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パパは破壊神(デストロイヤー)  作者: 空風林
序章
1/21

◇二十五歳の夜 その1◇

この物語は完全なるフィクションであり、実在の人物、団体、神々とは一切関係ありません。

俺の名前は斯波象太郎しば しょうたろう

今年で25歳になる。


一応、社会人だ。

二浪という苦難を乗り越えて、

三流の大学を何とか卒業し、

四流の企業にかろうじて就職し、

五人しかいない窓際部署に配属されて、、

六でもない毎日に七転八倒している。


ん?漢字が間違っている?情緒のない事をいうなよ。

侘びとか、寂びとか、わさびとか、日本人には大切だろう?

強いて言うなら、特にわさびは大切だ。

さび抜きの寿司など断じて俺は認めない。

なので、土産に買った寿司折もキッチリわさびガチ盛りにしてもらった。


今日は、男手一つで俺を立派に、、

いや、そこそこに育ててくれた親父の誕生日なのだ。


親の誕生日に好物の寿司を買って帰るとか俺も立派になったもんだ。

あれ?やっぱ立派なんじゃん(笑)

親父よくやった息子は立派に育ったぞ!


そんな事を考えながら歩いていたもんで、

顔がニヤついていたようだ。

すれ違い様にOL風のお姉さんが怪訝そうな表情で、

あからさまに俺をさけるルートをとって足早に歩いていく。


結構、恥ずかしかった。

どんまい!俺!


まぁ、話は逸れたが、俺は日々そこそこに頑張って、

たまぁに訪れる些細な楽しみと、

多大なストレスに溢れた毎日をそれなりに謳歌している。

要は、どこにでもいるごく普通のどうて、、、いや男だ。


、、いや、、今となっては『ごく普通の男だった』というべきか、、、。


その日、帰宅した俺が目にしたのは、思いもよらない風景だった。


今、俺がしなければならない事は一つ。


それは、男手一つで育ててくれた父親を

『警察に突き出さねばならん』ということだ。


◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


我が家は父子家庭だった。


母は俺が幼い頃に他界したと聞いている。

敬虔なクリスチャンで、地域のボランティアなんかにも

積極的に参加する人格者だったらしい。


最も、俺の記憶にあるのは優しいその笑顔と、

楽しげに踊っている姿だけなのだが、、


『まるで女神様のような人だった』とか、

近所のばぁさん達から、幼い頃、良く聞かされたもんだ。

年寄り特有のリピートトークでね。


そんなこんなで刷り込みされた俺は

子供心に母を誇りに思い、

俺も母の様な慈愛に満ちた大人になると誓ったものだ。


実際にどうだったのかは、この際、聞かないで欲しい。

今は母の話をしているのだ。

俺のことはそっとしておいてくれ。


俺が何が言いたいかというと、

母は人として尊敬に値する立派な人だったという話だ。


一方父は、一言でいうと変人だった。


変人と言っても色々あるが、まぁ、悪い変人ではない(笑)

世間知らずというか、なんと言うか、、、

取りあえず、素直で純粋なのは間違いない。


そして、少しチャラく、果てしなくニブく、

普通とは微妙にズレている。斜め上に。

確実に何かがおかしいのだが、どこが?と聞かれると説明しにくい。


つまりは、『厄介な善人』というのが一番しっくり来る中年なのだ。


思春期の頃、俺はそんな親父にイラつき、

それなりに反抗期もあったりしたのだが、

基本、ヘタれの俺は盗んだバイクで走り出したりはせず、

せいぜいが『家では無言を貫く』くらいのもんだった。


親父はそんな俺を全く気にする様子もなく、

気軽に、無遠慮に話しかけてきた。


断言するが敢えてその様に振る舞ったとかではない。

無言キャンペーンを熱烈実施中の俺に全く気づいていなかったのだ。

いや本当に。


ありえねぇだろ?

何度も思い、当時はかなりイラついて物にあたったりしたのだが、


「タンスなんか蹴ったら足ケガするぞぉ〜」


くらいのもんで、親父はまるで意に介する様子がなかった。

その後も、俺は『何ら効果の見られない無言キャンペーン』

を足掛け5年に渡り実行した。


今となってはそれがなんとなく、いや結構な負い目になっていたりする。


そんな訳で、立派な社会人となった俺としては、

今日は祝ってやりたかった。


仲直りというのも照れくさいが、

普通に親父と話が出来る様になりたかった。

ここだけの話だが、俺は、あの変人が割と好きなんだ。


俺は精一杯、ご機嫌な雰囲気を作り、出来る限り明るい声と共にドアを開けた。


「ただいま♪親父の好きな寿司買って、、、、」


そこまで言うと、俺は声を失った。


俺の目に映ったのは、キョトンとした表情で俺を見る親父と、

衣服がビリビリに破れた中学生くらいの少女だった。

初投稿です。基本、コメディになる予定です。

小説初体験なので、不備多いと思いますが、

少しずつ勉強していきますので、生温かい目で見守って下さい。

よろしくお願いします。

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