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バッドエンド後にやり直した人生で、初対面のクラスメイトからなぜか激重感情を向けられている  作者: 水島紗鳥@6/25ヤンデレ双子姉妹3巻発売
第4章

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第53話 意味のある回り道

 ダイニングにやってきた俺達は、糖分補給をすることにした。一日あった授業に加え、SNSの調査で頭を酷使したのだから、今の俺達には糖分が圧倒的に不足しているはずだ。

 そのため天音と二人で冷蔵庫に入っていたプリンとコーヒーを準備してティータイムをしている。


「このプリン、めちゃくちゃ美味しいわね」


「だろ、父さんが出張で関西へ行った時にお土産で買って帰ったんだよ」


 ゴールデンウィークの家族旅行で行ったばかりだったから、こんなにすぐまた行くことになるとは思わなかったと父さんは言っていた。


「えっ、それなら私が食べちゃうと数が足りなくなるんじゃ……」


「大丈夫だ、父さんは天音も計算に入れて買ったって言ってたから」


「えっ、そうなの?」


「だから別に心配はいらない」


 ゴールデンウィーク前から天音は我が家の準レギュラーになりつつあったが、もはや住人と錯覚するくらいにはうちに来ている。

 だから父さんも無意識のうちに四人分のお土産を買ってしまったんだとか。まあ、家族旅行に着いてくるようになった辺りからこうなってもおかしくない気はしていたが。


「それならまたおとうさまにはお礼を言っておかないと」


「言ってあげると多分喜んでくれるとは思うぞ」


 そんな話をしつつも、奏多先輩にどう対処するかという問題が頭から離れない。神経質過ぎると思われるかもしれないが、前回俺はあいつに殺されている。

 俺についてはもちろんだが、天音が毒牙にかけられるようなことも絶対に阻止しなければならない。だが、現状は完全に行き詰まってしまっている。


「さっきから難しい顔をしてるけど、今は一旦考えるのをやめましょう」


「……ごめん」


 天音の言葉を聞いて我に返った俺は考えるのをやめた。せっかく休憩で糖分補給しているのにまたここで消費してしまうのはあまりに勿体無い。一旦そこから離れるために俺達は他のことを始める。


「へー、今はこの映画が人気なのか」


「そうなのよ、だから私も気になってるのよね」


 天音のスマホの動画アプリで映画の予告を見ながらそんな会話をしていた。ちなみにこの映画は前世で一回見たためどんなストーリーなのかは一応知っている。

 医療従事者が主人公の映画で、末期癌の患者に向き合うストーリーとなっていた。この映画で印象的だったシーンとしては、心肺停止をコードブルーと言い換えるなど、心理的な負荷を軽減するために言い換えを多用していたことだ。

 こういう言い換えは犯罪者や犯罪組織などが知られたくない何かを隠す目的で使っていたイメージが強かったため、医療現場でも使われていると知って驚いた記憶がある。


「あれっ、そう言えばさっきSNSを調べてた時に謎の数字があったような……」


 確か420という数字だったはずだ。だから俺はポケットからスマホを取り出して420という数字の後に隠語と入力して検索をかけてみた。そして表示された検索結果を見て俺は声をあげる。


「もしかして、そういうことなのか!?」


「急にどうしたのよ?」


 突然声をあげた俺に対して怪訝そうな表情を浮かべる天音だったが、俺のスマホに表示されていた検索結果を見て驚きの表情に変わる。


「あっ、あの数字って!」


「ああ、柄の悪い大人とキョロキョロしながら路地裏に入って行くって情報を組み合わせると大麻の可能性が高いと思う」


 そう、420という数字は大麻の隠語だった。恐らくアウトロー感を出したかったが大麻と直接的な表現をするのはまずいため、隠語を使って分かる人にだけアピールをしていたのではないだろうか。


「もし仮に本当に大麻だとして、瑛人はどうするつもり?」


「問題はそこなんだよ、今の情報だけだと牽制の材料としては正直まだ弱いし」


 これはあくまで推測であり断定までは出来ていない。そのためまだ疑惑の段階で、動かぬ証拠を掴んでいるとは言い難い状況なのだ。

 だから理想としては全てが揃うことが望ましい。下手にあいつを刺激して俺や天音に危害を加えてくるのが一番最悪だ。


「その辺りについてはもっと調べた方が良さそうね」


「だな、今のまま動くのは絶対に得策じゃない」


 黒であることはまず間違いないと思うが、あいつが俺達に手出しを出来なくさせるためにも、確固たる証拠が欲しかった。だが、そう簡単にはいかないことを俺達は思い知ることとなる。

【読者の皆様へ】


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