MAIDAS-LOG:03 剛圧士
この作品はキャラクターの設定、書いたストーリーの一部修正をAIが担当しています。そのあたりをご了承いただいた方のみご覧ください
カーテンの隙間から差し込む朝日が、結衣の重い瞼をこじ開けた。
「……痛い……」
体を起こそうとした瞬間、全身の筋肉が悲鳴を上げた。昨夜、あの暗がりで振るった「加速」の代償。愛優が言っていた「データのゴミ」という言葉が、鉛のような重みを持って脳裏に蘇る。
リビングでテレビをつけると、ニュースキャスターが淡々と原稿を読み上げていた。
『昨夜、市内の工事現場で発生した爆発音について、市消防局はガス管からの漏洩によるものと発表しました。幸い、怪我人はおらず――』
「……ガス漏れ?」
あんなに激しい火花が散り、空間が軋んでいた。命を削って戦った現実が、ありふれた事故として塗り替えられていく。
(私が戦ったのは、本当に現実だったのかな……)
食卓に置かれたバレットギアだけが、鈍い青色の光を放ち、昨夜の出来事が幻ではないことを証明していた。
結衣がモーターショップ『M.I.D.A.S.』に入ると、店内には肌を刺すような緊張感が漂っていた。
「愛優さん……?」
「結衣……来たわね」
モニターには、昨夜倒したはずの『バグ-403』のシグナルが毒々しい赤色で点滅していた。
「あいつ、消滅する瞬間に自身のログをバックアップして、君の『加速』に対応した防御プログラムを自動生成したのよ」
画面に映る403の盾は、煤けた黒い鋼鉄のような質感を帯び、禍々しい幾何学模様の回路が走っていた。今のバレットの出力で突っ込めば、加速のエネルギーはそのまま反射され、結衣自身の体が砕け散る。
その時、店の隅から重々しい声が響いた。
「……だから言ったろ。速さだけじゃ、どうにもならねえ壁があるんだよ」
影の中に座っていたのは、あの謎の男だった。彼は手の中で鈍く光る「プレスギア」を弄んでいる。
「愛優。準備はできてるんだろうな。」
現場は、昨日と同じ高架下。だが空気の密度が一変していた。
「バレットシステム、リンク! 加速開始!」
結衣は光の弾丸となって踏み込んだ。だが、放たれた先制の右ストレートは、黒いシールドに触れた瞬間に凄まじい衝撃波となって結衣の腕を打ち砕かんばかりに跳ね返された。
「……っ!? なに、これ……!」
焦りが加速を乱す。叩き込むたびに装甲が摩擦熱で悲鳴を上げ、結衣の骨が軋む。
刹那、403の盾が鋭い「杭」に変形し、結衣の懐へ突き出された。超高速の世界にいるはずの結衣だが、加速の反動で神経系が麻痺し、体が動かない。
『ドォォォォンッ!!』
コンクリートの壁を何枚も突き破って吹き飛ぶ銀色の装甲。視界が真っ赤に点滅し、警告音が耳を劈く。
「……まだ、動ける……ッ!」
震える腕で立ち上がろうとする結衣。通信機越しに愛優の悲鳴のような制止が飛ぶが、言い返す言葉が見つからない。その時、瓦礫を無造作に踏み越えて歩み寄る影があった。
「……加速で勝てねえなら、物理で叩き潰せばいい。簡単な話だろ」
真壁剛は結衣を一瞥もせず、無造作に「プレスブロック」をギアへ叩き込んだ。
『PRESSSYSTEM BOOT. PLEASE CLOSE.』
剛は両側のレバーを力強く握り、胸元へ一気に絞り込んだ。
「リンク!」
『PRESSSYSTEM ON. Rock up! PRESS!』
衝撃波が地面を陥没させ、蒸気と共に重装甲の戦士、剛圧士プレスが姿を現した。
403が「拒絶」のシールドを展開する。だが、プレスは止まらない。一歩踏み出すたびにバリアがガラスのように軋み、砕けていく。403の触手攻撃をすべて装甲で受け止め、プレスは至近距離で拳を引き絞った。
「速さはねえが……重さなら、負けねえんだよ。オラァッ!」
『プレス・インパクト』!
高圧の蒸気が噴き出し、放たれた一撃は「拒絶」の盾ごとバグの核を粉砕した。空間を揺るがす爆音と共に、最強の盾はデータの塵へと還っていった。
静寂が戻った戦場。剛は変身を解くと、呆然とする結衣に背を向けたまま、一言だけ吐き捨てた。
「……あとは任せたぜ、お嬢ちゃん」
足元には、砕け散ったバグからこぼれ落ちた、見たこともない「黒いチップ」が転がっていた。
更新遅くなってすみません!第三話どうでしたか?
最近、なんだか絵が上手くなってきている気がします。
リアル等身ではまだ描けませんが…、デフォルメすればかけるようになってきました。
次回、早く投稿出来るように頑張ります。
応援よろしくお願いします!




