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第24色

(一斉昇華だなんて、冗談じゃない。制御装置でもある守人がいなければ、大樹の辺り一帯は崩壊する……!)

「アンジュ、今の話聞いてたわね?」

『はい、迅速な判断で助かります、メリヴァ。アール様にもお伝え済みですので、まもなくそちらに到着されると思いますよ』

「……司令官!」


 アンジュの言う通り、司令官室の扉が勢いよく開けられ、アールが息を切らしながら入ってくる。彼の駆けつけてくる速さに軽く驚きつつも、セラヴィとセイロンは彼に状況を説明した。これから緊急召集をする旨と、状況が状況なだけに、エレンへの説明が早急に必要であることも話している。それを聞くなり、アールは唇を噛み悔しさを滲ませていた。


(……貴方はいつも、一人で抱えすぎなんですよ……)


 何故、アールがここまで頑なにエレンや自分のことをひた隠してきたのか、その理由はわかっている。反面、それだけでは事の解決にならないことも理解していた。

 そして今、いよいよ事が動こうとしている最中。組織のトップからの説得となれば、否定することもできない現状であることは明らかだ。


「……皆には、私たちの方から説明するけど、エレンには直接話せる……?」

「っ……はい……その時は、別の場所で二人きりにさせていただけますか」

「わかった。これから伝令を出すから、お前はすぐにエレンを迎えに行って来い」

「ありがとう、ございます……」

「アール」

「? はい……?」

「自分を責めすぎないで」


 セラヴィからの言葉に、軽く目を見開いた。胸に秘めていた葛藤も、全て見透かされている。普段から勘の良い彼女のことは理解しているつもりだったが、無意識に思い詰めている時にこそ、こうした何気ない声掛けが心内に刺さるのだろう。張り詰めていたものが、スッと解けたような気がした。


「はい、ありがとうございます」

(返事に迷いが無くなったわね、良かった)

「……セイロン、お願い。メリヴァも準備して」


 アールが部屋を出ると同時に、司令官が指示を出す。部屋に残っている二人は、その言葉に静かに頷く。それを合図に、セイロンは花盤(ディスク)を通して隊員へ連絡を入れた。


「緊急、緊急召集! 現在非番の者も、直ちにホールへ向かうように! ガーデン総出の大仕事だ。繰り返す──……」

「加えてアール、エレン……指定した二人は、司令官命令で別行動を許可します。他の隊員は全員ホールへの召集に応じるように」

「──……え?」


 部屋で通信を聴きながら召集へ向かう準備をしていたエレンは、突然の名指しで呆気に取られていた。

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