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第7章その2
カラランと耳に心地良い、ドアベルの音が鳴り響いた。パンを並べていた店主が振り返る。客は今のところ、トムとハジメの二人だけだった。
「こんにちは、ゴカイさん」
「あらハジメさん、いらっしゃい」
ハジメはカウンターの中にいる店主にあいさつをした。トムはゴカイのことを、
(きれいな女性だ!)
と、こっそり思った。ただし、彼女の耳は先が細長く尖っていたのだった。
「今日は何にしますか? あら、その子は?」
「僕の友人で、トムと言うんだ」
「こ、こんにちは」
少し顔を赤らめて、トムはあいさつをした。
「トムが、そこの棚のキャンディーが欲しいんだって」
ハジメが陳列棚を指差した。
「棒付きのね。ちょっと待ってて」
ゴカイはガラス容器のフタを開けて、赤と白のキャンディーを一本取り出した。きれいなリボンが結ばれている。
「この色でいいかしら?」
差し出されたキャンディーを前にトムは戸惑った。ちらりとハジメを見る。




