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おまけストーリー 騎士道少女とサムライガール 第4話

みなさんこんばんは、そしてこんにちは。

作者の代弁者の紫乃宮綺羅々でぇ~す。元気してたかな?



あ、そうそうここは前書きです。本編を楽しみたい方は飛ばしてくださいね。



これを言えって間宮冬弥さくしゃが言うもんだからさぁ~一応言っておくね。

おまけストーリーも第四話です。佳境です。クライマックスです。と言っておきながら続くのがこの間宮冬弥さくしゃなんだけどね。


うん、長々と話してもしょうがないからね。それでは本編をお楽しみ

ください。では!

抜刀できない少女と騎士道ガール episode of side-N


●おまけストーリー

『騎士道少女とサムライガール』第四話・化物咆哮



「あ〜咲夜が汚れてるなぁ……まぁ二年ぶりだからなぁ〜後で打ち粉と油で手入れしておこっと」


 紫苑は二年ぶりに抜いた咲夜の汚れを見ていた。


 まったく……その刀の汚れを見るほどの余裕の態度は変わってない。


「おはよう紫苑。ずいぶんと長い間お寝むしてたわね」

「はい? 那凪ちゃん何言ってんの? おかしな事言わないでよ。ずっと起きてるっての」

 咲夜の汚れをチェックしていてわたしの方を向かない。そうですか。軽い無視ですか。


「違うわよ。二年ぶりに抜刀した紫苑に言ってんの」

「抜刀? ああ、そっかそっか、なるほどね。確かに眠ってるって表現もありか? あ、那凪ちゃん布巾もってない? 咲夜の汚れ拭きたいんだけど?」

「持ってない」

「え〜信じらんない! 那凪ちゃんはダメな子だよ。ダメダメな子」

 抜刀して初めてわたしと目を合わせる。

 その強気な態度とするどい視線……それも二年前と変わらないわね。


「……その口振り久しぶりだわ。相変わらず口が悪いわね」

「そう? いつもと変わらないけど……それより」

「なに?」

「なんで那凪ちゃんは『笑ってる』の? キモっ!」

「えっ?」

 わたしが笑ってる? 笑ってるか……そりゃそうでしょ。だって、戦いたかった抜刀状態の紫苑とやっと戦えるんだもん。そりゃ笑みもこぼれるよ。嬉しさが笑いになって止まらないんだよ……


 でも、それと同時に同じくらい足と腕の『震え』も止まらないけどね……あの紫苑の口の悪さを聞いているとなおさらね……怖さからくる震えじゃなくて『武者震い』だと信じたいよ。これは……


「う〜〜気になるなぁ〜〜ここの汚れ気になるなぁ〜」

 そんな震えているわたしから視線をはずし、紫苑は咲夜に視線を移す。


「そんなに気になるなら手で拭けば?」

「はぁ? そんな事したら脂と手垢が付くでしょ? そんな事言うなんて信じられないよ……やっぱ汚れが気になるぅ〜ねぇ、咲夜の手入れしたいから帰っていい?」

「いいよ。だけど……わたしとの戦いが終わったらね」

「え〜メンドいなぁ……どうせ那凪ちゃんの負けだからいいじゃん」

「は? なにそれ決めつけ?」

 紫苑の言うとおり勝つ確率は1パーセントに満たない。むしろ負ける確率が100パーセントに近い。でも、どうせ負けるなら……紫苑に一矢報いてやる。泣かせてやるんだから!


