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第1話ー1 奈落流刑地

新たなる刻想契約の物語。

その物語は真っ暗闇な世界から始まる……。

 まず、目の前で起きた状況を確認しようか?

 目の前は真っ暗闇、なにも見えない。



『がぁああああ!』



 獣の咆哮が聞こえたが、目の前は真っ暗闇、なにも見えない。



「ステータスオープン」



 俺がその言葉をつぶやくと、目の前に青く透明な文字が書かれたステータス画面が表示された。


【名前:七色 言刃(ナナイロ コトバ)18歳(男)】


 そうだ、俺の名前は七色言刃だ。



『がぁああああ!』



 さっきから聞こえる獣の咆哮が近づいてきた気もするが、まだ大丈夫だろう。



【所属:琴珠(ことだま)学園高校 3年H組→オルタシェイラ王国勇者隊】


 なにがオルタシェイラ王国勇者隊だ。

 数時間前、俺が教室に入った瞬間、勝手に魔法陣を教室全体に現出させて、異世界召喚してきたくせに。



【LV.1/◇◇6 保有勇者スキル:ドレイン HP9/9 MP2/2 DP1/1】



 レベル1……召喚されてすぐにこの場所に来たから当然か……、しかしこの保有勇者スキルのドレインさえ無ければ、俺はこんな場所に来ることも無かった。



「にしても、真っ暗だな……このステータス画面の光が唯一、この周りを照らしてくれる」



『がぁああああ!』



 獣の咆哮が、更に近づいてくる気がした。



「とりあえず、ここがどこなのか、調べてみるか」



 俺は獣の咆哮が聞こえてくる方角を確認しながら、ステータス画面の青い光を頼りに、現在いるこの暗闇の世界を散策することにした。



 しばらく後……



 暗闇の世界を彷徨い続けた俺は、灯がついた一つの小屋を見つけた。


「こんな暗闇の場所にも人がいるとはな……」



 俺が小屋の中へ入ると、小屋の中はもぬけの殻……だったが、すぐに奥の部屋から人ならざる怪物が、斧を握りしめた状態で現れた。



「がぁぁぁぁ、コロス!」



 怪物が俺に向かって来て、斧を振り翳してきた。

 だがレベル.1の俺に回避する術は当然無く、背中を斬られてしまった。



【HP 1/9】



「ぐっ、イッテェー……これは夢じゃない、残りHPも1……これが0になったら……俺は死ぬ、こんな場所で死ぬのは嫌だ……俺にできること……俺にできること」



(斧を握る怪物を目の前にして、俺は抗うことなく斬られる……そんなことは認めない!)



「くらえ、ドレイン!」



 俺は自身のスキルであるドレインを片手に宿し、目の前の怪物を最後の力で殴ってやった。



【アンデアクスットウルフからHPドレイン成功、コトバの残HP 0】



(アンデ……ットウルフ? ……ドレインが成功したはずな……HPが0、そこは……回復だろーが!)



「で、でも……よくよ……考えてみアンデッ――――」



 目の前が一瞬で真っ暗闇となった。



 《『ふっ、汝はこのままで良いのか?』》



 ナニカの声が聞こえた気がした……



 第1話ー1 奈落流刑地 完。

 第1話ー2へつづく!

・七色 言刃( ナナイロ コトバ)

琴珠市在住の琴珠学園高等学校に在学中の高校3年生。

この物語の主人公。



お読みいただきありがとうございました。

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