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[GEAR HEAD]  作者: 地位分沢口
郊外
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15/25

暗黒の時代

—暗黒の時代—




薄暗い部屋の中、一人の男がゆっくりと

液晶のテレビへと近づいていく。

タッ……タ……


やがてテレビの電源ボタンへと

指を近づけていく、


 カチ

 ブゥン


 [[[この放送は

 ラダブ光路主義を取り扱っています]]]


[3]

[2]

[1]


映像が流れる、男が立っている。


 顔は爛れ、目は焼いた魚の目をしていた。


「「ラァダァブロォドラィト」」


「「ラァダァブロォドラィト」」


「「ラァダァブロォドラィト」」


しばらく映像は流れ続ける


「我らは光を征く、我らは影を照らす」

「全ては暗黒の先で、

我らを照らす貴女のために」


「ラダブ、我々に光を、光の路を」



次の映像に切り替わる


「あの、これ身元は割れないんですよね…?」


「はい…わかりました…」


「夫は旅行に行くのが好きでした」

「いつも一人で旅行に…大体一週間もすれば、

いつも帰ってきていました…」

「夫とは仲が良いとは言えませんでした

老後の母のことでーー」


「理知的な人でしたよ

 カルトなんてそんな…」

「ハマるような人じゃなかった!」

「電話がかかってきて2日くらいまた伸ばす」

「友人と画家の展覧会に行ってくると…」

「それから音沙汰が無く戦争が始まりました…」


「それから…彼が…彼に…あったのは」

「終戦間際でした」


「避難所から離れて食糧品を買い出しに

行っていた道中に…」

「彼がいたんです目が…焼いた魚の目みたい

皮膚が焼けてて…」

「それをみて私は…逃げたんです…

叫んで… 」



「ラダブがいるって…」



女が泣く所で取材の映像は終わった

 女はその後、遺体で見つかった

遺体には「ラダブの女」と刻まれていた


次の映像へ切り替わる…


「俺は見たんだあれを、輸送車で

兵員を輸送していた……」


「気づいたら俺は外に投げ出されていた

あたりは仲間のギアヘッド達が

 ガラクタになってた……」


「奴の姿を見たベースキャンプで……」


「デカかった……全身が真っ黒で……」

「目が無く歯を剥き出しにしていやがった……」

「脚は虫みてぇで……」

「背骨が曲がってぇ……長い尻尾で…手は鉤爪……」

「あいつは俺を見た後飛び去っていった……」



「聖書を読んだことを思い出した………」

「その聖書が頭から離れねぇんだ…」


「かの人らを遣わしたものの名は“死”」


「死を司る

 神の使い…“黒使“」


その後、画面は7つの画面になり

首都が光を発し続ける映像で終わる



それを団地の管理人は見ていた

目は、微かに白みがかっている。

 


“黒使が現れた”

“いまや病床の私はその使いに救いを祈ることしかできない”




 暗黒の時代の話



 

 

 

 

 

 

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