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[GEAR HEAD]  作者: 地位分沢口
郊外
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ギアヘッド

挿絵(By みてみん)

世界は二つに分かたれた

あるものは笑い、あるものは沈黙した


魂には廻り続ける法則がある

神が人間に与えし罪禍。


いまより二つの福音がその者に与えられた

やがてその者は選ぶのだろう



唯一つを。




—ギアヘッド—


あの戦争から、長い年月が過ぎた



カコーン、…カコーン…

列車は揺れ続ける、義体を揺らしながら。

鉄の手で裂けたカーキー色のジャケットの

襟を掴み汚れを落とし

視界に光る文字を見ている。


[耐用年数15年]

[メンテナンス推奨]


片側だけの写真を取り出す

笑顔の少女が写っている

この少女が誰なのか、何も覚えてはいない。

今も生きているのだろうか


“ギアヘッド“


人間である証は脳だけだ

それ以外は機械に変えた。

世界を安定に導くために、人間性は捨てた


そのはずだった


ラダブ光路主義の爆弾は七か国の首都を

閃光で覆った

それは今も光続けている。


戦争の最中に現れた

光の影は再び、ギアヘッドに恐怖を与え

機械から裏返し

人間だった頃の記憶を失わせ

不完全な人間性を、再び引きずり出した。




完璧な兵士

今や弾圧の対象で人間性に苦しめられている

機械なのか人間なのか……


記憶を取り戻すために、

この列車に乗っていた。


スパークカード

記憶を取り戻す装置の名だ。

存在するかは不明だが…


記憶はこびりついて離れてはくれない

この義体を呪いは蝕んでいく。





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