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はるか傍らの少女  作者: つづら日和
第二章 転校生
18/63

1ー3

 丸山さんがマルなんじゃないか。

 その考えが頭の中でぐるぐる回る。

 いっそ、聞いてみたほうが早いんじゃないかな?

 だけど…


「丸山さんって前の学校でなんて呼ばれてたの?」

「リーちゃんとかマルちゃんって呼ばれてたよ。」

「へぇー!じゃぁ…リーちゃんって呼ぼっかな?」

 …犬塚中心の男女グループに囲まれて、話しかけられる雰囲気じゃない…。

 やっぱり美少女転校生は大人気だ。

 クラス外からも噂を聞きつけ見に来ている人がちらほらと廊下に見える。


「やっぱり、丸山さんって美人だよなー」

 急に隣から声が聞こえ、ビクッと体を震わす。

 龍馬たつまだ。

「脅かせるなよ。」

「だってユッキーずっと見てるじゃん!」

 ユッキーとは中学校の時のあだ名だ。高校では龍馬しか使ってない。

「そんなに見てた?」

 そう言うと、「うん、見てた。」とはっきり言われた。自分的には結構控えめに伺ってたはずだけど、周りから見たらバレバレのようだ。…気をつけよう。


「好きなの?」

 龍馬がニタァと笑いながらからかってくる。

 転校して早々で、下手すると本当に初対面な相手だぞ。

 美人だとは思うけど、そんなに僕は惚れっぽくないよ。と心の中で思い、苦笑いしながら、

「気になることがあってさ。」

 と呟いた。本当のこと言ったら明らかに引かれる。

「僕ってタイプですかっ?ってか?」

「だから違う…。」

 

 そう言いながら机に突っ伏した。

 

 このままスルーしても良いことなんだけど、やっぱり気になるな。


 どうしよっかなぁー。 



「みんな、次の授業のこと忘れてるよな。」

 龍馬が唐突に言った。

「次の授業って?」

 何だっけ?

「英語の発表」

 そう言いながら龍馬は手に持っている紙をひらひらと見せた。

 英語の発表用紙だ。

 …ん?

「あっ…」

「何だ?どうしっ……もしかして…」

 そう、そのもしかしてだ。

「忘れてたぁ…」

 

 僕は再び机に突っ伏し、はぁ…とため息をついた後しぶしぶ教室移動のために立ち上がった。


 あぁ…こっちを先にどうにかしないとなぁ…。

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