第二話透明人間
第二話 透明人間
1. 誰にも見えない朝
次の日の朝。
僕はいつもより三十分早く学校へ向かった。
誰にも会いたくなかったからだ。
静かな廊下を歩き、誰もいない教室へ入る。
自分の席に座ると、窓の外をぼんやりと見つめた。
昨日のことは考えない。
自由帳のことも思い出さない。
感情を動かしたら負けだ。
僕はもう、何も感じないロボットになると決めたのだから。
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2. ロボット人間
クラスメイトたちが登校してくる。
楽しそうな笑い声が教室に広がる。
だけど、その中に僕の居場所はない。
しばらくして、健太たちが僕の席へやって来た。
「おい、ロボット」
僕は返事をしない。
「無視すんなよ」
机を叩かれても反応しない。
すると周りから笑い声が上がった。
「本当に壊れてるじゃん」
「電池切れだろ」
笑われても何も言わない。
泣かない。
怒らない。
そう決めたからだ。
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3. 透明人間
授業中も。
休み時間も。
給食の時間も。
僕は一人だった。
誰とも話さない。
誰からも話しかけられない。
まるで透明人間になったみたいだった。
それでも構わない。
期待しなければ傷つかない。
そう自分に言い聞かせていた。
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4. 旧校舎への招待
放課後。
帰ろうとした時だった。
机の横に、一枚の紙が落ちている。
拾い上げて開く。
そこには乱暴な字でこう書かれていた。
『明日の放課後、旧校舎に来い』
名前はない。
でも胸の奥がざわついた。
これは新しい嫌がらせなのか。
それとも――。
僕は紙を握りしめながら、静かに教室を後にした。