「決めつけじゃないよ。決定事項。わかりきってること。だから無駄なことはやめない?」

「絶対にやめない。わたしは今の紫苑に勝つことが目標だから」

 降ろしていたセルシウスを構えなおして戦いの体勢を整える。


「はぁ〜無駄なのになぁ……いいよわかった。やろう。すぐに終わらすんでかかってきなよ」

 紫苑は対象的に咲夜を構えない。右手で持った状態から正眼の構えすらならない。


「咲夜、構えないの?」

「那凪ちゃんごときに構えなんて必要なし。私の事は気にしないでいいからかかっておいで」

 紫苑は左手を返してその人差し指でかかってこいと言わんばかりクイクイと挑発するように小刻みに動かす。


「……! 挑発には乗らないわよ……」

「挑発? 那凪ちゃんは私が挑発するほど強いの? 違うでしょ。ねぇグチグチ言わずさぁ……さっさとかかってこいよ!」

 その言葉でわたしは弾けてセルシウスを薙ぐ。


「あはは! そんなゆっくりな攻撃は当たらない、当たらないよ! 那凪ちゃん!」

「はっ! うっ……!」

 紫苑はわたしにひと振りを難なくかわし、反撃のひと振りは稲妻のような速さ。その稲妻を紙一重でかわし、咲夜は横を斬り抜けていく。


「よくかわしたね! 二年前ならあれで終わってたのにね! 成長しているよ那凪ちゃん!」

「ありがと!」

 振りおろしの攻撃の『天地』を放つがそれもあっさりとかわされた。


「でもね……でもね那凪ちゃん! 努力じゃどうしようもできない事があるんだよッ!」

「……!!」

「お腹がお留守なんだよね!」

「ぐっ! ……はっ……うっ」

 天地のスキを突かれ、腹部に強烈な蹴りが入った!


「くっ……!」

 後方へと蹴り飛ばされ、体勢を立て直したその目に飛び込んでくるのは駆ける紫苑!


「じゃあね。またね。バイバイ。さよなら」


 紫苑が咲夜を構えた! ヤバい一撃がくる!?


牙龍天星(がりゅうてんせい)!」

 一足飛びでの一瞬。一瞬ですでに目の前!


「はや……! ぐっ……」

 防御態勢に入るまもなく、体中に痛みが走る。


「あっ……う」

 全く見えなかった。どんな攻撃なのか。何回攻撃を食らったのかわからずにわたしは空を見上げていた……


 ああ、そっか……地面に倒れてるんだ……わたし。



「はい。終わり。歯ごたえなし。つまらなかった」

 顔を上げると紫苑がわたしを見下ろしている。まるでおもちゃに飽きたような冷めた目で。



 ◆



「さて、霧島さん。もういいでしょ? 咲夜の手入れをしたいから元に戻してくれる? あ、そうだ、霧島さんっていま刀拭き持ってる?」

 わたしから視線をはずし、紫苑は霧島さんと話し出す。


 ホントにこいつは……


「刀拭き? 持ってるよ。それと打ち粉と油も」

「えっ、ホント?! なら貸してよ」

「……姫乃木さん。刀の手入れはまだ早いんじゃないかな? 神夜さんが言ってたでしょ? 手入れは『わたしとの戦いが終わったらね』って」

「はい? よく見てよ。那凪ちゃんは私が倒したの。勝敗は決してるんだよ? 戦いは終わってるの」


 聞こえてくるのは……ふたりの会話。わたしはまだ空を見上げている。でも……いつまでも寝てはいられないよね……そろそろ……


「よく見るのは姫乃木さんの方。まだ勝負は着いてないよ」

 霧島さんと視線が合う。


「えっ?……うそでしょ?」

「ゴホっ……そうよ、まだ終わってないよ……まったく……もう勝った気でいるの?」

 剣を支えに立ち上がり、紫苑を睨む。


「あは……あはは! いいよ! 那凪ちゃん、すごくいい! よく牙龍天星(がりゅうてんせい)の上下一閃の三連撃に耐えたね! 見直したよ! 二年間がんばったね!」

 ……抜刀した紫苑は本当に口が悪いなぁ……好戦的でバトルマニアで戦闘民族。ホント超サイヤ人みたいだ。金髪にならないのが不思議くらい。ホントに地球人なの? って思う。


 表情も自信に満ちあふれてる。負ける事なんて考えてない。


「でもさ。そんなボロボロで戦えるの? あ、なんならハンデで納刀状態になろうか? ホラホラ」

 鞘を見せびらかすように左右にフラフラと揺らしている。


 完全にわたしを見下してるって感じね。


「ダメ。遠慮する。そのままで。せっかく二年ぶりに抜刀したんだから最後までそのままでいなさいよ」

 そう。二年ぶりなんだ。だからそのままでいろ。抜刀バカ。


「……ねぇ那凪ちゃん。自分が何言ってるかわかってるの?」

「バカにしてる? 自分の言ってることくらいわかってるよ」

「あっそ、わかった。そう言うならこのままで。後悔しないでよ?」

「後悔? するわけないでしょ?」

 わたしは杖代わりにしていたセルシウスを水平に構え、半身になる。


「行くよ。紫苑」

「いいから来なよ!」

 身を屈め、低身で駆ける!


