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「リオル君、起きて。次の時間は実技の授業だよ。」
体を揺すられて意識を覚醒する。この声はノースだな。
「ああ、起こしてくれてありがと。」
「リオル君がいないと私のペアがいなくなっちゃうからね。」
「そうだったな。よし、じゃあ闘技室に行くか。」
「うん!」
そんなこんなで教室を出ていく俺とノース。そして闘技室前へと向かう。闘技室には既に全員揃っていて、俺らが最後のようだ。
「おー、全員揃ってんな。まだ少し早いが授業始めるぞ。」
と、珍しく授業開始の3分前にきた脳筋教師が言う。
「えーっと、確か昨日はボール系の魔法の練習してたな。何人できるようになった?」
すると驚くことに全員がピシッと手を挙げた。
「おい、アルル。昨日お前エバンスの教えたヤツらは全員出来なかったて言ってなかったか?」
「うん、言ったよ。でも君たち2人が来る前にエバンスとミレイの二人がかりで皆に魔法を教えて回ってたんだよ。」
「なるほどな。エバンスが実際にやって、それをミレイが正確に説明してやったってところか。」
「お、正解だよ。見てもないのによくわかったね。」
あの2人の性格を考えたら、簡単に予想ができる。
「感覚派のエバンスに綺麗な魔法を撃たせて、それを理論派のミレイが懇切丁寧に教えてるところがパット頭に浮かんだ。」
嘘である。頭の中は横のノースのことでいっぱいである。あぁ、マジで可愛いなぁ〜。
「おいそこ、今は説明中だ。私語は慎むように。でだ、全員がボール系の魔法を習得したのなら1度実戦練習をしてみようと思う。幸い、実技室は今度のテスト用に今、防御結界が張ってあるから死ぬこたぁない。全力でやれ。ただし、クラシャ王子は見学してくれ。天属性は指定範囲が広過ぎる。」
「わかりました。」
「必然的にペアのシンクは余るから、マルクスのペアのランウェイとやれ。マルクスは俺とだ。」
そう言う先生の顔がとても怖い笑顔だった。どうしよう。今日の機嫌の良さは、この時のため!といわんばかりの深い深い笑だ。やりたくねー。
「そうゆうことだから、それぞれペアで始めてくれ。あと1人に1つ、護身指輪を渡しておく。これは万が一死にかけた時に、1回だけこいつが肩代わりするように出来ている。ちっちゃくした防御結界だな。高いんだからあまり壊さないでくれよ。それじゃ、それぞれ間隔をとって始めてくれ。決着が付きしだい、闘技室の端の方に待機だ。間違っても俺とマルクスのバトルに水をさすなよ。」
この、脳筋教師があぁぁぁあ!
☆
「さてと、全員そろそろ終わりそうだから準備しておけよ。」
俺とアホ教師、アルル以外は実際に魔法を撃ち合って実戦訓練をしていた。エバンスはさすがで、魔法の扱い方がとてもうまい。なんてゆうか雑な感じが無いんだよな。クルーナ先生よりも綺麗な魔法を使う。てかあの先生は荒技上等主義だったもんな。その他は昨日覚えたばかりの魔法だからレベルはそんなに変わらない。ただ、ノースとミレイの勝負は面白かった。お互いにボール系の魔法を連発して相手を近づけさせずに遠距離戦闘をしていた。最期はミレイが魔力切れで負けていた。ハーフエルフとの魔法戦はキツいだろそりゃ。
「よっしゃ、マルクス。そろそろ始めるか。」
「お手柔らかに。」
「頑張れリオル。僕はミレイと応援しとくから。」
「死なないように頑張る。」
アルルと軽口を交わして、闘技室の中央に向かう。
「よし、初手は譲ってやるから早く始めてくれ。」
「いいんですか?後悔しても知りませんからね。じゃ、『闇属性中級魔法ダークミスト』」
これは指定した範囲を、黒い霧で覆う魔法で、霧の濃さは使用魔力に比例だ。
「っち!『光属性中級ライトフラッシュ』」
先生が使ったのはダークミストと対の技。これも魔力比例型の魔法だが、
「んなっ!相殺されねぇ。半端な魔力じゃ消しきれんか。」
「さてさてさーて、『無属性オリジナル魔法索敵』」
これで先生の位置を把握した。まずは3割。
「『火属性初級魔法ファイアボール〈連撃〉』」
一撃の威力は高くないが手数で勝負。
「くそ、どこにっ!て、危ねぇ。魔法がきた方向から、そこか!」
おいおい、見えないのになんで避けられるんだよ。しかも俺の位置まで把握された。
「我は汝、汝は我。土の精霊よ我が魔力を代価とし、我が力の糧となれ!『土属性上級魔法ロックプリズン』」
まじかよ。敵の周りを岩の壁で覆う魔法ロックプリズン。逃げ道は上しかない。
「まてまて、冷静になれ。身体強化して上に出たら、魔法で迎撃されるな。どうする?1、壁をぶっ壊す。これは悪手だな。壊したとしてもまた囲まれたら終わりだ。2、上に逃げる。これもさっき無理って結論出したし…。よし、いっそこのまま攻撃してやろう。5割で。『土属性中級魔法ロックニードル』」
するどい岩の針を自分の確認できる範囲で任意に召喚できる魔法。普通はロックプリズンに囲まれてたら無理な技だか、俺には索敵があるから関係ないね。
「うわっ!なんだぁ!やべっ!死ぬって。なんでロックニードルが使えんだよ!」
よし、ロックプリズンが解けた。つまり
「はぁ〜。俺の負けだマルクス。」
こうゆうことだ。
「いやぁ〜危なかった。紙一重の勝負でしたね。」
「どこがだよ。お前手加減してただろ?」
「な、何のことでしょうか?ま、それに先生が先手譲ってくれたから僕が楽できたんですよ。」
「くそっ!譲ってやらんどけばよかった!」
「だから最初に言ったでしょ。後悔しても知りませんからねって。」
「はいはい、俺がわるーござんした。ま、とにかくこの霧解いてくれ。」
「了解です。」
こうして学園初の実戦訓練は終了したのであった。このあとノースとミレイに根掘り葉掘り今回のバトルについて聞かれたのは余談だが、今日の授業で2人とも互いにライバル関係になったようだった。俺にもいつかライバルが現れるといいな…。
今回は軽いバトルでしたが、情景が想像できなかったらごめんなさい。改善して欲しいところがあればご意見下さい。




