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Guardian's2  作者: Radical
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No.7-忘れられない研修になる-

報酬五百万メローニ。

確かに受け取り、ベーゼに戻り、布団にもぐりこむ。

今日は疲れた。

魔力の乱用は毒だな。


明日は若手研修だし早めに休もう。


──翌日


元気百倍とは言えないが、とりあえず調子はいい。

さっさと研修室に行こう。


ガラガラっといい音を立て扉が開く。

まだ誰もいないようだ。

とりあえず今日の内容は………試験用モンスターの討伐。

実戦的な研修だな。


「あれ、一番乗りを逃しちゃいましたか。おはようございます。先生。」


えっと、臥沼君だっけ。

礼儀正しい子だな。

俺も見習わなければ。


「あぁ。おはよう。それと、先生とかいらないよ。堅苦しいしね。」


「分かったです。なるべく、使わないよう意識します。」


「おはようございまーす!」


あ、淡路さんだ。

天使のホープ。

若手研修のホープ!

ホオオオオオプ!


「ど、どうしたんですか!?」


ヤバい。うぉおおおっと叫んでしまった。

でも心配してくれるなんて、いい子だぁ………


「あ、そうそう。今回の研修内容は既に前の研修で聞いているよな?」


「はい。確か、試験運用モンスター討伐による、実戦的な研修でしたよね?」


「うむうむ。よろしい。」


そう告げ、周りをチラチラと見る。


「えっと……どうされました?」


臥沼君が不思議そうにこちらを見ている。


「あぁ、今三人だけだからちょっとプレゼント。ヒールウェポンをあげよう。」


「「いいんですか!?」」


「うむ。やっぱこう言うのがあった方が便利でしょ?」


「「ありがとうございます!」」


「よし、そろそろ皆来る頃だろうから席について待機。俺はちょっと資料を持ってくる。」


そう告げ、研修室を後にする。

向かった先は言うまでもなく資料室。

俺自身、時間割カリキュラムに沿った研修なんてしたくもない。

研修は当たり前のことをやりすぎてるからな。

少し見方を変えて、応用テクニックを覚えなければ、実戦ですぐ殺される。

今回の研修では一匹ずつ戦わせる、というもの。

今回俺は一匹のレベルを低く設定して、二匹以上との戦闘をさせる。


運用モンスターは自分で決められるし、レベルも自由だ。

という事で図鑑には載っていない運用モンスターのデータを探しに来たのだが………

なかなか見つからない。綺麗に整頓はされているが、簡単には見つからないな。


研修まで時間に余裕はあるから、ゆっくり探そう。


えーっと

“天空城のシステム”、違う。

“天使の歴史”、違う。

“魔力を使った物質エネルギーの実験結果”、違う。

“ランク分けの概念”、違う。

“運用モンスターデータ”、お。これだ。


「じゃあこれを持っていくか。」


そう呟き、部屋を後にしようとした際、机の上の山積みになっている資料の脇に気になるファイルを見つけた。


“ランクSSSにおける重要参考データファイル、重要機関向け匿名配布用”


なぜ惹かれたのか。匿名というのに魅せられたのか、それとも自分に事を知りたかったのか。


なになに………


“ここに書かれている事は真実である。決して空虚な妄想ではない。

先日、天使になったばかりの少年が、特例としてSSSランクに昇格した。

名は「紗衣純哉」。このような前例はいまだかつて一人しか確認していない。

そう、ランクSSSの頂点であり、全二千三百万の天使の頂点に立つ男だ。

紗衣純哉はその男に似た性質を持つ。

が、その男が一ヶ月ほど前に亡くなったのは衝撃を与えたはずだ。

それまで彼の代わりとなる者は現れず、そのまま第二位の「西(にし)康太郎こうたろう」を

第一位に持っていくかで議論になったのも記憶に新しいはず。

しかし、紗衣純哉が大陸に赴任中に、ついに第一位が現れた。

彼の力は天界の全科学者を揺るがした。

彼は爆発を起こし、物を音速で飛ばし、彼自身が超高速で動いた。また彼の腕は驚くほど冷たく、そして硬質化していた。

説明がつかない何かを利用しているに違いない。この件に関し………”


ふむ。第一位とは何者なんだ?

スキルをいくつも持っているのか?

それとも物質操作の一環なのか?


俺って知らないことばかりだな。


さて、この件については後々調べることにしよう

今は研修室に向かうか。



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