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第8章その3
「ムツキさんは・・・こう言っては何だけど、ちょっとケチなんだ」
「ふうん?」
「だから、やりくりするのがいつも大変そうだね」
ハジメの説明を聞き、トムは少し考え込んだ。その様子にハジメは手応えを感じた。
(トムはこの世界のことを、少しずつ理解していっているようだ)
二人は帰路で、商店街の店に何軒か立ち寄った。雑貨屋で紙とペンを買い、洋品店でトムのために手ぬぐいを買い求めた。ハジメが支払いのために両手を合わせると、大きな丸い光が、彼の胸元を美しく飾った。
(ハジメさんの光は、本当にきれいだなぁ)
トムはこっそりつぶやいた。
さらに果物の屋台では、オレンジを何個も買い込んだ。
「ジュースにしよう!」
ハジメの言葉に、トムがゴクリと喉を鳴らす。そんなトムに、ハジメは囁いた。
「もう一度、支払いに挑戦してみない?」
ハジメに促され、トムは再び両手を合わせた。美味しそうなフレッシュジュースが頭に思い浮かぶ。トムの胸元が、キャンディーを買った時よりも、少し大きく輝いた。




