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全自動洗濯機、原稿、鋏
スランプだ!
全くアイディアが浮かばない。
脂汗をたらしながら、真っ白な紙の束を睨みつけた。
が、筆は止まったままだ。
それでも容赦なく取り立て、いや、担当者はやってくる。
仕方が無い…。
原稿を全自動洗濯機に投げ込み、スイッチを入れた。
と、同時に担当がやってきた。
「ごめん! 原稿、完成したんだけど、間違って洗濯しちゃって…」
が、担当はにこやかに答えた。
「鋏できざむ手間が省けたわ。 前回で連載は終わりになったの」
うわー、この作家さんクビですかね! でも、連載、突然終わると、尻切れトンボですよねぇ、そんなこと、あるのかなぁ…。