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5 こうしてまた一人ゲーマーが生まれる。

【サクヤ】Lv12


・ステータス

 筋力 5

 体力 5

 敏捷 25

 技量 25

 幸運 7


※未使用ステータスポイント2


・装備

 武器 刀【無銘】

 頭 無し

 胴 流浪人の着流し

 右手 流浪人の籠手

 左手 流浪人の籠手

 脚 流浪人の下駄

 装飾 無し


・技

 無し



「おし、結構いい感じか?」


 初めての戦闘からずっと狩りを続け、二時間ほど経過したことに気づいたサクヤは一度東雲宿に戻ることにした。


 そして気づいた。


 これだけレベルアップをしたのであれば、ステータスをそこそこ良い感じにできるポイントがあるだろうと。


 だが、ここからバランス良く振り分けようとすると、それはそれで器用貧乏になるような気がしたので、サクヤは最初の振り分け方と同じように振り分けることにした。


(ダメージが伸びないのは、まぁこの際仕方ない。その分なんとか武器を変えたりして通常攻撃で……あー、いやでもやっぱりこれ、技が欲しいな。

 レベルアップで手に入るわけじゃないみたいだし……ログアウトして技の入手方法をネットで調べてみるか。キリもいいし。)


 メニューを開き、ログアウトボタンを押す。

 

 数秒そのまま動かずに待機してください、というシステムウィンドウが出たのでそれに従う。そしてゆっくりと視界が暗転し、サングラス型のヘッドマウントディスプレイ越しにサクヤの部屋の天井が視界一杯に広がった。


 上体を起こし、胡座をかいてヘッドマウントディスプレイを外して左腕を見る。


 相変わらず包帯はついたままで、動かそうとするがうまくいかない。

 

「……ふぅ、ログアウトしたんだなぁ」


 立ち上がり、スマホを片手にリビングに向かう。


 家には朔弥以外誰もいないようで、リビングの電気はついておらず、人の気配は無い。

 冷蔵庫を開け、緑茶のペットボトルを取り出して喉を潤しながらスマホで妖刀奇譚について調べる。


「えーっと、妖刀奇譚、技習得方法……っと」


 検索一覧の一番上に出てきた攻略wikiをタップし、技の項目を選択する。


(……技はレベルアップで習得出来ない。指南書というアイテムを使って習得する。入手方法は……店で購入。または妖怪からのレアドロップ品。それに、クエスト報酬か。

 技の熟練度という概念は無し。技の発動方法は、習得時にそういう動きができるようになるという思考になり、補助される……何言ってんだ?)


 一旦頭の中を整理しようと、スマホをリビングのテーブルに置き、お茶を飲むながらボーっと考える朔弥。


(技や指南書についてはなんとか分かった。でも技の発動方法がイマイチわかんないな。つまり……技を使う時は勝手に身体が動いて技が発動する、ってことか?)


「こればっかしは実際にやってみないと分からないか……後で指南書とやらを買ってみよう」


 技関連は後々絶対に必要になるしな、と小さく呟いた後にペットボトルを潰し、ゴミ箱に捨てて部屋に戻る。


「夕飯前にはやめるとして、とりあえず指南書だけ買えるだけ買っておこうかな」


 再度ヘッドマウントディスプレイをつけ、妖刀奇譚のスイッチを入れる。


 朔弥はあんなに剣道に打ち込んでいた自分がゲームにハマっていくとはなぁ、と考えて小さく微笑んだ。

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