両手を広げ、気味の悪い笑みを浮かべたゲレスはこう言ったのだ。



「――貴方の持つ『十大武具』を全て置いていきなさい。そうしたら、貴方を活かしておくと約束しましょう。さあ、どうしますか? ヒカミグレン」



 

次回は明日更新です!よろっぷ

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