「はぁ!」

「あはは! 迅い、迅いね、那凪ちゃん!」

 スピードを生かしたヒットアンドアウェイの攻撃も紫苑にすべて見切られ咲夜で受け流されては防がれる。


「くそっ!」

 上下左右、ナナメ、横、空から、地から。立体攻撃もすべて、全部咲夜に止められて……紫苑には届かない!


「そんなんじゃ私は昂ぶらないよ! 那凪ちゃん!」

「くっ!」

 紫苑の稲妻のようなするどい一閃の反撃になんとか反応して後ろに飛び退きこれをかわす。


「ねぇ、もっと興奮させてよ! 私のここをもっと濡らしてよ! 取り返しのつかないくらいビショビショにしてよぉ!」

 スカートの上から自分の陰部をさすりそんな卑猥な事を口走る。


「ヘンタイ! エロいこと言ってんじゃないわよ!」

 ヘンタイ紫苑に再度攻撃を仕掛けるため、最大速度で駆け出す!


「てりゃあ!」

 紫苑に向けての渾身の袈裟斬り!


「くっ……!」

「すごいねぇ。那凪ちゃん。私の牙龍天星を受けて、こんなに動けるなんて……ここ痛くないの?」

 袈裟斬りを咲夜で受け止められて、鍔競り合い状態な格好になる。


「いたっ!」

 苦痛で顔が歪む。


 攻撃を受けた腹部を触れられただけなにの……こんなに痛いの!?


「あはは、痛いよね? 痛いんだよね? 那凪ちゃん!」

 紫苑は咲夜を無理矢理振り切りわたしを吹き飛ばす。


「もう終わりでいいよね?」

 地面に倒れたわたしを紫苑は見下す。


「アホか。終わりなんかじゃないだろ!」

 再び、セルシウスを杖にして立ち上がる。


「もうしつこいなぁ……」

「行くわよ」

 セルシウスを構える。


「まったく。『チビ凪』はしつこいなぁ。チビ助なのに。身長が低いのに。しつこいなぁ。おチビちゃんは」

「……! チビ凪……紫苑、今何て言ったの?」

「えっ、あれぇ? 聞こえなかった? チビで童顔で、幼児体型で背が低い小学生のチビ凪って言ったの? あれ? 聞こえなかった? ああ、そっか。背が低いから声が届かなかったか。ごめんごめん」

「……紫苑……あんたッ……!」

「あれ、怒った? ねぇ怒ったの? チビ凪ちゃん?」

「!!」

 無意識に、本当に無意識で紫苑に駆けだしていた。


「あはは! さっきより迅いよ! 那凪ちゃん!」

「取り消せ! 今の言葉取り消せ!」

 頭が真っ白な……何か黒い怒りの感情に支配されたわたしが紫苑の反撃があるかもしれないのに防御も考えずに攻撃を仕掛けている。


「うんうん、攻撃が迅くなってるよ。それに一撃が重くなってる! いいよ、もっと怒ってよ! 私に怒りをぶつけて! 怒りは手っとり早く『強く』なれて簡単にリミッターをはずせる最良の強化剤! だからもっと頂戴!」

 怒りにまかせた一撃。我にも返らずに一心不乱に振り続ける攻撃は紫苑の防御を崩し、剣の一撃が入ろうとしている。


「あはは! 騎士道の戦闘スタイルが崩れてるね? いいよ、いい傾向だよ! ほら、もう少しで私の防御が追いつかなくなっちゃうよ! 那凪ちゃん、もっと怒って! もっと素早く剣を振り抜いてよ! そうすれば……『万が一』にも私に勝てるかもだよ! 那凪ちゃん!」

「おりゃ!」

 セルシウスを水平に振り抜くと同時に腰を回し、足をあげる。


「ぐっ……!」

 それは『後ろ回し蹴り』となって紫苑の腹部にクリティカルヒット!


「はぁあぁああぁあああああぁああ〜〜〜!」

 後方へ吹き飛んだ紫苑へと追い打ちを仕掛けるため、わたしの『斬空一陣・疾風』を放ち加速!


「もらったぁ!」

 完璧なタイミング! 最良の攻撃! わたしは紫苑が防御に入る前に剣を振るう!


 ガッ!


