暗黒の時代
—暗黒の時代—
薄暗い部屋の中、一人の男がゆっくりと
液晶のテレビへと近づいていく。
タッ……タ……
やがてテレビの電源ボタンへと
指を近づけていく、
カチ
ブゥン
[[[この放送は
ラダブ光路主義を取り扱っています]]]
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映像が流れる、男が立っている。
顔は爛れ、目は焼いた魚の目をしていた。
「「ラァダァブロォドラィト」」
「「ラァダァブロォドラィト」」
「「ラァダァブロォドラィト」」
しばらく映像は流れ続ける
「我らは光を征く、我らは影を照らす」
「全ては暗黒の先で、
我らを照らす貴女のために」
「ラダブ、我々に光を、光の路を」
次の映像に切り替わる
「あの、これ身元は割れないんですよね…?」
「はい…わかりました…」
「夫は旅行に行くのが好きでした」
「いつも一人で旅行に…大体一週間もすれば、
いつも帰ってきていました…」
「夫とは仲が良いとは言えませんでした
老後の母のことでーー」
「理知的な人でしたよ
カルトなんてそんな…」
「ハマるような人じゃなかった!」
「電話がかかってきて2日くらいまた伸ばす」
「友人と画家の展覧会に行ってくると…」
「それから音沙汰が無く戦争が始まりました…」
「それから…彼が…彼に…あったのは」
「終戦間際でした」
「避難所から離れて食糧品を買い出しに
行っていた道中に…」
「彼がいたんです目が…焼いた魚の目みたい
皮膚が焼けてて…」
「それをみて私は…逃げたんです…
叫んで… 」
「ラダブがいるって…」
女が泣く所で取材の映像は終わった
女はその後、遺体で見つかった
遺体には「ラダブの女」と刻まれていた
次の映像へ切り替わる…
「俺は見たんだあれを、輸送車で
兵員を輸送していた……」
「気づいたら俺は外に投げ出されていた
あたりは仲間のギアヘッド達が
ガラクタになってた……」
「奴の姿を見たベースキャンプで……」
「デカかった……全身が真っ黒で……」
「目が無く歯を剥き出しにしていやがった……」
「脚は虫みてぇで……」
「背骨が曲がってぇ……長い尻尾で…手は鉤爪……」
「あいつは俺を見た後飛び去っていった……」
「聖書を読んだことを思い出した………」
「その聖書が頭から離れねぇんだ…」
「かの人らを遣わしたものの名は“死”」
「死を司る
神の使い…“黒使“」
その後、画面は7つの画面になり
首都が光を発し続ける映像で終わる
それを団地の管理人は見ていた
目は、微かに白みがかっている。
“黒使が現れた”
“いまや病床の私はその使いに救いを祈ることしかできない”
暗黒の時代の話




