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バッドエンド後にやり直した人生で、初対面のクラスメイトからなぜか激重感情を向けられている  作者: 水島紗鳥@6/25ヤンデレ双子姉妹3巻発売
第4章

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第46話 ファッションジャッジ

 俺と天音はしばらく二人でショッピングモールを回り始める。ショッピングをする際に男性の場合は何か買いたいものがあることが多いが、女性の場合は特定の何かが欲しいわけではないパターンも珍しくないとはよく聞く。

 実際に母さんは昔からそういうタイプであり、特に何かを買うような素振りが無いまま長時間ショッピングに付き合わされた時は、子供ながらうんざりした記憶はある。

 そして天音も母さんと同じタイプのようだったが、そんな気持ちは一切なかった。それは間違いなく天音のことが好きだからだろう。そんなことを考えながら今はアパレルショップで服を見ている。


「ねえ、これとかどう思う?」


「うーん、天音がピンクの服ってのはあんまりしっくり来ないんだよな」


「やっぱり私にピンクは似合わないのかしら……」


 意見を聞かれたため自分の率直な意見を伝えたところ、天音は残念そうな表情を浮かべた。そのため俺はすぐさまフォローをする。


「あくまで俺の意見にはなるけど、天音の場合は可愛いってよりも綺麗って印象が強いからピンクよりもモノトーン系の方が似合う気がする」


 実際にこれは紛れもない俺の本心だ。ピンク色のような可愛さを強調するような色よりも、黒のようなクールな色の方が絶対に雰囲気のイメージにも合うはずだ。そんな俺の言葉を聞いた天音はほんの少し顔を赤らめる。


「……瑛人って急に不意打ちをしてくるわよね?」


「俺は正直な意見を言っただけなんだけど」


「くれぐれもそういうことを言う相手は私だけにして欲しいわ」


「安心しろ、こんなふうに言える相手は天音しかいないから」


「それなら大丈夫よ!」


 一気に上機嫌になった天音を見て、俺も同じように明るい気持ちになった。自分自身でも本当にちょろいとは思うが、こんなふうに好意を向けられるのは本当に嬉しい。

 今までの付き合いを考えると流石に自惚れや勘違いではないと思うが、もし天音から向けられているこれが好意では無かったら自分自身を一切信用できなくなると思う。


「私のは色々と見たし、次は瑛人の服を見ましょう」


「俺の服か、どういうのが似合うんだろうな?」


 流石に変なロゴや英字が入ったTシャツのような明らかに不正解なファッションはだいぶ前に卒業をしたが、正解に関してはいまだによく分かっていない状況だ。

  ファッションセンスは周りにお洒落な同性の友達でもいれば多少は身につくのかもしれないが、今も昔も残念ながらそんな存在はいなかった。

 前世では仲良くしていた同級生達にお洒落なタイプはいなかったし、逆行してからはそもそも友達と呼べる相手すらいない。


「それをこれから一緒に探すから、瑛人には私が満足するまでしっかり付き合って貰うわ!」


「お、お手柔らかに頼む」


 あまりにもやる気満々過ぎる天音の様子を見た俺は思わずそう声を漏らした。

 先程の自分の服を選んでいた時よりもノリノリだったため、文字通り天音が満足するまで終わらない予感がする。そして実際にその通りになった。


「じゃあ次はこれよ」


「なあ、今さっきの服と何が違うんだ……? パッと見は同じに見えるんだけど」


「さっきのはVネックだったけど、これはUネックね。それと丈の長さも違うわ」


 同じようなデザインの服を連続で持ってこられたため重複したのではないかとも思ったりしたが、そんなことはなかったようだ。

 俺は首周りの形や丈の長さなんて今まで一切気にしていなかったが、実はこういうところも気にする必要があると考えると普通に勉強にはなる。

 ただし、まだまだ終わる気配が全くないため天音の満足まではまだ程遠いようだ。結局天音の服を見ていた時よりも二倍以上の時間が経って、ようやく満足してくれた。


「やっぱり瑛人は変に攻め過ぎず、シンプルな路線で行くのが一番良いと思うわ」


「確かに俺みたいな人間には上級者向けなファッション路線は絶対に向いてない」


 天音が持ってきた服の中には明らかに目立つ奇抜な物もあったが、合わせて見ると明らかにデザインに俺が負けてしまっていた。

 まさに服に着られるという言葉がピッタリだったため、あれを着ようとは思えない。ああいうデザインの服を着て似合う人間は本当にごく一部だろう。

 長時間付き合ったためちょっと疲れたが、二人で服を見る時間は楽しかった。それに、天音の服の好みも分かったため収穫もあったと言える。天音と遊びに行く時はそういう系統の服を選ぼうと思う。

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