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第9章その1
何日か行動を共にして分かったことは、ハジメには、とにかく知り合いが多いのだ。
村の通りを歩くと、行き交う人、人、皆に声をかけられ、また、ハジメからも声をかける。そして時折り、御礼を言い合う胸元が明るく光るのが見えた。中でもハジメの光は、一番大きくて暖かいものであった。
「ハジメさんの光は誰よりも大きいね。いつもたくさん支払いをしていて、なくなっちゃわないの?」
トムはハジメにまた質問をぶつけてみた。どう考えても、受け取る額より、支払う額の方が多く見えたのだ。
「この世界では、一番豊かなのは、『感謝の念い』を自分の中から取り出すことが出来る人物なんだ」
「自分の中?」
「人の心は、小宇宙につながっているんだ。そこは光に満ち満ちていて、元々人は、自由に『感謝の念い』を引っ張ってくることが出来るんだ」
トムはとまどった表情を見せた。ハジメは軽く微笑んで言った。
「ちょっと難しかったかな? でも、とりあえず、覚えておいてよ」




