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第7章その3
「両手を胸の前で合わせて、『ありがとう』とか、『嬉しい』とか、心の中で思ってごらん」
ハジメのアドバイスに促され、紙袋を小脇にはさむと、トムは今まで目にしてきた様に、両手の平を合わせた。美しく光るキャンディーを眺めて、トムはちょっと楽しい気分になった。その時である。トムは自分自身の、胸の辺りがほんのりと暖かくなり、わずかだが光るのを感じた。
「そうそう、その調子。でも、少し支払いには足りないかな」
ハジメは嬉しそうに言うと、ゴカイに尋ねた。
「そうねぇ・・・まぁ、ハジメさんにはいつも多目に支払ってもらっているから、今日はおまけしておくわ」
ゴカイは朗らかにそう言うと、トムにキャンディーを手渡してくれた。
「ありがとう」
ニコニコとハジメは礼を述べると、トムの背中を押して、『妖精のいるパン屋』を後にした。




