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彼らと神  作者: そこけせ
チュートリアル
8/12

04 竹輪になりたい

竹輪になりたい。

なお、タイトルと本編は何の関係もありません

 大通りに出ると、真っ白な城が見えてきた。美しい白色が夕日に当たって、筆舌に尽くしがたい幻想的な風景になっている。噂通り、とても綺麗だ。


 活気のある大通りを歩いていると、大きな噴水が見えてきた。おそらく、あそこが広場だろう。城下町の広場は、大きな噴水がある、と相場は決まっているのだ。


 広場についたので、とんがり帽子を探す。とても目立つからすぐに見つかるはずだ。

 周りを見渡していると、すぐに見つかった。『アイシス』と書かれた、プラカードを持っている。良いアイデアだ。

 どうやら誰かと話しているようだ。傍らには、大きな全身金属鎧(フルアーマー)を着た重戦士が立っている。

 取り敢えず話しかけよう。


「ルイ?」

「ん? あ、アイシスじゃん。待ってたよー」

「この人がアイシスか?」

「そうだよー。あ、この人がさっき言ってた人だよ。名前はパイク」

「パイクだ。よろしく」

「アイシスです。どうぞよろしく」

「アイシスは、鍛治できたの?」

「出来たよ。新武器もある」

「へー、どんなの」

「教えない」

「けち。じゃあ、パイクは? あんたも新武器作ったって言ってたじゃん」

「俺も教えん」

「何でい、2人して。それぐらい良いじゃねぇかよー」

「「戦う相手前にして、手の内明かさないでしょ」うが」

「そりゃそだね。じゃあ行こうー」


 不貞腐れたかと思えば、けろりと復活している。羨ましい限りである。どんだけ図太いんだ。


 ルイは、何処かに向かって歩いていく。することも無いので、パイクに話しかけよう。


「パイクさんは、壁役(タンク)なの?」

「手の内は明かさないぞ?」

「教えてくれるまで粘ります」

「お前、自分勝手だな。まぁ敬語は無しでいいぞ」

「じゃあ、パイクは壁役なん?」

「一気にフランクになったな…」


 自分で敬語なしで良いって、言ったじゃあ無いか。何とも自分勝手である。


「まぁ、壁役では無いな。ほら、このゲーム耐久とか耐性みたいなステータスないだろ」

「そうだね」

「だから、防御は鎧や盾に頼る必要があるんだけど、重いしすぐ壊れるから高いんだよ。それに、着けてるだけでステータスが上がるわけでもないから、盾役はあんまりいないんだよ」

「避けるのが基本なの?」

「いや、盾に素材詰め込んで盾受けする奴もいる。筋力上げてる人は大体そうする。技量だけ上げてる場合は、バックラー作ったりもするな」

「私も、盾作っときゃよかったかな」

「無いよりは、有る方がいいな」


 この勝負終わったら、適当なモンスター倒してなんか買おう。十手とか小型の盾とか。


 ルイについて行って暫く歩くと、大きな闘技場が見えて来た。パイクに聞くと、街ごとに一つずつあるらしい。PvPのトーナメント戦や、ランキング制の試合が開かれているんだとか。楽しそう。見るのは。


「今日はー此処を貸切にしましたー」

「わー、すごい、金持ち」


 自慢して来たので、棒読みで答える。考えすぎ?


「いくら使ったんだ?」

「えーと、ギルドの金庫から2〜30万ぐらい?」

「はぁ…」


 溜め息を吐いている。相当使ったらしい。

 金銭感覚がわからないから、よく分からないけど。


「溜め息吐いてたら寿命縮むよー」

「ゲームの中で寿命減るのか俺…」


 余りにもパイクが居た堪れないので、話を逸らす。


「ほら、中入ろう? 時間勿体無いよ?」

「そうだよな、時間勿体無いよな。早く中入ろう。そして戦おう」

「わー、好戦的ー」


 本当に能天気だな。人生これぐらいの方が、楽しめるのだろうか。


 入り口で受付の人に確認をして、中に入る。

 入いるとすぐに、待機所に案内されたので、中で武器の確認をする。

 斧良し。

 投げ斧6本良し。

 胸当ても良し。

 確認するほどの武器が無いし防具もない。しなくて良かったな。


 準備出来たし、始めるか。

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