陰陽
—陰陽—
少女が受付に立っていた、
あの公園で聞いた声と同じ声だ。
音をなにも出していなかった、
いつのまにかそこにいる…
「うーむ…」
「ま、座れ」
首に鈴のネックレスをつけ手首には数珠をつけていた
白髪はほのかに黒色がかっている
外見は10代くらいの少女に見える
だが何か…
「長い旅をしてきたようじゃなぁ、ほれ」
カチャ…
栄養剤を受付に置いた…
手に取り、開口部に注入する。
チュー……
「しっかしこんなところにホントになにようじゃよ」
とぼけた口調で話し出した
「何もないぞぉ〜この都市にぃ」
「“すぱぁくかぁど”なんぞぉ」
「!」
身体が反射的に動く、
この少女は何かを知っている。
「くっくっく…」
不敵に笑う
「あっ…今のはわしの天才頭脳での
考察じゃよ」
「おんしらがわざわざ寿命減らしてくるなど
これしかないからのぉ」
…得体がわからない…
“妖幻…”それがこの少女の
名前なのか…?
…あの芋虫
あれは“黒使”と同じなのか
「釘には裏返しの力がある…」
妖幻が話す少女のような、
老女のような声で
「裏返しは陰陽の源流…初めの理」
「第六区画の中央に行くには」
「おぞましき流れを裏返さなければならん…」
妖幻は目に微かに力を入れながら話す
「怪魔」
「怪魔は理を持つと力を増す」
「奴は六の怪魔に理を与えた」
「区画ごとに怪魔を置いた」
「第一区画の怪魔の理は“怪力男“」
「第二区画の怪魔の理は“小人“」
「第三区画の怪魔の理は“トカゲ女“」
「第四区画の怪魔の理は“ミミズ娘“」
「第五区画の怪魔の理は“ケロイド”」
「そして最後の怪魔」
「それは光点にある」
「“見せ物小屋”」
「奴は光点の理のようなものを使い
「“魔殿“を広げようとしている…」
「奴の名は“多賀“」
「おんしには第六区画の怪魔を祓ってもらいたい」




