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キノコの森  作者: テツ
4/6

小田 九郎

「焼いてもダメなのか」

「うまそうだったけどなあ」

 俺たちががっかりしていると、203号室のオタクっぽい人、小田 九郎が質問してきた。


「ところで、君たち、異世界に来て、何か能力に目覚めたりしていないかい」


 能力!

 なんで、気づかなかったんだろう。

 異世界転移と言えば、チートスキルじゃないか。


 しかし、どうやって確認するんだろう。


 考えていると、オタクが発言を続けた。

「僕さ、どうやら、『鑑定』能力だったらしいんだよね……」


「えっ、じゃあ、このキノコも鑑定できるのかい?」

 大学生が尋ねると

「ああ、鑑定した。ただ、まだスキルレベルが低いらしくて、対象を数分間見続けなければいけないらしい。だから、能力に気づいたのも、ついさっきなんだ」

 オタクが答える。


「それで、鑑定結果はどうだったんだ。やっぱり、毒キノコか?」

「うーん、一応ね」

「一応?」

「ああ、こいつの名前は『ルーレットダケ』。1/6の確率で食べられない人がいるらしい」


 どうやら、しー子たちは運が悪かったらしい。


「まあ、1/6なら、かなり安心だな。きっと僕たちは食べられる人間だよ。よかった、よかった」

 オタクがキノコをほおばる。






 小田 九郎が死んだ。



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