04 竹輪になりたい
竹輪になりたい。
なお、タイトルと本編は何の関係もありません
大通りに出ると、真っ白な城が見えてきた。美しい白色が夕日に当たって、筆舌に尽くしがたい幻想的な風景になっている。噂通り、とても綺麗だ。
活気のある大通りを歩いていると、大きな噴水が見えてきた。おそらく、あそこが広場だろう。城下町の広場は、大きな噴水がある、と相場は決まっているのだ。
広場についたので、とんがり帽子を探す。とても目立つからすぐに見つかるはずだ。
周りを見渡していると、すぐに見つかった。『アイシス』と書かれた、プラカードを持っている。良いアイデアだ。
どうやら誰かと話しているようだ。傍らには、大きな全身金属鎧を着た重戦士が立っている。
取り敢えず話しかけよう。
「ルイ?」
「ん? あ、アイシスじゃん。待ってたよー」
「この人がアイシスか?」
「そうだよー。あ、この人がさっき言ってた人だよ。名前はパイク」
「パイクだ。よろしく」
「アイシスです。どうぞよろしく」
「アイシスは、鍛治できたの?」
「出来たよ。新武器もある」
「へー、どんなの」
「教えない」
「けち。じゃあ、パイクは? あんたも新武器作ったって言ってたじゃん」
「俺も教えん」
「何でい、2人して。それぐらい良いじゃねぇかよー」
「「戦う相手前にして、手の内明かさないでしょ」うが」
「そりゃそだね。じゃあ行こうー」
不貞腐れたかと思えば、けろりと復活している。羨ましい限りである。どんだけ図太いんだ。
ルイは、何処かに向かって歩いていく。することも無いので、パイクに話しかけよう。
「パイクさんは、壁役なの?」
「手の内は明かさないぞ?」
「教えてくれるまで粘ります」
「お前、自分勝手だな。まぁ敬語は無しでいいぞ」
「じゃあ、パイクは壁役なん?」
「一気にフランクになったな…」
自分で敬語なしで良いって、言ったじゃあ無いか。何とも自分勝手である。
「まぁ、壁役では無いな。ほら、このゲーム耐久とか耐性みたいなステータスないだろ」
「そうだね」
「だから、防御は鎧や盾に頼る必要があるんだけど、重いしすぐ壊れるから高いんだよ。それに、着けてるだけでステータスが上がるわけでもないから、盾役はあんまりいないんだよ」
「避けるのが基本なの?」
「いや、盾に素材詰め込んで盾受けする奴もいる。筋力上げてる人は大体そうする。技量だけ上げてる場合は、バックラー作ったりもするな」
「私も、盾作っときゃよかったかな」
「無いよりは、有る方がいいな」
この勝負終わったら、適当なモンスター倒してなんか買おう。十手とか小型の盾とか。
ルイについて行って暫く歩くと、大きな闘技場が見えて来た。パイクに聞くと、街ごとに一つずつあるらしい。PvPのトーナメント戦や、ランキング制の試合が開かれているんだとか。楽しそう。見るのは。
「今日はー此処を貸切にしましたー」
「わー、すごい、金持ち」
自慢して来たので、棒読みで答える。考えすぎ?
「いくら使ったんだ?」
「えーと、ギルドの金庫から2〜30万ぐらい?」
「はぁ…」
溜め息を吐いている。相当使ったらしい。
金銭感覚がわからないから、よく分からないけど。
「溜め息吐いてたら寿命縮むよー」
「ゲームの中で寿命減るのか俺…」
余りにもパイクが居た堪れないので、話を逸らす。
「ほら、中入ろう? 時間勿体無いよ?」
「そうだよな、時間勿体無いよな。早く中入ろう。そして戦おう」
「わー、好戦的ー」
本当に能天気だな。人生これぐらいの方が、楽しめるのだろうか。
入り口で受付の人に確認をして、中に入る。
入いるとすぐに、待機所に案内されたので、中で武器の確認をする。
斧良し。
投げ斧6本良し。
胸当ても良し。
確認するほどの武器が無いし防具もない。しなくて良かったな。
準備出来たし、始めるか。




