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幼馴染がいろいろおかしい 【ファンタジックラブコメ】全編完結  作者: てんまる99
ベストアンサー:やっぱり結末が気になるならこちらをぜひ

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40/56

芸能プロデューサーもいろいろおかしい

遂にエピソード40到達です。

ゴールへの道すじも見えてきた?

『‥なるほど。実は私からも丁度、ご連絡しようと思っていまして』

電話の相手は恐縮しながら答えた。


『こちらで制作した映像のせいで結果的に御迷惑をおかけしてしてしまい‥』

「出来が良すぎた結果なので、仕方ないですよ」

『そう言って頂けると助かります。美月様にもご連絡しようとしましたが‥』

「ああ、今、繋がらないですもんね」

『はい‥』


今、美月のメッセージはオーバーフローして使えなくなっていた。

電話も登録した知人以外は繋がらない様にしている。


「それで、お話した内容は‥」

『もちろん、お力になれると思います。直接お会いして、お話させていただけますか?』

「え、もしかしてこちらに?」

『はい、明日に丁度、本社に行く用事が有りまして‥』

「時間は?」

『夕方には伺えると思います』

「分かりました、時間が分かりましたら連絡下さい」


そこで相手は少し間を置いて切り出した。

『しかし、律斗さんが、前職をご存知だとは‥』

「あのプロモの出来を見て、さすがに素人では無いと思ったので、少し調べました」

『なるほど‥』

「かなり惜しまれていたようですが‥」

『隠すつもりは有りません、身の不徳の致すところですので‥詳しい事はお会した時に‥』

「はい、では宜しくお願いします」


俺が美月からの相談を受け、連絡をした相手は長野の結婚式場の支配人、梅澤さんだった。


美月の騒動の発端となる、結婚式場のプロモーションムービーの仕掛け人だ。


だが、だからこそ、相談するならこの人しか居ないと俺は考えていた。



その後、俺は美月と母親に明日に相談相手と会う事を話した。

ただ、2人に梅澤さんを会わせるのは保留しておいた。


一度会って、本人に直接に確認したいことがあるからだった。




翌日。

美月は念の為、学校を休む事になった。


家を取り巻いていた野次馬やマスコミは警察の指示もあり姿を消したが、母親が用心のためと休ませたのだ。


一方の俺は放課後、都内のファミレスで梅澤さんと会っていた。


「わざわざ来てもらって、すみません」

「いえ、こちらこそ、お手間を取らせて‥それで、確認したい事というのは?」

「はい、その、言いづらい事とは思うのですが、退職について、です」

「なるほど‥律斗さんの事ですから、既に確認されたとは思いますが‥部下の不祥事の責任を取ったのです」


調べた限りでは、当時、敏腕芸能プロデューサーと呼ばれていた梅澤さんは、部下とアイドル間のスキャンダルの責任を取る形でプロダクションを退職していた。

芸能界ではありがちな話なのかも知れない。

だが、本来ならば責任を取るのはその部下だけで良いのでは無いか。

俺はそこに疑問を感じていた。


「いや、本当の事を言って下さい。でなければ、信用出来ませんから」

俺はきっぱりと言った。


美月の将来に関する事だ。

いい加減には出来ない。


「本当も何も‥報道された事で全てですよ。ただ‥」

「ただ?」

「中から見るのと外から見るのでは、印象が違う‥と言う事は有るかも知れません」

「具体的に教えて貰えますか?」


梅澤さんは一つ溜め息をつくと、口を開いた。

「あまり楽しい話では有りませんが‥それで宜しければ」

「‥お願いします」


「私は当時、あるアイドルグループのプロデューサーをしていました。グループとして見れば、テレビ等にもそこそこ露出をし、ライブ等での集客も上向きでした」

「俺もそのグループは聞いたことあります。プロモーション映像が印象的で‥あれ、梅澤さんが作っていたのですね」


梅澤さんは頷いて続けた。

「はい。ですが、グループとしては好調でも内部は違います。所属する多くのアイドルの中で、メディアに露出できるのはほんの一握り。その座をめぐって激しい葛藤がありました」