 紫苑の脇腹を完全に捕らえた。でもそれは腹部に当たった音ではなく……


「そんな……」

「あはは、騎士道なのに『蹴り』を出すなんてね。はしたないよ、那凪ちゃん」


 紫苑の咲夜は防御に入ってない。わたしはそのタイミングで『疾風』を放った……


 でも、わたしの最高で最良の一撃は紫苑に届かなかった。見落としていた。わたしは『それ』を完全に忘れていた。二年も見てきたのに何度も『それ』に対して『抜刀してよ』と言ってきたのに……


「くそっ!」

 横薙ぎの『疾風』は……咲夜を納刀する『鞘』で防がれていた。


「鞘を通して伝わってくるよ。私を倒したいっていう那凪ちゃんの思い。その思いがひしひしと伝わるよ。でもね……」

 ゾクっとする……汗が垂れる……動けない。紫苑の言葉にわたしに金縛りをかけたられたように動けない。


「でもね……那凪ちゃんの思いは届かない。那凪ちゃんの願いは叶わない」

 紫苑の冷たい声と冷徹な表情で背筋が凍る。さらに汗が垂れる。腕と足がわたしの意志に関係なく微妙に震えてる……マズい……これはマズい!


「那凪ちゃん、震えてるね。怖い? 私が怖い?」

「くっ!」

 なんとか身体を動かし、バックステップで後方に距離をとり、地面に落ちていた小石を紫苑に向けてセルシウスで弾きとばす!


「無駄だよ」

 そのひと言で、咲夜を横に薙ぐ。


 薙ぐとほぼ同時に小石が粉砕されていた。


 相変わらず見えないくらい早い……まったくお父さんと櫻子さんはとんだ化物を育ててくれたもんだよ! 勝てる気がしない!


「終わりにするよ」

「くそっ!」

 ノープランで駆け出す! 作戦なんてあったもんじゃない! あのまま止まっていたらきっとわたしは終わる!


「ふぅ……」

(ため息?!)

 ため息をつき、紫苑は刀を鞘に納めた。


「ここから先は通行止め、行き止まり。私には近づけないよ」

「は? ふざけないでっ……がはっ……!」

 えっ? 何が……


「えっ……」

「近づけないって言ったでしょ」

 わたしは片膝を地面に着いた。そして左腕にはさっきまで無かった痛みが走る。


「なに?」

 紫苑の攻撃? でも……紫苑の咲夜は鞘に納めて構えたまま……わからない。なんなのこの腕の痛みは?


「くっ……!」

 もう立ち上がる度に何度もセルシウスを杖している。ごめんね……


「どうしたの? 私を倒したいんでしょ? すごく痛いならやめる?」

 口調が柔らかくなってる……そうか、納刀してるからか……


「行くよ……」

 わたしは紫苑の攻撃かどうか確かめるためもう一度走り出す。


「ふぅ……」

 また、ため息……


「ぐっ……」

 まただ……また見えない何かの攻撃。


 紫苑が柄を握り腕が動いたところまでは確認できたけど……それ以降、何が起こったのか見えない。


「神夜さん! 姫乃木さんの攻撃は『居合抜き』だよ!」

 尻餅を着いている所に、霧島さんの声が飛び込んでくる。


「居合抜き? そうか……」

 戦国アクションゲームとかである、鞘に納めたままで中距離攻撃ができるあれか!


「ちょっ! 霧島さん、言わないでよ!」

「違うよ、これは大きなひとり言だよ!」

「イヤイヤ、無理があるって! それに『神夜さん』って言ってたじゃん!」

「紫苑! 戦いの最中によそ見! ダメな子だよ!」

 三度わたしは紫苑に駆け出す!


 紫苑は居合抜きを放つため咲夜を握る。


「ふぅ……」

「ここぉ!」

 タイミングは計ってスライディングで地面を滑る。


「うそっ!」

 紫苑の『居合抜き』はわたしのポニーテールをかすめた。


「くっ!」

「近づいたわよ! 紫苑!」

 ゼロ距離! そして紫苑は居合抜きで体勢を直していない!


「この一撃で!」

 腰を連動させてセルシウスをめいっぱい後ろに引く!


 『線』の一撃なら鞘で防がれる可能性があるけど、『点』での一撃なら防がれる可能性は低い! さらにここは紫苑の懐、ゼロ距離!


「雷光一閃・紫電!」


 最高のタイミングで瞬速の閃光突きを、親友に放った。


 おまけストーリー第三話・完

こんばんは、間宮冬弥です。

まずは、この小説を最後まで読んで頂きましてありがとうございます。


紫苑の強さの一端を感じていただけましたでしょうか? 僕の文章力が

弱くて伝わらないかもしれませんが……不安です。


次の話はまだ書きあがってないので、気長に待っていてください。


それでは、短いですがこれで失礼します。

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