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彼らと神  作者: そこけせ
チュートリアル
6/12

02 妹とお茶会

対談多めです。

「わっ」


 目を開けると其処は神殿でした。そんなタイトルのゲームがあった気がする。1000円ぴったしで。

 おそらくここは、本棚が言っていた女神様とやらの神殿なのだろう。

 それにしても綺麗な神殿だ。清掃が行き届いているし、床も大理石っぽい高そうな石が敷かれている。白と青の清潔感のある内装は、高級ホテルを思わせるほどだ。


「よくこの世界にお越しくださりました、召喚者様」

 神殿の内装を眺めていると、神官の様な格好をした

綺麗な女性が話しかけて来た。綺麗な人に話しかけられて、悪い気はしない。


「この街の地図をお渡しします」

 そう言って巻かれた紙を、渡される。そういえば、腕が戻っている。やったね。

「ありがとうございます」

「いえ、お礼には及びません。召喚者様達のお手伝いをさせていただくのが、神官としての使命ですので」


 神官で当たっていたらしい。まだ若そうなのに、ご苦労な事だ。

 そう言えば、妹と待ち合わせをしていたはず。忘れていた。集合時間は決めていないが、早く行くに越したことはないだろう。


「すいません。stoneっていうお店知りませんか」

「その店でしたら、神殿を出てすぐ右手にございます」

「ありがとうございます」

「いえいえ」


 案外、近くにある様だ。近くて好都合だ。早速、stoneに向かおう。


「召喚者様に、女神様の祝福が在らん事を」


 神殿を出る時、神官にそう言われた。綺麗な人に(以下略。

 神殿を出て少し歩くと、洒落た雰囲気の外観のお店があった。吊り看板にはstoneと筆記体で書いてある。

 待ち合わせはこの店だろう。

 そう言えば、店に着いて気付いたが、妹の名前も顔も知らない。まさか本名其の儘とは考え難いし、顔が現実のままな事を祈るしかない。

 意を決して店に入ると、イケメンな店員が声をかけて来た。眼福。


葉下(はくだり)様でしょうか」


 あいつ、名字言いやがった。店員にこんな事頼めるぐらいだから、常連なのだろう。そんな場所で、苗字晒してるんだけど、あいつ。

 そこそこ珍しい苗字だし、私社長だから調べれば名前出るんだけど。顔もリアル其の儘だから、身バレするんだけど。

 まあイケメン店員の声は小さいし、私の考え過ぎだとも思うんだけど。だけど!

 後で説教だな。


「はい、そうです」

「ルイ様がお待ちです。お席へ案内いたします」

「お願いします」


 カフェーというよりバーの様な店内を進みながら、奥のテラス席へと案内される。

 其処には、とても大きなとんがり帽子が目を引く、何処か黒い印象を受ける少女が座っていた。カップを両手で持ってふーふー冷ましている。頭の上にはルイという文字が見える。