「話では聞いていますが‥やはり本当なのですね」


そもそも美月はアイドルになって、そんな環境に耐えられるだろうか。



「もちろん、実力での競争ならば、私も異論は有りません。しかし実際は、番組プロデューサーやクライアントと男女の関係に成ったり、相手の悪口をネットに流したり‥」

「それは、健全とは言い難いですね」

「しかも、その環境に耐えられず、多くの娘がほとんどステージも踏めずに辞めてゆきます。中には精神的に不安定になってしまう娘も。事件を起こしたアイドルの娘もそう言った一人でした」


俺が調べた範囲では、その事に触れている記事は一つもなかった。

あるいは、センセーショナルに取り上げるため、わざと書かなかったのかも知れない。


「では、その娘は辞めようとしていた?」

「そうです。そして相手のスタッフはその娘の担当でした」

「スタッフとしては当然辞めさせたくはないですよね」

「はい、彼は熱心で優しい男でした。彼女の相談を度々受けるうちに親密に成ってしまい‥」

そこで梅澤さんは溜め息をついた。


なるほど、確かに単に“スキャンダル”と聞いたのとは大分印象が違う。


「確かに聞くと大分印象は違いますね‥でもそれと梅澤さんの退職の関係は?」


聞く限り、事件自体はやむを得ない部分もある。

だがそれなら尚更、梅澤さんが退職する必要は無いように思えるが‥。


「疑問と後悔、でしょうか。あの事件はいちスタッフの問題ではなくて、その環境自体こそが起因です。なのに私はそれまで、何の疑問も危機感も持てて居ませんでした」

「なるほど、その責任、と言う訳ですね」

「はい、それまで私は、アイドルというのは夢や憬れを与える素晴らしい物だと、思っていました」

「実際は違った?」


梅澤さんは少しの間、目を閉じて考えをまとめているようだった。

それは過去の自分の仕事を否定する事にもなる。

だが、それこそが俺の聞きたかった答えだった。


「そう言った側面は否定しません。アイドルは素晴らしい。だが‥辞めていくあれだけの沢山の娘達を見て、自分の仕事の価値に疑念を感じざるを得ませんでした」

「なるほど‥」


結局、梅澤さんは優しすぎたのだろう。

あの業界というのは、そう言う人間が生き残ることは出来ない世界だと言う事だ。


美月の生きていく世界としては、否定的に考えざるを得ない。


「話しにくい事を教えて頂き、ありがとうございます。でも、でしたら何故あの様なプロモーションを?」

「お恥ずかしいですが‥あれは私の夢、でした」

「夢?」

「はい、芸能界とは離れた場所で夢や憬れを作り出す事ができないだろうかと」

「なるほど」

俺は頷いた。

それならばあのプロモの出来にも納得がいく。


「美月さんとお会いした時、それが可能だと確信しました。ただ、それが結果的にお騒がせすることに成ってしまい‥」

「俺も美月も、あれは事故みたいな物だと思っています。ですので、そのことは気にしないでください」

「ありがとうございます」

梅澤さんは再び頭をさげた。


「それより、今の話を美月にも話して頂きたいのです」

「それは‥やはり契約希望が?」

「ええ沢山きてます。でも俺たちには判断基準も無くて」


梅澤さんは少し躊躇してから話し出した。

「実は私、本日付けで退職いたしました」

「え?それは‥」

「あ、いえ、今回の件で、と言う訳でなく‥実は‥」


そう言うと、梅澤さんは1枚の名刺を俺に見せたのだった。


作者のやる気は イイね や 感想 で出来てます(笑)

ぜひぜひ御意見、お聞かせ下さいませ。

気に入った部分だけでは無く、ここが“読みにくかった”“分かりにくかった”も、とても参考に成ります。

感想書いて下さる人には本当に感謝です。


もちろん評価とか貰えたら大感謝‥いや、望みすぎは良くないですね、反省。


また、連載形式で数日ごとアップしますので、読み逃し無いようお気に入り登録も宜しくです。


他にも小説家になろうに色々作品アップしてますので、良かったら見てみて下さい。

ファンタジーからSFまで色々揃えてます。


ちょっと不思議なラブコメ「幼馴染がいろいろおかしい」

https://ncode.syosetu.com/n2628lw/


ミステリー探偵物語「ファインド・アイズ」

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ファンタジーラブコメ「ウチの弟が弟じゃない」

https://ncode.syosetu.com/n4758lk/


SF未来アイドル「えれくとろんあーく」

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ファンタジーバトル「冥界送人」

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