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14、慰問③

その後は当たり障りのない話題や、次に行くアレス地域が災害前はこの地域で花の栽培が盛んな地域であった事、その花の出荷が人々の暮らしを支えていた事、王都でも美しい領地と有名だった事などの話をして過ごしました。


そして、馬車が停車し外から到着の声をかけられ馬車を降りました。



「••••っ!」



降りてすぐに、ヴィッツ地域以上の被害状況に息を呑みました。


美しい風景は崩れ去り、家々はほぼ倒壊して未だテント暮らしの人がほとんどで、パッと見ただけでも水も食料も足りていない事は明らか。


今回慰問するに当たり、ある程度の物資を運んで来ました。

ですが、予想を超える被害にこれだけでは焼け石に水。


近くにいるカイトに目配せすると、心得たように他の騎士へ伝達に行きました。

きっと、伝書魔法を使って城に知らせてくれる事でしょう。

自己満足になるかもしれませんが、それでもやれるだけの事はやりたいのです。


追加の物資が届くまで、状況の確認や領民のお手伝いをして過ごしました。


ユウタ医師は、土を観察し考え事をされていましたが、(おもむろ)


「まだ土地が死んだ訳ではないけど根の強い植物••ハーブならいけるか•••?

ならミントを植える事は可能••?」


ぶつぶつと呟いてから音が聞こえてきそうな程に勢いよくこちらに向き直り


「姫様、この地にハーブを植えても良いでしょうか?

ミントの葉は殺菌作用の他に、暑い地域にはぴったりな作用をもたらします!」


ユウタ医師の話を聞き、アレス地域の代表者でもあるマルガス伯爵家当主の目に光が灯りました。



伝書魔法を出してから三日経ち、物資を山程積んだ馬車五台と後から伝言を出し持って来てもらったミントが到着しました。


ユウタ医師は早速、ミントの葉を水の入った鍋に入れ沸かし始めました。

そうして出来た抽出液をカイトが魔法で冷やし、布で()して完成のようです。


冷たい真水に抽出液を入れ、早速マルガス氏が試してみると


「••••!!これは良い!!!肌がスーっとします!これなら領民の暑さ対策にも領地の新たな産物ともなる!ありがとうございます!本当にありがとう!!」


目を飛び出さんばかりに見開き大絶賛した後、涙を浮かべ今後の領地建て直し対策にもなると感謝を述べていました。


「私は歯の専門なので、詳しくは分からないのですが、ハッカが殺菌作用の他にも虫除けにも消炎鎮痛にもなるそうです。

ミントの葉っぱは噛むだけでも歯が殺菌されると聞いた事があります。」


当主の感謝の言葉に照れながらそう話してくれたユウタ医師にこの地域を代表して私からも感謝を述べたい気持ちです。


「でも、根を張るまで水が少ないここでの栽培には苦労するかと思いますが•••」


そう心配の声を上げるユウタ医師に、当主は


「この領民の皆んなに出せるほどの水は出せませんが、私とて貴族の端くれです。

幾ばくかの水なら出せますので、根付くまでは私が責任を持って栽培していきます。」


力強い口調と表情でそう答えていました。


当主の返事に知らず知らず、力の入っていた体の力を抜きそっと息を吐きました。


閲覧いただき、ありがとうございます。

誤字・脱字等ありましたら都度訂正していきます。


ミントエキスやアロエエキスなどハーブを使った商品も、合う合わないがあるのでパッチテストは試行した方が良いと思います。

私もミント系なのか合わなく赤くなった経緯が•••。

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