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おにーちゃんとおねーちゃん

ぼちぼちと。

第二章開始です。

元聖女ちゃんの新しい名前を「ミル」から「キリン」に変更しています。(41,42話改稿)


〈落ち着いたか?〉

「う、うん……その……ごめんなさい」

〈ああ、いいからいいから。 俺も、どうなるか分からない方法をぶっつけで採ったんだし〉

「でも、命の恩人に……」

〈本当に気にしなくていい。 むしろ多少でも歳が近い分、友達ぐらいの気持ちで接してくれるとありがたいんだ〉

「……分かったわ」


 ――ようやく言えるかな。


〈取り敢えず、服着ようか?〉

「いやああああああ!!」


   ̄l ̄(__∞__)

       ̄l ̄(__∞__)


 と、まあドタバタした挙句、落ち着いた「キリン」と、クル、俺でテーブルを囲んでお茶してます。 ぷーちゃんAはキリンの膝の上でなでなでされてます。 ぷーちゃんがソファになったら人をダメにする事間違いなしだよな。

 ぷーちゃんBは「俺」の擬態に協力してもらってます。 やっぱ表情とかあった方が話し易いよね。


〈改めて自己紹介するけど、俺はイスルギ・イクル、元日本人なのはお互い知ってるな。 今は「星胚エンブリヨ」って後ろに見える石っころが本体。 この「石動の迷宮」で迷宮核(ダンジョンコア)迷宮主(ダンジョンマスター)やってる〉


〈で、こっちでシュークリームに夢中になってるのが、クル。 元はドラゴンの子供だったんだけど、俺の事を「おとーさん」って慕ってくれてる。 成り行きで名前を付けて上げたら進化してこんなになっちまったんだ〉

『ん?』

〈あー、なんでもない。 気にせずに食べてていいぞ〉

『えへへー』


「私がこんなになったのも同じ理由な訳ね?」

〈まあ、そうだな。 俺には人を治す術が無かったし、もうポーションなんかも効きそうになかったからな。 でも身体がちっちゃくなったのはたぶん……〉

「この子なのね?」


 しゅぴ!


 キリンが膝の上のぷーちゃんAをテーブルに上げる。 ちなみに今キリンが着ているのはゴスロリメイド服。 開き直ったのかノリノリで選んでましたが【メニュー】さん、ラインナップがパナイっす。

 ちなみに角とか羽とか尻尾は仕舞える(・・・・)ようで、今は普通の幼女――まあ真っ赤な髪とかは別にして――にしか見えない。


〈本当ならキリンは始祖(オリジン)って種族になってたんだと思う〉


 【始祖(オリジン)】……原初の人族であり、全ての人族(人間、獣人、亜人)の素体でもある。 再生の力を持ち、生ある限り不老。


「その進化に費やされる魔力の一部をこの子が食べちゃったのね」

〈ああ、キリンの治療の為にくっ付いてて貰ってたからな〉

「で、足りない魔力を自力で調達するように変異したのが吸魔(サキュバス)って訳か……はぁ~」

〈なんか、ごめん〉

「いい、いいから! それに、こうなった原因の半分は私にあるんだし……もう分かっちゃってるんでしょ?」

〈……あー……まあね〉


「勇者」様が彼女の眼前で他のメンバーとよろしく(・・・・)しちゃってたようで、思春期の女の子には刺激が強すぎる環境だったそうだ。 隷属中で自我が抑えられてても、意識はあったらしいからな。

 

「ふふ、もう繋がっちゃってるしねー。 てことで、あなたの事は「おにーちゃん」と呼ばせてもらうわ」

〈また、唐突だな〉

「ええっと、思わず『搾り取ってやる』なんて言っちゃったけど、そんな覚悟なんて出来ないし、今更見ず知らずの人相手なんてもっと嫌だし――」


 ――ちょ? 生々しいんですけど?


「あなたもいつかは人間っていうか人型に戻りたいって思ってるんでしょ? だったらその時までは家族として接してる方が変に意識しないで済むかなーって……ダメかな?」

〈くっ! この小悪魔め――ってまんまだよ! そんなお願いされたらDT(どーてー)に断れる訳がないだろ?〉

「その割にいい『おとーさん』してるじゃない?」

〈そっか? 全然ダメだって思ってるんだけどなあ〉


 俺はクル――今はぷーちゃんAと遊んでいるようだ――を見ながら言う。


「あんな可愛い娘に『およめさんになる』なんて言われたら、普通は一も二もなく飛びつくんじゃないかしら?」

〈そういう意味では、ちょっとばかし歳くってたのが幸いしたのかもな。 初めて【人化】を見せられた時が、幼女だったってのもあるしな〉

「……本当にロリコンではなさそうね」

〈まだ疑ってたのか? 酷いな〉

「ふふ、じょーだんよ、おにーちゃん」

〈はいはい〉


 ――それはそうと、


〈クル、こっちおいで〉

『はーい』


 クルがぷーちゃんAを抱えて走って来る。


「……やっぱりアレは反則だわ……」


 ――そんな自分の胸を押さえながら言われても、俺にはどうしようもないですよ?


『なーに?』

〈ちゃんと紹介しとこうと思ってな。 この人は『キリン』。 クルと同じ様に俺が名前を付けた家族だな〉

『うん! あたしのいもーとなのー!』

「あ! こら、撫で回さないでよ」

〈クル、その人は身体はちっちゃくなったけど、綺麗なお姉さんだったのは見てただろ?〉

『うん』

(ほんとナチュラルに) (褒めてくるわね……)

〈だったら、クルよりもお姉さんだ。 さっき話をしたんだけど、キリンは俺の妹になったんだ〉

『おとーさんのいもーとなのー?』

〈そうだ〉

『だったらおば――』

「クールーちゃーん、おねえちゃん(・・・・・・)のシュークリームあげよっか?」


 ――ひいっ!


『わーい! いいのー?』

「いいわよ~。 おねえちゃん(・・・・・・)、クルちゃんの事好きだからね~」

『えへへー。 あたしもおねーちゃんのことすきー』

「ちょ? 結局撫でられるんじゃない!」


 とか言いつつ親指立てて(サムズアップで)ドヤってるキリンもいい性格してると思った。

 さて、家族も増えたことだし、真面目に住環境でも整えて行きますかね!


 ―〈あのー、そろそろボクも紹介して欲しいかなーって思うですぅ〉―


 ――やはり、避けては通れぬか!


クール―ちゃーん → クールーちゃーん (長音)(ダッシュ)になってたのを修正。

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