表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/13

第六章 すれ違い


クリスマスも一緒に過ごし、


年明けのカウントダウンも、


電話だけど一緒に数えて、年を迎えた。


りかこの誕生日もケーキを買って来てくれて、ネックレスもくれたよ。


それ以降も何回も遊んだ。


でもね、りかこは気づいていたんだ、健の態度が前とまったく違うことに…。


「おはよー」


今日も健と渋谷で待ち合わせ。


「行くぞ」


「うん」


最近、行く場所は…決まってライブハウスだ。


前みたいに、「どこ行きたい」とかは、聞いてくれない。


 ライブハウスに着いて、椅子に座わらせられる。


「待ってろ!!」


「うん」


りかこは、いつもこうして、30分ぐらい、椅子に座って待ってる。


待ってる間、健以外の男の人から、「遊ぼうよ」とか、

「個室行かない??」とか、いっぱい声かけられるけど、

「彼氏居る」って言って断る。


健は心配じゃないの??


いつも、りかこの隣には健が居ると思ってた。


健が帰って来た。


「けん〜どこ行ってたの??」


「ちょっとな!!」


「そっか!!りかこのこと好きだよね??」


「好きだよ」


たまに、不安になる。


この言葉信じて良いの??


分かんない。


でも、りかこは健が好きだから、大好きだから…。


そう言って、健はりかこの体を倒し、体を重ねる。


でもね、いくら愛し合っても、前とは…何か、違った。


ライブハウスから出たら…もう19時。


「もう、帰らなきゃ!!」


「送るよ」


「ありがとう」


「後ろ乗れよ!!ちゃんと、捕まってろよ!!」


「うん」


今日は自転車。


健の背中に手を回した。


いつまでも、いつまでも、この手を離したくない。


「着いたで!!」


「ありがとうね!!」


「おぅ!!」


「またな」


「バイバーイ」


何で、送ってくれるの??


健の気持ちが分からない。


「もしもーし」


久しぶりの裕美からの電話。


「もしもーし!!久しぶり」


「元気!?」


「うん!!元気だよ」


元気…そんなの嘘!!


本当は、健の気持ちが分からなくて泣きそう。


「今度さぁ〜ダブルデートしよう」


「ダブルデート??」


「嫌だ??」


「良いよ」


思わず、口が滑った。


裕美と慎吾はラブラブだ。


でも、りかこと健は…でも大丈夫だよね。


「本当に!!」


「うん」


「じゃあ、日曜日…新宿ね」


「了解」


さっそく、健に電話した。


「もしもーし」


「どうした??」


「あのさぁ、文化祭でりかこと一緒に居た裕美って子覚えてる??」


「覚えてるよ」


「その子が今度、ダブルデートしようって…どうする??」


返事は返って来ない。


「健が行きたくないなら、行くの辞めよう!!」


「良いよ」


「じゃあ、日曜日に新宿ね」


「分かった」


日曜日…全員、集まった。


「どこ行く??」


「ちょうど、お昼時だし何か、食べるか??」


「OK」


「賛成!!」


「健は??…けん??」


「あっ!!良いよ」


近くにあったファミレスに入った。


「健…さっき、上の空だったけど大丈夫??」


「大丈夫だよ!!」


何か、考えごとしてたのかなぁ??


やっぱり、来たくなかったのかなぁ??


お会計は、慎吾が裕美の分を、健がりかこの分を払ってくれた。


「よし!!次はどこ行くか??」


「ラブラブな4人でプリ撮りたい↑↑」


裕美のテンションが上がってきた。

ラブラブ…今、その言葉は聞きたくなかった。


「行こう!!」


裕美がりかこの手を掴み、仕方なく行くことに…。


「じゃあ、まずは4人で撮ろう!!」


裕美と慎吾は撮り慣れてるみたいだった。


りかこと健は2・3回しか撮ったことがない。


「出来た!!」


4人でのプリが完成した。


「じゃあ、次は2人ずつ撮ろう」


と言って、慎吾と裕美はどこかの機種に入って行った。


「俺らはココで良いか??」


「うん」


近くにあった機種に入った。


5・6回撮り、最後の一回…。


健が、下を向いていたりかこの顔を上げ…キスをした。


「キスプリになっちゃった!!」



「顔赤くなってるで!!」


「だって…」


だって、今の健がキス…してくれると思わなかったし、

態度が冷たかったから、ずっと不安で…。


健とりかこのプリが出てきた。


半分に分けて、健に渡す。


「健…携帯貸して!!」


健の携帯にりかこと健のプリを貼った。


「終わった??」


裕美だ。


「終わったよ!!」


「さっきね、次…行く場所考えてたんだけど…カラオケ行かない―??」


「良いよ」


カラオケは…あまり得意じゃないけど、

今は健にキスされて、調子が良かった。


「誰から、歌う―??」


「俺、歌う―!!」


最初は慎吾が手をあげた。


慎吾が歌ったのは、


[湘南乃風 純恋歌]


何気にめっちゃ上手かった!!


「じゃあ、次は俺!!」


健だ。


健とカラオケ何て、来たことがない!!


だから、健の歌を聞くのも初めて…。

健が歌ったのは、


「モンゴル800 小さな恋の歌」


健の後は裕美。


裕美が歌ったのは


[BOA GraciousDays]


裕美が歌い終わり、


最後はりかこ。


何歌おう??どうしよう??

悩み決めた曲は、


[小柳ゆき my all]


健に対する思いを精一杯歌った。


健を信じて良いの??


健を好きでいて良いの??





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