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命名、鍋奉行、稲光
鍋を究める友の会、それがこの団体の正式名称だ。
元々は、鍋になると鍋奉行をやってしまう、そんな鍋好きの同好会だ。
けど、最近は究めることの目的が変っていた。
今日も、不穏な雰囲気が溢れてる。
各自で持ち寄った具材を、思い思いのタイミングで投入していく。
味は食べてのお楽しみだ。
だが、最近は楽しみより不安が大きい。
稲光に、具材が垣間見えた。
誰だろう? 最初に始めたのは……。
その瞬間、それは『闇鍋』と命名された。
稲光で照らされる得体の知れない、食べ物かどうかも判らない何か…。きっと、最初は普通の鍋だったんだろうなぁ、どうしてそんなことに? それは謎です!(考えてません!)