プロローグ
二〇五二年、地球は静かに終焉を迎えようとしていた。
気候変動、資源枯渇、急激に増加する人口。
人類が築き上げた文明は、その重みに耐えきれず、崩壊の淵に立たされていた。
海面は上昇し、乾いた大地は生命を拒む。
水も、食糧も、エネルギーも、すべてが不足していた。そして、争いの火種は至る所で燻り、世界は再び総力戦の時代に突入しようとしていた。
だが、戦争は無意味だった。
奪うべき資源はもう残っていない。
いかに兵士を送り込もうと、勝利の果実は実らない。
消耗戦はただ国を疲弊させるだけ......各国の指導者たちはそのことを理解していた。
だが、平和的解決の糸口は、どこにも見つからなかった。
その時だった......!!!
人類最後の選択肢とも言うべき提案が持ち上がったのは!!!
『進世界』......それは、かつて誰もが考えもしなかった、冷酷で残酷な”次なる戦争”の形。
国同士が兵士や武力でぶつかり合うのではなく、たった一人の『最強の人間』を代表として戦わせる。
その勝者が、敗者に要求を突きつけることで、国の存続を図る。
すべての国家が、この極限の選択に合意するまで、そう時間はかからなかった。
勝つことが生き延びる唯一の方法。
そして、負ければ、滅びが待っている。
各国は動き出した____
どこかにいるであろう、人類最強を求めて_____
勝つのは。
最強か!
それとも最凶か?
はたまた最恐か!?
最キョウ同士の闘い、いざ開幕!!!