第48話:使節団、ハンダル王国アテリア伯爵家に到着!
そして朝を迎える-----
使節団は皆、早起きのようだ。クラウドが準備をしてそこに行くともうほとんどが集まっており、いつでも出発出来そうだった。
カルア公爵の機転で簡単に朝食を摂り、途中で食べれるように軽食まで用意してくれていた。順調に進めば今夜ハンダルに到着するだろう。
「大伯父様…、いえ、カルア公爵。大勢で大変お世話になりました。」
「うむ。これしきのこと。なんてない。それよりも君たちの方がこれから大変なのだ、しっかり体力を保つようにな。気を付けるんだぞ。」
「はい、ありがとうございます。では行ってまいります。」
クラウドは団員を代表してカルア公爵に深くお辞儀をした。
そして自身の馬にまたがり、
「さあ!出発だ!目指すはハンダル王国!」
と皆に声をかけた。
「おー!」とそれぞれの馬車から声が聞こえてくる。
クラウドは脚扶助を行い、馬を歩き出させた。
クラウドの馬が進むとそれに合わせて他の馬や馬車が動き出す。
カルア公爵はその様子をずっと彼らが門を出るまで見送った。
使節団一行はシタレ山の麓をゆっくりと進み、ノトロフ公爵家の領地に入る。すると街道には領地民が集まって皆で手を振っているではないか!
クラウドはビックリした。
〝そうか、ノトロフと言えばお母様のお友達のご実家!〟
使節団の団員達はその気持ちに応えるように手を振り返した。
クラウドは胸の中に熱くこみ上げるものを感じた。
〝国を挙げて僕らを応援してくれているんだ。これは責任が重いな。ハハッ、〟
クラウドは焦るどころかその瞳には希望とやる気に満ちた素晴らしい光を放っていた。
〝父上や母上、おじい様たちのお力が凄いんだな、僕も負けてられない!〟
クラウドは真っすぐ前を向いてハンダル王国の「アテリア伯爵家」へと向かった。
ガラガラガラ……………
夜遅くにアテリア伯爵家に到着した。
当主のポンド・アテリア伯爵が待っていてくれた。
「ようこそ、アテリア伯爵家へ。長旅お疲れ様でした。」
「お出迎えありがとうございます、伯爵様。僕はこの使節団の団長を務めております、クラウド・アルクレゼと申します。」
そうクラウドが名乗ると伯爵は驚いて
「おお!アルクレゼ侯爵家の方でございますか!そのようなお方が私にそのような対応は必要ございません。どうか、お気楽に願います。様など不要でございます。」
クラウドはビックリした。同じ国の人間ならまだしも、別の国の人間なのだ、対等に接するのが良いだろうと思っていたのだが伯爵はどうやら爵位を気にするようでクラウドが対等に接するとやりにくいらしい。
「僕は対等で良いかと思ったのですが…、しかも伯爵様の方が目上です。」
「いえいえ!今回は我が娘と孫娘の為に両案を頂きました。更にこのように貴重なお医者様たちを派遣して頂けるだけで尊敬に値します!」
「ふぅ~~~~~っ」
クラウドは溜息をついて
「わかりました。このままでは話が進みませんから、そちらの希望に合わせましょう。よろしいですね?伯爵。」
「はい、よろしくお願い致します。クラウド様。」
「では、夜も遅いので簡単な食事と寝床を用意頂ければ嬉しいです。」
「はい、簡単な食事は用意しておりますので、どうぞ付いて来て下さい。寝る所はその後でご案内いたしましょう。」
「馬車や荷物は…。」
「屋根のある倉の中に入れておいて頂ければ馬たちにはエサを与えて休ませるようにしましょう。荷物は勝手には触れませんので馬車の中にそのままにしておきます。皆様方の良いタイミングで荷ほどきなりされるとよいかと…。」
「わかりました。」
クラウドは振り返ってみんなに
「今の話、聞えましたか?」
と聞いた。ほとんどの人間は聞こえていたようだ。
「では、先にお食事を頂きに参りましょう。」
そう団員達に言ってそのまま伯爵について行く。団員達もその後をついて行く。
広間に通された一行はそこに食事が用意されていたのを見て一気に安心したようだった。
食事は簡単に手でつまんで食べられるサンドイッチをメインに飲み物も用意されていた。
「お酒はこちらで注がせて頂きます。」
時間が遅いため、消化に良さそうなレシピで用意されていた。
「伯爵、お心遣いありがとうございます!」
「とんでもないことです。今夜はもう遅いので、明日から今後の打ち合わせを致しましょう。どうぞ、先に召し上がって下さい。」
そうしてクラウドは伯爵のおもてなしをうけてその夜は深く眠りについた。それはとりあえず目的の任務地に無事辿りつき安堵からくる疲労による眠りだった。
ご覧下さりありがとうございます。登場人物が増えると必ずメモを残します。ライトノベル専用のノートを作っていて、そこに書くようにしてるのですが、自分をさす言葉(私、僕、我、ワシ、など)を書いてなくて遡って登場シーンを確認しに行くことが結構あります。
ポンドは本当に脇役になってます。
次回おお楽しみに!




