第四章 汚い
11月11日、今日は健と新宿にある花園神社に来た。
お祭りの為たくさんの人で溢れていた。
「け〜ん〜何か、食べたい―!!」
健は、タバコを吸いながら…聞いてない。
「健!!」
「ゴメン、ゴメン、どうした??」
「お腹すいたゎ」
「何食べたい??」
「ん〜とうもろこし!!」
「はいょ」
「やったぁ―ありがとう↑↑」
「美味しいか??」
「うん。美味しい!!」
「お前、歯にとうもろこしが付いてるぞ!!」
「うそ〜」
「どこ―??」
「取ってやる!!動くなよ!!」
「えっ…うん…」
歯と歯の間に挟まった、
とうもろこしを健が取ってくれた。
恥ずかしい。でも、嬉しい。
「ょし!!取れた!!」
「ありがとう」
「お参りするか??」
「うん…する↑↑」
「いくら入れる??」
「100円でいいか??」
「これは、自分でお金出すょ」
「良いって、俺のお金はお前のお金だから…」
そういえば、健と一緒に居て、
お金を払ったことがなかった。
「うん」
100円を賽銭した。
手を叩き…願いごとを言った。
「いつか、俺とりかこの赤ちゃんが産まれますように」
「これからもずっと、ずっと、一緒に居られますように、
そして、健との間に一つの命が舞い降りますように」
「神様、ウチらの願いごと叶えてくれるかなぁ??」
「どうだろうなぁ―でも赤ちゃんは、
りかこは2月1日が誕生日で、俺は8月18日が誕生日だから、
足し算して、俺らの子は10月19日がいいなー」
「10月19日、早く来ないかなぁ―」
「利佳子は気が早いなぁー」
「そんな事ないもん!!」
「よし、お参りしたしどっかでご飯でも食べるか??」
「うん。でも、新宿あんま分かんない↓↓」
「そばとかで良いか??」
「良いよ」
歌舞伎町通りまで歩いて、その先に蕎麦屋があった。
行く途中…。
「タバコ買って来てもいいか??」
自動販売機を見つけたらしい。
「いいよ!!待ってる」
健がタバコを買いに行った。
そのすきを見て、2人の男がりかこの方に来る。
怖かったから…携帯で電話をしている振りをした。
「ね―ね―可愛いね」
「さっきの彼氏??」
無視して電話をしている振りを続ける。
「電話してる振りしてるの分かってるよ…。」
バレてた。ゆっくりと携帯を下ろした。
「用事あるので…」
健の方へ行こうとした瞬間、1人の男に手を掴まれた。
「ちょっと待ってよ、もうちょっと、楽しませてよ!!」
男に両手を掴まれている。とろうとしながらも、
力が強くてとれない。
助けて…健。
「じゃあ、まずキスしちゃおうかなぁ―」
「やめてよ!!」
男の顔が近づいてくる。
手も掴まれていて、避けられない。
健…健…。
男の唇と利佳子の唇が重なった。
男は舌を入れてきた、興奮してきたのか、
周りを見ながら、利佳子の胸を揉み始めた。
もう、抵抗する気力もない。
「ふざけんなよ!!」
誰??健だ。健が来た。
健が1人の男を殴った。
もう一人の男は、胸ぐらを掴み、激しく睨みつけ、
「人の女に手出してんじゃね!!」
と言った、男達はびっくりした様子で走って逃げて行った。
その場に座りこんで泣いた。
「大丈夫かぁ??」
健が走ってかけ寄って来て、抱きしめた。
「ゴメン」
健を離した。
抱きしめてくれてれるのは、健なのに、
さっきの記憶が頭から…離れない。
健は泣いている利佳子の手を引っ張りながら、
どこかへ歩き始めた。
着いたのは、ラブホテル。
部屋に入り、利佳子を椅子に座らせた。
利佳子から、一人分離れて健が座った。
「ゴメン、ゴメン、私…」
「ゴメンな、守ってやれなくてゴメンな」
「大丈夫だょ」
健がりかこを抱きしめた。
首から…ひとつ、ひとつ、確かめるように、
キスをしていく、健がりかこをベッドに運び、
着ているものを、優しく脱がせてくれた。
「大丈夫か??」
「うん」
さっきのを忘れさせてくれるかのように、
何回も何回もキスをしてくれた。
「部屋明るい…」
電気を消して、テレビを消音にしたまま、つけっぱなしにした。
そして、その夜、りかこと健は初めて、一つになった。
健が悲しいことも、苦しいことも全部忘れさせてくれた。