「こちらのお席です」

「ありがとうございます」


 イケメン店員は中へと下がって行った。眼福が消えた。

 少女はこちらに気付いたのか、私を見て笑顔を浮かべてた。


「おね…アイシスやっと来たね。遅かったよー」

「何で苗字出したの」

「ひぇっ」


 私の本気度を感じたのか、妹…ルイは小さく悲鳴を上げる。


「ごめんなさい」


 言い訳をしないあたり、本気で謝っている。


「もうしない?」

「しません」

「宜しい。今回は、許してあげる」

「本当にごめんね〜」

「でも、後で説教ね」

「そんな〜」


 そう言うとルイは、リアル其の儘の顔で不貞腐れる。

 かと思うと、すぐに元気を取り戻しこちらに話しかけてくる。


「アイシスは飛竜倒せた?」

「倒したよ」

「すごいね〜。私倒せなかったんだよ〜」


 そう言ってカップに口をつける。


「何飲んでるの」

「ん〜? ココア」

「メニュー表は、あるの?」

「あるよー」


 そう言うと、テーブルの下から薄い冊子を取り出す。薄い本じゃなさそうだ。


「これだよ」


 そして私に渡す。


「店員さんは?」

「其処のベル鳴らせば来るよ」


 ルイが指差した先には、小さなハンドベルがあった。

 注文は決まったので、ベルを鳴らす。

 鳴らして少しした後、さっきのイケメン店員が来た。


「ご注文は」

「エスプレッソ一つ」

「畏まりました」


 そして、店の奥へと下がって行った。


「わかんないことあったら何でも聞いてね」

「じゃあ、ステータスの上げ方は」

「硬貨使ってあげるよ」


 ソウルライクみたいな感じか。

 確か、硬貨は生物が持つ魔力が具現化した物だったはず。消費需要があるから、硬貨として成り立っている設定だ。


「初心者が弟子入りできる鍛冶屋は」

「じゃあ、後で連れてくよー」

「ありがとう」

「どういたしまして」


 丁度、話に区切りが付いたタイミングで、エスプレッソが運ばれて来た。


「エスプレッソでございます」

「ありがとうございます」


 とりあえず一口。美味しい。


「払いは私が持つよー」

「当たり前」

「感謝の言葉をぷりーず」


 そう軽口を叩きながら、静かな時間が流れていく。

 そうして、互いのカップが空になる頃、ルイが思い出した様に話し始める。


「そういえば、私ギルドオーナーなの」

「あんたが?」

「うん。8人ぐらいだけどね」

「有り得ない」

「言いたいことはわかるよ」


 協調性皆無、我が道を突っ走る事15年のこいつが?


「オーナーって言っても、お飾りみたいなもんだし、リーダー的な人は他にいるから」

「やっぱり」

「私が言いたいのは、そのうちの1人と戦ってみない?って事」


 話を逸らす様に、少し大きめの声で喋るルイ。

「やだ」

「もう話通してるから拒否権は無いよ」

「何だって!」


 少しオーバーリアクションで答える。

 嫌とは言ったものの、面白そうではある。

 HPや耐久力といったステータスがないから、うまくいけば勝てるかもしれない。


「準備できたら教えてねー」

「じゃあ、鍛冶屋連れてって」


 飲み物の代金を(妹が)支払い店を出て、歩き始める。

 暫く歩き、少し狭い路地裏を通ると、鉄を打つ音が聞こえてきた。


「ここだよ」

「へぇ、ここが」


 the 鍛冶屋みたいな佇まいをしている。

 中では、背の低いおっちゃん達が鉄を鍛えている。ドワーフ?


「ミラーさーん、お客さんだよー」

「あんだと! 聞こえねぇよ! もっと大きな声で喋ってくれ!」

「客来てんだよー!」

「ちょっと待ってくれ! すぐ終わる!」


 カンカンカンカン鉄を叩いているから、聞こえづらいのは仕方がない。

 少し店内で待っていると、


「おう、待たせたな。あんたが客かい?」


 推定ドワーフの1人がこっちに話しかけてくる。さっき、ルイと話していたから、この人がミラーさんだろう。


「私のーお姉ちゃんのーアイシスでーす」


 何故か間延びした口調で、私の事を紹介するルイ。

「どうも、アイシスです」

「そうか、こいつの姉か。俺はミラーって言うんだ。よろしくな」


 そう言って、手を差し出してくるミラーさん。

 私も、手を差し出して握手をする。力が強い。


「アイシスは弟子入り希望だよー」

「そうか、じゃあ鍛冶場に入ってくれ」

「私は広場にいるからねー」


 そう言ってルイは店から出て行った。

Q:自分で設定作ったにしては知らなさすぎじゃない?

A:あくまで世界観しか作っていません。細かいのは他の人が作ってます。知らないのは他の人が作ったので覚えていないだけです。

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