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物干し竿、推理、ぶらんこ
洗濯物が物干し竿で揺れている。
そろそろ取り込んだ方がいいかしら?
ふと、揺れる洗濯物を見ていて、遥かな思い出が甦った。
この家からも近い公園。 あの公園のぶらんこでした約束…。
他愛もない、大切な、けど叶えることなど出来そうにない約束。
それももう、二十年も前のことだ。
その時、家の前を公園の方に向かう男性の後姿を見つけた。
まさか……。
そんな都合の良い推理が当たる訳がない。
けど、次の瞬間、私は走り出していた。
文学少女風三題噺作成からもらったお題です。 気が付かれたかもしれませんが、ぶらんこつながりです。やっぱり、人の諦めない気持ちが運命を作る。 それが、私のテーマですから!